拝啓、世界の路上から

ギター片手に世界を旅するミュージシャン&映画監督のブログ(現在の訪問国:104ヶ国)

クライストチャーチの大地震

2011-02-24 | 旅人のひとりごと


中東デモの話題から一転、ニュージーランドのクライストチャーチで発生した大地震のニュースが話題になっています。


阪神淡路大震災並みの揺れとも言われる今回の地震は、町のシンボルだった大聖堂も半壊し、ご自慢の古き良き英国風の町並みが瓦礫の山となり、多くの犠牲者が出ています。



今から約11年前のことですが、クライストチャーチを訪れた際、数ヶ月後に学生時代の友人が結婚すると聞き、日本に一時帰国できない自分にできることが何かないだろうかと考え、その友人のお祝いにと、同町の川べりで曲作りをしました。


その後、旅先のユースホステルで知り合った、ワーキングホリデーで同国に滞在していた日本人の青年に、電話帳等を使ってスタジオ探しを手伝ってもらって、クライストチャーチ郊外のスタジオまで彼の車で連れていってもらい、書きあげたばかりの曲を自分でピアノを弾いてうたを歌い、レコーディングしました。

それをカセットテープに落として(時代を感じさせます。笑)、披露宴で流してもらおうと、日本の友人宛に送ったという出来事がありました。



その時知り合ったワーホリの日本人の青年は、お互い日本に戻った後にも親交があり、10年以上経った今でも、彼とは年に数回メールのやりとりがあり、生涯付き合える友人になっています。



しかし今日見たテレビの映像では、11年前に何度もその前を通った大聖堂の尖塔が倒壊し、その時曲作りをした小川の前には、余震の恐怖に怯え、逃げ惑う人達の姿がありました。



約10年の月日をかけ世界100ヶ国を旅した中で、訪れたそれぞれの町に生涯忘れられない思い出が詰まっています。


しかし中東デモといい、クライストチャーチの大地震といい、ショッキングなニュースでその思い出が塗り替えられていくのは、少し複雑な気持ちです。


日本人留学生を含め、まだ瓦礫の中で救出を待っている行方不明の方々がいるということで、1人でも多くの人達が救出され、1日も早くクライストチャーチの町が復旧されることを祈りたいと思います。


※写真:クライストチャーチの大聖堂(2000年)