J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

岡山トップスポーツファミリー(ファジアーノ等)、スポーツ文化情報リスペクトブログ(共同運営)。

Jリーグファミリーの資格105

2022-03-19 00:37:50 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 リスペクトコラムです。
 いつものようにJ's LINKSを観ていたら、金沢さんでいい事例を見つけました。金沢さんは地元岡山より後発ながら、以前より素晴らしい取り組みをされており、最近では水戸さんとともに事例紹介が増えているクラブです。
 素晴らしいのが、単なる単発事業の選手の研修会ではなく、きちんとプロジェクトにしている点。継続的な活動にしてゆくことを⽬指すとありますね。トップ全選手が対象というのもいいですね。まずはこのプロジェクトの概要から。

■「Kids Smile Project」概要 
 トップチーム全選⼿に対し、「⼦ども達が抱える課題」をテーマに勉強会を定期開催します。勉強会では、毎回テーマを変え、外部講師をお招きし、課題や背景について詳しくお話いただきます。さらに、話を聞いた上で「選⼿の⽴場としてできること」を、具体的な活動につなげていけるよう進めます。
■趣旨および⽬的
 本活動は、選⼿たちが⾃ら⼦どもたちの抱える課題に⽬を向け、学ぶことにより、スポーツ選⼿として出来ることを考えて取り組むこと、さらには継続的な活動にしてゆくことを⽬指しています。 具体的には、以下2点を主な⽬的としています。
①スポーツ以外のことにも⽬を向けることにより、選⼿達の社会を⾒る⽬を養う。
②選⼿たちが学ぶ様⼦をメディア、SNSで発信することで、ツエーゲン⾦沢のサポーターをはじめ、地域の⽅に現代の⼦ども達が抱える課題について理解を促す。
   
 「⼦ども達が抱える課題」をテーマに、全選手参加の勉強会を定期開催されています。全選手が勉強会を受けて自ら考えて取り組み、貢献活動につなげていく訳ですが、選手の社会の見る目を養い、広く地域へ子ども達の課題への理解を広めるという活動内容ですが、これはよく「子ども達に夢を」というキャッチフレーズを唱えるだけで、具体的にそれほど目に見える活動が伝わってこない事例がありますが、大違いだと思いました。選手による、キャッチフレーズだけでない目に見える素晴らしい社会貢献活動だと思います。 

【「Kids Smile Project」第3回勉強会】
「ツエーゲン金沢の選手たちが主体となって、地域の子どもたちの笑顔のために取り組む活動『Kids Smile Project」の第3回選手向け勉強会を、3月16日(木)にオンラインにて開催いたしました。
 トップチームの選手達は2020年7月より、毎月フードバンクへの食品寄贈活動を行っております。当初は、有志の選手7人のみでの活動でしたが、今シーズンからは、趣旨に賛同した全選手が活動に参加することとなりました。そこで今回は改めて、フードバンクへの食品寄贈活動の根本にある地域課題『子どもの貧困』を勉強会テーマとして取り上げ、金沢市役所子育て支援課の三瀬まりの様よりお話いただきました。」
「お話を伺った後で、今年度の勉強会から新たな試みとして、選手達同士によるアウトプットの時間を設けました。参加者を5つのグループに分け、選手達の進行の下、話を聴いて感じたことを意見交換してもらいました。
 選手達からは、まず貧困世帯、相対的貧困状態にある子ども達の数の多さに驚いたという感想、また今回話を聴けたことで、自分たちが行っている食品寄贈活動の意義を十分理解できたとの感想が多く聴かれました。
 また、『金沢市だけでなく、自分の地元では『子どもの貧困」』に対してどのような施策を行っているのか気になった』『サッカー選手としてできることとして、こういった子ども達とサッカー教室など開催してふれあいをもてないか』との意見も聴くことができました。今回の勉強会を行ったことで、選手達自身も食品寄贈活動への想いがより強まったことと思います。今後も『子どもの貧困』という課題に対して、クラブとして、選手として取り組めることを模索していきます。」

OGPイメージ

「Kids Smile Project」第3回勉強会を開催しました!

ツエーゲン金沢の選手たちが主体となって、地域の子どもたちの笑顔のために取り組む活動「Kids Smile Project」の第3回選手向け勉...

ツエーゲン金沢 公式サイト

 

 何と金沢さんでは2年前のコロナ禍真っ只中の頃から、毎月フードバンクへの食品寄贈活動を行っているそうです。知らなかったなぁ。選手会でやっているのか、クラブ主導なのかはわかりませんが、毎月というのはなかなかできないでしょう。そのフードバンク活動から、その活動の根本にある地域課題である「子どもの貧困」を更に掘り下げていくという事で、地元行政担当者からしっかり学ばれたのですね。今後も子どもの貧困という課題に対して、クラブとして、選手として取り組めることを模索していくとあるので、今後の取り組みが楽しみです。

【「Kids Smile Project 第2回勉強会」を開催】
「ツエーゲン金沢の選手たちが主体となって、地域の子どもたちの笑顔のために取り組む活動『Kids Smile Project」の第2回選手向け勉強会を、11月18日(木)にオンラインにて開催いたしました。今回は、金沢市が現在認知向上に取り組んでいる『ヤングケアラー」を勉強会テーマとして取り上げ、最初に『金沢市こども相談センター」所長補佐の徳山一也様より、ヤングケアラーの概要と課題についてご説明いただきました。」
「『ヤングケアラー自体は悪いことではなく、むしろ家庭のことを手伝っていて素晴らしいことです。しかし、子どもに過度な負担がかかることで、学業や健康面に支障が生じ、心身疲れ果ててしまい、子供らしい生活を送れなくなるということが『ヤングケアラー』問題の最大の課題なのです」と仰っていました。また、過去にご自身がヤングケアラー当事者であった『みんなで笑顔木のおうち訪問看護リハビリステーション」田辺陽一様に、ご自身の経験についてお話しいただきました。」
「自分の家庭の『常識』『当たり前』を、ヤングケアラーの家庭に当てはめて比較してほしくないな、と思います。実際、自分の家庭は家族全員仲が良いし、自分の家庭を嫌だと思ったことは一度もないです。『あの家庭のお子さんはヤングケアラーで大変だ。親から引き離さないと…』という思い込みではなく、実際に子どもがどう感じているか?子どもの想いを聴くことが大事だと思っています。『ヤングケアラー=かわいそうな子』というイメージを持つことだけはやめてほしいと思います」と仰っていました。
「ヤングケアラー」の問題は、単純に「ヤングケアラー=悪いこと」と言えないという点が非常に複雑であると言えます。クラブとして、または選手の立場で、一体何ができるのか? 今回の勉強会を機に、もしクラブとしてお力添えできる点があれば、ぜひ協力させていただきたいと思っています。」

OGPイメージ

「Kids Smile Project 第2回勉強会」を開催しました!

ツエーゲン金沢の選手たちが主体となって、地域の子どもたちの笑顔のために取り組む活動「Kids Smile Project」の第2回選手向け勉...

ツエーゲン金沢 公式サイト

 

   
 
ヤングケアラーとは、「障害や病気のある家族、幼い兄弟など、ケアを必要とする人がいるために、本来大人が担うと想定されているような家事や家族の世話などを日常的に行っている18歳未満の子ども」だそうです。そういう子どもが日本に何人もいるという事実ですが、この紹介記事を通して知った事は当ブログにとっても利益ですね。
「もしクラブとしてお力添えできる点があれば、ぜひ協力させていただきたいと思っています」とありますが、なかなかJクラブが口にできる言葉ではないと思います。「子ども達に夢を」をはるかに超えた付加価値の高い取り組みを、金沢さんが始めようとしている事がよく伝わりました。

【「Kids Smile Project」第1回勉強会】

「ツエーゲン金沢の選手たちが主体となって『地域の子どもたちの笑顔のために』自ら学んで、スポーツ選手としてできることを考える活動「Kids Smile Project』の第1回勉強会を7月30日(金)に開催しました。」
第1回目は、『児童養護施設』をテーマに、県内の児童養護施設『享誠塾』の北川茂樹塾⻑に児童養護施設の実情についてお話いただきました。全国・石川県で児童養護施設に入所している人数や入所の主な理由、さらには施設内での子どもたちの生活など、様々なお話を選手たちは真剣な表情で聞いていました。キャプテンの廣井選手は『児童養護施設の存在は知っていても、その内情は僕たちでは計り知れない経験をしてきた子どもたちがいることを知りました。このような勉強会を通して、僕たち選手も新たな目を養うことができるかなと思いました。』と感想を述べました。」

OGPイメージ

「Kids Smile Project」第1回勉強会を開催しました!

ツエーゲン金沢の選手たちが主体となって「地域の子どもたちの笑顔のために」自ら学んで、スポーツ選手としてできることを考える活動「Kids Sm...

ツエーゲン金沢 公式サイト

 

 最初の第1回では児童養護施設がテーマという事で、本当に広く子ども達の課題を勉強されているんだという事がよくわかりました。選手達もこれらの社会的課題をリスペクトする事で、更に深い人間性を養えたと思います。今後、シャレンにどう絡むのかはわかりませんが、勉強した後の貢献活動もまさにJリーグによる社会連携活動だと思います。
 当ブログでは今後も金沢さんの、この取り組みに注目していきたいと思います。思うに金沢さんと水戸さんは、当ブログが評価する「付加価値が高い公共財Jクラブ」入りが近づいてきたかなと思っています。これからも頑張って下さい。

J2金沢関連⑤:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20210716

  〃   ④:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20210415

  〃   ③:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20210303
  〃   ②:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20141118
  〃   ①:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20061001
#がんばろう日本 #ThankYouHealthcareWorkers #ThankYouCaregivers 

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