雨降る休日の幸せ

例えば、死ぬ前、意識が遠くなっていく中、何を思い出すかじゃなく、「何を思い出したいか」と考えたら、今のこの時間を思い出したいと、そんなふうに思った。

「お豆腐屋さん行ってくる」
と、雨の中、一人で近所の豆腐屋へ。

４日間、毎日24時間一緒にいて、久しぶりにほんの５分だけ、一人きりになった。

しとしとと降り続ける雨の中、傘をさして、近所の豆腐屋へと向かう。
この豆腐屋、うまいんだ。
「つまみ湯葉」が最高で。
彼に食べさせたくて、買いに行ったら、今日は定休日。

がっかりして、家に戻る。
だけど、ふと思う。

こんな幸せな日々があるなんて。
私がこんなふうに幸せになるなんて。
いろんなことがあったけど、頑張ってきてよかった。
人生をあきらめないでよかった。
あの日、感じた「絆」を信じてよかった。

雨はやっぱり降り続ける。
連休最後の日。
洗濯ができなくて、雨はイヤだなと言ったら、
「でも、雨やったらゆっくりできるしいいな。晴れてたら出かけたくなるやろ。雨やったら、家でゆっくりできるし、いいな」
そんなふうに言う彼を愛しく思うと同時に、なんだか笑けてくる。
ほんと、究極のポジティブシンキング！！
こんな人と一緒にいたら、究極のネガティブシンキングの私でも、「まぁいいか」と思えることがきっと増える。

挙式までの数ヶ月、ほとんどゆっくり話をすることもなく、仕事と準備でただ慌しく時が流れていった。
だけど、この１週間で時間が戻った。

彼は、彼本来の穏やかさと天然ボケを取り戻して、
私は、久しぶりにイラつかない日々を取り戻した。

ウイスキー３杯、ビール１杯、梅酒１杯、日本酒２杯。
今日の私の酒の量。
雨の降る休日は、「どうぞ、どうぞ」とお酒を許可されているような気分になる。

ああ、だけど、誤解しないで。
今日も私は朝から原稿３本書きました
朝はチーズトースト、昼は鮭炒飯、晩ご飯は４品作りました

仕事も家事もできる嫁は、多少酒飲みでも許されるんじゃないかと思うんだけど、どうですかね？（笑）