kasaruの今日も有り難う

僧侶歴46年。講演依頼受付中
サルコイドーシス・バセドウ病の旦那
岡山へ就職長男23歳
アペール症候群次男19歳

計算せず・・・

2006-05-01 | Weblog

万年少女のkasaruです。

こうしている間も時は過ぎ、年を重ねているわけですが・・・

人生は計算できません。

夢や理想を掲げることは出来ても、

1+1=2 などと いかない事の方が多いかも。

祖母の妹 90歳。

すでに手遅れの「癌」との診断、

「歩けるうちに!」と今回の結婚式に参列。

年齢からも 体力的にいたずらに体を傷つけることはせず、

自然の成り行きを見守ることに・・・

一人娘のMちゃん
(おばさんというと怒られるので、名前で呼んでる)

本人には告知せず、普段と変わらぬ生活を実行。。

本人は みぞおちあたりの違和感を訴えるも、痛みもなく

やがて治るものと信じている。

「どういうわけか、急に体調が悪くなった??」と

「どうしたんだろう??」と何度も話す。

「もう90歳の年だからしかたないのよ」とMちゃん、

しばらくして

「90歳なんて意識していなかったのにM子に

90、90と言われると がっかりする・・・」といっていた。

そういわれてハッ!!とした。

自分も年のことを言われると 

なんだか急に淋しい気持ちになっている。

分かっていることだけど、みんなが通る道だけど、

逃げられないことだけど 何ごともなければ

定められた寿命に向かって 歩んでいるんだな~~

「死にたくない。」

誰もがおもうこと。

日々生きることをみんなと模索する中で、

自分の在り方を問い、見つめているけど、

避けようのない、老・病・死・・・

あるがままに受け止めることは、

計算できる頭を・心を持ちながら、

計算できない人生を、計算しないで過ごすことだと考える。

身近に 目の当たりにする 老と病

人ごとではないことを実感した。

世の出来事に目を向け、日々の生活に埋没し、

人のことばで 一喜一憂する毎日。

営みは、偶然の事柄ではなく、

因(原因)・縁(縁起)・果(結果)の路を辿り、

現実のことと 目の前にあらわれるもの。。。

しかし、仏や神が決めていたことではありません。

どうか 皆さん。

難しい 慣れない計算はせず、

還らぬ日々を嘆き・悲しまず、

まだ来ぬ先の時間を不安にならず、

何ごとも自然に受け入れる“さとる”のように、

真っすぐ自分と向き合って下さい。

自分という乗り物を信じて・・・

メンテナンスは怠らぬように。。。



別れに交わした握手、病で冷たい手は

この手に、心に温かい光を灯してくれました。

願わくば もう一度笑顔で手を握れることを・・・

「有り難う」