作家 井上香織 Official Blog

せつない純愛小説、やさしい目線で描かれたエッセイで人気の作家 井上香織が贈る癒しの空間 

☆ラジオ番組にまつわる想い出☆ PART2

2024-04-09 | ★Diary★

大学三年生になったばかりの頃だったでしょうか。

FM愛知 8時半の仲間たち・・・

という番組のDJをすることとなってしまいました。


おそらく、事務所のスタッフの方が、

『井上香織はラジオ番組のシナリオ、自分で書きます』

みたいな売り込みをしてくださったおかげかと思いますが・笑・


いつのまにか決まってしまっていて。

それから、収録のため2週間に一度、名古屋へ通うようになりました。

平日のお昼前には名古屋に到着しなければならなかったため、

大学の友人たちには代返を頼んだり、いろいろと協力してもらいました 

出席カードで厳しく出欠チェックする教授の講義の場合は、

配られたカードに素早く名前を書き込み提出したあと、

足元に隠し置いた大きな黒いナイロンバッグを手に

後ろのドアからこそこそ脱出し、東京駅へ向かいました。


あの番組には・・・

毎回のようにたくさんの方たちがゲストとしていらしてくださいました。

新曲のキャンペーンや出演映画の宣伝のため、

ブッキングされたアーティストや俳優さんが大半でしたが。

同時期、私も、自身のアルバムのキャンペーンであちらこちらの放送局に

お招きいただいたことがあり、

МCの方とほぼ同様の返答を繰り返さなければならないことに、

少々苦痛を感じておりましたので。

番組スタッフの方たちに、

『ゲストの曲紹介の前に、その曲につながる

ちょっとしたお芝居をしていただくというのはいかがでしょうか?』

提案したところ、

『面白いかも』『試してみようか』

ということになり、

私がその寸劇の脚本も書かせていただくこととなりました。

 

大御所歌手の加藤登紀子さんがゲストでいらしてくださった際、

もしかして失礼にならないかしらと危惧しながら、

「曲紹介の前に、これをお願いしたいのですが・・・」

コピーした台本をお渡ししたところ、

その台詞に目を通した加藤さんが、茶目っ気たっぷりに、

「あら、楽しそう。あのね。私。女優なのよ」

そうおっしゃってくださった笑顔は忘れられません。

 

ゲストのみなさまに助けていただきながら、

とはいえ、いきなりDJに抜擢されてしまった私は、

デビュー間もないただの女子大生。

秀でた話術など、なにもございません。

ゲストコーナー以外は、リスナーの方からいただくお葉書が頼りでした 

この[8時半の仲間たち]という番組には

少年Aさんという、高校三年生の男子から、

毎週のようにお葉書をいただいておりました。

・・ほかにも多くの方たちからお葉書をいただきました・・

じつは。

そのお葉書&お手紙も、例の段ボール箱の中で眠っておりました  

 

 

今さらながら・・・ではありますが、

その頃のリスナーの皆さま・・・

拙い私のトークを支えていただき、

本当にありがとうございました 

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