碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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大学4年生「3人に1人」は未内定のまま卒業か

2011年01月19日 | 大学

新聞各紙に「大卒の就職内定率68.8%」の文字が載った。

もちろん「過去最低」の数字である。

何しろ2ヶ月後に卒業式を控えた大学4年生の“3人に1人”は、4月からの就職先がないままなのだ。

本人はもちろん、親たちもまた不安だろう。

様々な分析があると思うが、ナマで学生たちを見ていると、意外と狭い範囲での就職活動という印象が強い。

分かりやすく言えば、多くの学生が「誰もが社名を知っている企業」を中心に職探しをしているのだ。

大企業、有名企業、もちろん結構である。

しかし、それで結果が出ないなら、別の道、別の価値にチャレンジすることも考えてみたほうがいい。

「大企業・有名企業じゃないけど、いい会社」「中小企業・無名企業だけど、いい会社」は実際にある。

そこでは人材を求めていたりもするのだ。


WEBエントリーという、キーボード一つで応募できる仕組みは確かに便利だ。

だから、自分とのマッチングも無視して、大企業、有名企業に気軽に応募してしまう。

某大手有名旅行会社の“受験生”は6万人(!)である。

私の故郷の町の人口より多い(笑)。

6万人から何十人かを選ぶ会社側も大変だが、ほとんどの学生は落ちるわけだ。

今どき、「100社も受けたのに落ちました」という学生はフツーにいる。

そう聞けば、誰もが「そりゃ厳しいね。氷河期だね」と思う。

だが、その100社全部が様々なジャンルの大企業、有名企業ばかりだったりするのだ。

もっと視野を広くしてもいいのではないか。

「中小企業・無名企業だけど、(アナタにとっての)いい会社」を探すこと。

そこには6万人の応募はない。

同じ選考でも、一人ひとりの学生(アナタ)と向き合ってくれるはすだ。




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