J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

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松本山雅の強さ29

2018-03-22 00:01:10 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 リスペクトコラムです。
 先日、J's GOALを観ていたら、山雅さんのサポカン議事録が載っていたので、読み込んでしまいました。読めば読むほど、J1にふさわしい市民クラブだなぁと感服仕りました。当ブログでは、付加価値の高いJクラブとして(歴史マニア臭あるネーミングですが)、二卿(川崎、湘南)、御三家(新潟、甲府、仙台)、二天王(松本、山口)、別扱いで柏があります。岡山も地元という意味で別扱いか。その中の二天王として、昔から山雅さんを紹介し続けています。そんな山雅さんの、優れた事例です。ちなみにニュースで松本市内の雪天気が映っていました。3月下旬でもこんな日があるのに、2月中旬の開幕ってと一瞬思ってしまいました。
 
【松本山雅FCサポーターミーティング】
・日程: 2017年12月2日(土)13:30~15:50
・場所: トヨタカローラ南信本社
・サポーター参加人数: 90名
・出席者: ㈱松本山雅 神田社長、加藤GM、上條副社長
   
【議事録のうちの抜粋(当ブログとして注目した部分)】
〔神田社長〕
「クラブとしてもこういったタイミングでサポーターミーティングを設け、集まっていただいた皆様にはクラブの実情について真摯にお伝えが出来る場面がほしかったというのが事実ですので、今日はそんな話を聞いていただければと思っています。」
・2017 シーズンの振り返り
 2014 年最終戦での「グリーンシャワー」
「ゴール裏の一部の熱狂的なサポーターだけでなく、バックスタンド、反対側のゴール裏、メインスタンドから、ほぼ360 度にわたって手作りの紙テープ“グリーンシャワー”を作って投げてくれたという話をいつもします。」

・「松本山雅FCが成長した3つの理由」
①、「クラブは誰のために存在するかが明確に共有できた。」
 「たまたま松本に「アルウィン」という球技専用スタ
ジアムがあって、街を盛り上げたいという地元の「JC(青年会議所)」経済団体があって、それにプラスして「プロサッカーチームを創る会」という任意団体があって、その三位が一体となってこの活動に結びつけていった」
②「松本山雅FC を取り巻く松本山雅ステークホルダーが私利私欲なく行動し続けた。」
③「長野県にライバルのクラブが存在した。」(J3長野の存在)

・クラブ設立50 年目で、J1に挑んだ年、2015 年に『松本山雅ドリームビジョン』を(山雅ドリームサミット)作成
①「人づくり」に貢献する 育成組織ビジョン」
②「「まちづくり」に貢献する ホームタウンビジョン」
「徹底した「地域密着のホームタウン活動」と環境づくりを含めた「スポーツの普及活動」を推進し、地域の方々、自治体、企業等と手を取り合って、他の地域には無い活力にあふれた「山雅スタイル」のまちづくりを目指すため、ホームタウン連絡協議会を積極的に開催」
③「ドリームビジョン=未来づくりのスタジアムビジョン」
 「『未来づくり』に貢献する スタジアムビジョン。、『アルウィン』の改修を長野県様に要望してまいります。一方、活気あるまち『松本』の創造に向けて、街中多機能複合型スタジアム『信州ドリームパーク』(仮称)建設の実現を目指すため、ホームタウン行政と共に考える新スタジアム検討会議を設置」
松本山雅ドリームビジョン:http://www.yamaga-fc.com/club-info/dreamvision

   
・Jリーグ百年構想
「サッカーだけでなく総合型スポーツクラブを目指すということも引き続きクラブにとっては重要」

〔上條副社長〕
「社会貢献活動というのは我々の解釈でいえば公共性の高い、例えば学校訪問や病院訪問、ハンディキャップをお持ちの方々の施設訪問、行政と連携している健康教室といったようなものと理解しています。できるだけそういった活動については選手を派遣するように運用はしております。ただ総
体として少ないというご指摘だと思いますので、その部分についてはもっと回数を増やしていくように、勿論相手先もあることなので交渉を進めつつ、チームと連携して選手をどんどん派遣していきたいと考えております。」
「満員のアルウィンを皆さんと一緒につくっていきたいというようにと考えています。そこがいちばんの課題と考えているのですが、事業を見る立場でいいますと、そのためには3つのキーワードをいつも考えてやっています。「地域性、話題性、公共性」この3つのキーワードをいつも念頭に置きながらいろんな企画やイベントですとかそういったものを考えています」
 
〔加藤GM〕
「クラブ経営の基本方針 山雅モデルの確率」
①市民参加型のクラブ経営
 主役は、地域市民、サポーター、運営ボランティア。市民が楽しめる(喜ぶ)活動を優先する、応援する。
②身の丈経営
 単年度収支赤字は出さない。特定の企業、自治体に頼らない、多くの人に支えられる。」

 その他、チーム編成の方針・目標、監督に期待すること、戦力補強の考え方、成績の分析、現場も含めた質疑応答がありました。公式HPの該当ページには、プロジェクターで映し出されたと思われる映像が貼られていて、とても観やすかったです。この辺は「違い」を痛感しました。この中で、「ホームタウン連絡協議会」という組織が出てきますが、今応援しているホームタウンの各市町村と定期的に開催していきたいそうです。
 質疑応答の中で注目したのが、後援会に関する部分。話によると、山雅さんの後援会は長野県外でも東京支部や愛知支部などと拡がりを見せているとか。また、大きな意味で、後援会員とファンクラブ(クラブガンズ)の会員との識別というのをもう少し整理が必要で、大きな会員組織になるようにやっていきたいとか。後援会はまだ非常勤スタッフが組織運営していますが、クラブの規模が大きくなっていく中で、クラブからも常勤職員の設置を依頼し、その中で今年、まもなく常勤の事務職員を1人置くことになったそうです。クラブ側ともう少し密に連携を取るようにする一方で、独立した団体という良さも活かしていきたいとも言われています。東京や離れた場所から、スタジアムに来なくても山雅を応援するという人を増やしていく事も大事という事で、そういう組織作りにクラブが積極的に関わって作っていきたいと言われています。

 1回だけサポカンをやって、大きい声を出されるのが怖いという訳でもないでしょうが、それ以降シーズン報告を含めたサポカンを実施しないところもあるのではないでしょうか。山雅さんの事例を見ると、どっちを向いてスポーツ興業をすべきなのかと思いますね。サポカンは、お得意様であるファン・サポーターに対する大事な「義務」だと思います。義務を果たせられないとしたら、何のために興業をやっているのかとも思います。
 某黄色いチームも昔(最初のJ2降格時期まで)はサポーターと決して良好な関係では無かったですが、「イエローハウス」という少人数のサポカンを毎月開催しながら、徐々に「一つ」になっていったのではないでしょうか。サポカンを軽視する価値観があれば、百年続かないかもしれません・・・
J2松本公式HP該当ページ:http://www.yamaga-fc.com/wp-content/uploads/2018/03/fa82aad052040db2ef01d2964defc730.pdf
J2松本関連:3130292827262524232221

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