日本国民の皆さん、政権交代おめでとうございます。
1人1人の力は小さくても、国民の力が集まれば、大きなことが実現できる、それを証明した選挙だったのではないでしょうか。
単に特定の政党が勝利した話だけでなく、本当の意味で「国民主導の選挙」が実現された、間違いなく日本の歴史が動いた瞬間だったと思います。
大勝した民主党ですが、周知の通りこれまでの実績からの勝利ではなく、これからの最大4年間の内容によっては、今回の自民党と同じ結果が次回の選挙で起こる可能性がある、限られた時間の中で「わかりやすい結果」が求められる、非常に厳しい船出かと思います。
今回の選挙では「経済」か「個人の幸福か」のどちらを求めるか?といった内容の報道を耳にしましたが、経済世界3位のドイツは、少子化対策や福祉でも一定の結果を出しており、決してその2つは完全に相反するものではないと思います。
またフランスや北欧等では、公立学校の学費が無料で、子供が3人以上のケースでは、月10万円以上の育児手当が支給され、「子供が沢山いる方が生活が楽になる」ということで、少子化問題が大きく改善された例もあります。
財源という意味では、この後税金の見直しで、欧州等の様に贅沢品限定の消費税等の値上げ(欧州では約20%前後が一般的)等が必要になる可能性があります。
また独身や子供のいない共働きの家庭では、所得税の大幅値上げも視野に入るかもしれません。
(ドイツでは独身の場合、所得の約50%程度が税金。扶養家族3人以上のケースで約30%)
思い切った財源見直しの政策をとった場合、国民から大きな反発が出ることも予想されますが、今回の選挙結果からは「日本の国民はわかっている」という印象を受けます。
家計簿ではありませんが、何の為に幾ら使う必要があるのか、それをどのように工面するのかを誠心誠意をもって伝えれば、きっと日本の国民はわかってくれると思います。
第二次大戦後の自民党の功績は一定の評価を受けるべきだと思います。
しかしいつしか「民意とかけ離れた」、「何をやっているかよくわからない」そんな政治を行う自民党に対して、今回の選挙で国民は「NO」という答えを出しました。
そういった意味で、民主党は良くも悪くもお手本が幾つもあるのではないかと思います。
いつの時代も、国を支えるのは「人」です。
人々が安心して生活ができ、次の時代を担う子供達が希望を持てる国づくりの為に、「わかりやすい、国民の為に必要な政治」を行って欲しいと思います。
※写真:古代ギリシャ時代に民主主義の原型が生まれたギリシャ・アテネの町