拝啓、世界の路上から

ギター片手に世界を旅するミュージシャン&映画監督のブログ(現在の訪問国:104ヶ国)

フランスのケーキ屋とドイツのケーキ屋

2009-11-07 | ドイツ生活情報


ドイツに来てびっくりしたことの1つに、「ケーキ屋がない」ということがあります。
(国際都市でフランス人等の外国人が経営しているお店をのぞく。特に自分は最初の3年間、田舎町に住んでいたので、外国人経営のお店なんてものもありませんでした)


日本では洋菓子店等でドイツ風のケーキとか、フランス風のケーキなんて言葉があるぐらいなので、ドイツはケーキの本場なのかと勝手に想像していたのですが、いわゆる日本のケーキ屋のようなものはドイツにありません。

ただドイツにもケーキは売っていて、その場所は「パン屋」です。


でも日本のケーキ屋のイメージとは違い、パン屋のはじっこに、大きな円形や四角形のホールで焼いたケーキが数種類あり、それを切り分けてくれるという感じで、まさにパン屋でパンを買うのと同じ感覚で、長方形等の素朴なケーキを買います。


一方で日本のケーキ屋に近いのがフランスです。

フランスはいわゆる洋菓子店(チョコレートやマカロン等も一緒に売っていたりします)があり、ケーキ屋でケーキを買うという気分になります。


この関係からなのでしょうか、フランスのクリスマスケーキは日本でも有名な「ブッシュ・ド・ノエル」(木の形をしたもの)という「ケーキ」なのに対して、ドイツのそれはシュトーレン(Stollen)という名前の、ブランデーにつけたドライフルーツを練りこみ上から粉砂糖をまぶした「パン」です。

(Stollenの本場はドレスデンだとか。お味の方は少なくともこれまで自分が試したものは、日本人の口にあまりあわないものでした。汗)



11月に入りドイツではどんよりとした日が続き、朝夕の冷え込みが激しく完全に冬モードになり、月末にはクリスマスマーケットが始まりますが、クリスマスケーキについてはいつもフランスが羨ましくなります。
(日本のパティシエが作ったケーキの方がもっと羨ましいですが。笑)


クリスマスになると、日本で生まれ育った自分は「クリスマスケーキ」が食べたくなるのですが、「クリスマスケーキが食べたい」とドイツの人達に話すと、さあどうぞとばかりにシュトーレンの「クリスマスパン」を満面の笑みで勧められます。(一方こちらは苦笑いですが)

この気持ちは残念ながらドイツの人達にはわかってもらえないようです。(笑)


※写真:フランスのあちこちで見かけるケーキ屋(ストラスブール)