やっと編めました。5月半ばにキットを買って→(「毛糸を返しに」)編み始めましたが、途中暑くなって放り出し、10月になってまた寒くなってきて慌てて編みました。
フェアアイルのニットは編み込み模様が特徴で、これを輪にして常に表から見て編む方が、裏表で引き返して編むよりずっと効率がいいので、輪で編みます。後で開くところはスティーク(下の写真の縦じま模様)を編んでおきます。切りしろというか縫い代になります。
そで口も襟の開きもスティークを編んで、とりあえず全部編み上げ、肩もはぎます。↑
この時の見た目は何だか詰め物をする前の鶏肉みたいな感じ…。
フェアアイル(フェア島)はシェトランド諸島の島の一つで、かなり北の方にあり、厳しい気候で木も生えない島だそうです。そしてこのフェアアイルニットは島の女性の重要な収入源で、効率よく編むための工夫が凝らされています。ニッティングベルトというのを使って、長い金属針で超スピードで編むようです…。農作業の傍ら立って編んでいる女性の写真を見たことがあります。
かなり多色使いのように見えますが、各段を編むときは二色使いです(糸は常に二本を操るだけです)。段を変えるときに色を変えるので華やかな多色使いに見えます。このベストは結構地味な色合いですが、それでもグレーだけで5色、全部で8色使っています。フェアアイルニットは何かグラデーションにこだわりがあるみたいです。
そこまで色を変えなくても…と思うのですが…。
そでぐりと襟ぐりを編んだところ↓。
これから前立てのスティークを切り開きます↓。
フェアアイルニット用のシェトランドヤーンはほどけにくい毛糸ですが、切りっぱなしは勿論そのうちほどけてくるので、前立てを編んでから内に折り込んでまつります。↓
そで周りのゴム編みは、本当はこんな風に裾と同じように編み込み模様ですが…
(見本)
もうここにきて力尽きてしまって、無理!ということで地色一色で編みました。(^^;)。
最後にウール用の洗剤で洗って仕上げ。洗うとふっくらと軽くなる毛糸です。
こんな面倒なもの、もうやらないわ…とか言いながらまた始めるかもしれないけれど、地が黒っぽいのは老眼には厳しいので、もし次をやるとしたら白っぽいのにします。