明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

昼飲みっていいな~太陽酒造試飲会へ

2011-03-24 11:13:11 | 
兵庫県の明石の辺り、山陽電鉄の江井ヶ島という場所に、小さな蔵がある。
社員3人で、年間100石(一升瓶で1万本)ほどしか醸していないという小さな蔵。
その名も太陽酒造。

この蔵で造られている「神稲(くましね)」というお酒に出会い、注目していた。
ここでは1月~3月の土日に、新酒の試飲会(有料・予約制)がある。
秋頃、あやととしくんと「行きたいね~」と話していたのが現実となり、20日(日)に参加してきた。

夫が上海出張になってしまったので、私、あや、としくん、それからとしくんの会社の方々3名の計6人。
会社の人たちは皆、兵庫県なのでちょうどよかった。

江井ヶ島駅から徒歩5分。
かなり年季の入った建物が見えてくる……
蔵はこんな感じ↓


東の灘に対して西灘といって、この辺りも以前は酒蔵がいくつかあったようだ。
今も小さい蔵は残っているのかな?

古い建物というのは、絶対「何か」が出てるよなぁ……
人々の想いみたいなものが壁や柱に染み付いていて、近寄るだけでぐっと空気が変わるのを感じる。
ちょっと畏れを抱いてしまう。
怖いのではなく、尊敬に近い。

普段はこの周りにテーブルなどを出して試飲会をやるそうなのだが、震災の直後ということもあって、自粛。
今回は、蔵の中に案内された(雨の日などもここでやるようだ)。
土壁や梁がすごい。
明治20年のものだという。(創業は江戸時代)




2月にテレビで特集されたこともあってか、結構な人数が集まっていた。
50人くらいいたのかなぁ。

1時になると社長さんが出てきて、蔵見学をさせてくれ、酒造りの説明をしてくれた。
これまでいろいろと酒蔵や日本酒資料館みたいなところで説明は聞いてきたけれど、とにかくここの社長さんは面白かった。
酒造りの説明……というよりは、この蔵の財政状況みたいな感じで(笑)

「こないして真面目に酒造ってたら儲かりませんワ」
「古い道具使ってるのは、単に新しいのを買うお金がないんですワ」
「ずっと赤字ですワ」……

それが嫌な感じじゃなく、面白い。
こういう適当さって好きだ。

それに、本当にいい米を使って、丁寧に手造りして、本物のお酒を造りたいという、その気持ちはしっかりと伝わってきた。

本当は10万本造るだけの規模はあって、昔は大手の下請けをしてきたという。
でも、阪神大震災で被害にあって、たくさんの借金を抱え、その後はこうして、規模を小さくして、「小さな蔵だからこそできる酒」を丁寧に手造りしている。

でも、返済もあるし、こんな小さな蔵では儲からないし……
いろいろ考えた末、小売に営業するのはやめて、できるだけ直接飲む人に販売するスタイルにしたらしい。
この試飲会も、いわばデモンストレーション販売みたいなもので。
来た人が買う。ブログに書く。ツイッターでつぶやく。
広告をうてない小さな企業には最も大きな宣伝効果があるだろうなと思った。

実際、私たちもほぼ全員が1、2本購入したし。

さて、試飲会の中身はというと、すっかり浮かれて写真を撮るのを忘れていたが、
1000円・2000円・3000円のコースを選べ、私たちは2000円コース。
刺身・漬物・かす汁・湯豆腐に、一人あたり新酒2合がつく。

見学の後は1時間半くらい、食べて飲んでの宴会タイム。
普通の居酒屋みたいな感じだ。

新酒は、「たれくち」と「和田美酒」の2種類だった。
ここは無濾過原酒ばかりなので、どちらも濃い。
たれくちのほうがどっしりとした米の旨味が感じられる。
和田美酒は、それに比べればやや辛口。
しかし、19度もあるので、やっぱり濃い。

お酒は淡麗辛口じゃなきゃ!という人には無理かなぁ……
確かに合わせる料理は選ぶ。
でも、濃い中にもきれいな光るものがあり、純粋に旨い酒だと思った。
それに、やっぱり皆で楽しく飲んでいるだけで、お酒はおいしい。
あっと言う間に時間が過ぎた。

そして、一人2合なので、これで足りるはずもなく……

明石へGO!

前から行きたかった魚の棚にある「たなか屋」さんへ行くことになった。
ここは酒屋さんで、その奥に立ち飲みスペースがあり、料理もお酒もとにかくおいしくて安いとのこと。

しかし、6人という大所帯だし、お店は満員だった。
まだ4時くらいやのに……

そこで、近くの店で玉子焼き(明石焼き)を食べて待つことに。
久しぶりに食べるとおいしいなぁ……

食べ終わって、再度チャレンジ!
やっぱり混み合っていたが、無理やり入り込んで、どうにかスペースを確保。
それからいろいろ料理を頼み、日本酒をまた2合くらい飲んだ。

立ち飲みはいい。
酔わない。

これで帰ればいいのだが、まだ6時くらいだったので、この酒飲み軍団が帰れるはずもなく……。
2人は帰ったのだが、残り4人でスペイン料理の店へ。

日本酒のみすぎで喉がかわいていたので、ビールを頼んだ。
他の人はワインを飲んでいたと思う。

「……いたと思う」というのは、この店での記憶が薄いのだ……
座った瞬間、眠気が襲ってきて、フラフラしてきて、最後はテーブルで寝込んでしまった。

またやったよ……この人は……

とりあえず、楽しかったことだけは覚えている。

電車に乗って、一番遠い私は一人になった。
まだ眠い。

長年のブログ読者の皆さんなら、この展開の先は読めているだろう……。
そう。
目覚めると……

……京都

しかしながら、この日は解散も早かったので(1時から8時間やし当たり前か)、まだ引き返す電車が十分にあったのが救いだった。

携帯を見ると、最後まで一緒にいたM井さんから「無事に着きますように」と私の帰宅を祈るようなメールが……

あやに「京都だよ」とメールしたら、心配してとしくんから電話がかかってきた。
「大丈夫だよ~」と返事して、引き返した。

本当に大丈夫で、既にかなりの時間を眠っていたので(店からやし……)、目も開いていた。
無事に家に辿り着いた。
この時点でまだ11時だった!!

この日の締め括りの感想としては、

「昼飲みっていいな

乗り過ごしてもまだ11時!!
そんなことに喜びを感じつつ、ふにゃふにゃと布団に入って本気の眠りについた。

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2 コメント

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建物の雰囲気。 (いりおもてやまこねこ)
2011-03-25 12:38:06
が、すんごく好きです!!笑。

いいかんじ~(((o(*゜▽゜*)o)))


お酒は全くわからないですが、、
料理の献立、神ですね!!
お料理だけでも食べたい笑。

で、で、
なんで玉子焼きって書いたんですか!!
明石焼をなぜ玉子焼きって書いたんですか!笑。
少し気になりました( ´ ▽ ` )ノ
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玉子焼き (かおり)
2011-03-25 13:45:49
料理の写真がなくてもったいなかったな……
珍しい自家製の「玉ねぎの奈良漬」とかもあったのに。

そして、玉子焼きにそんなに反応してくれるとは……(笑
なんて可愛いんだ……

明石の地元では、明石焼きのことを「玉子焼き」っていうんだよ
普通の卵焼きと紛らわしいからか、地元以外では「明石焼き」っていうけど……
メニューにもちゃんと「玉子焼き」って書いてあるしね。

こねこはまたこうして一つ賢くなりました
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