明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

エアコン値切り術?!

2010-08-05 11:25:52 | 生活
もう使わない大判のスカーフに凍った保冷剤を包み、
それを首に巻いて過ごしている。

別に、エコでも節約でもない。
単にエアコンがないのだ

引っ越す前に使っていた6畳用のエアコンでは今のリビングには対応できないので、
引っ越したときにそのエアコンは私の部屋につけた。
なので、リビングは今もエアコンがない。
長雨で意外に涼しかったのに、急に猛暑になって、買うタイミングを失ってしまったからだ。

昨日、今日は雲があり、風も入るのでまだマシだが、
その一週間前くらいまでがひどかった。

我が家は吹き抜けがあって明るいのだが、
午前中、その吹き抜けの東の窓から直射日光が照りつける。
外にいるのと変わらない明るさなので、暑さも同じだ。
今年、初めて、家の中にいながらにして日焼けしていっている

しかし、私はもともとクーラーがダメで、真夏でもほとんどつけることがなかった。
人生において、まだ自宅では「クーラーをつけて寝る」ということもしたことがない。

といっても、代謝は異常に良く、
女性にありがちな「冷え性」だとか「汗をかかない」とかではない。
体はいつも燃えるように熱く、ご飯を食べた瞬間にエネルギーに変わり、汗が吹き出る。
いつも着ているものは汗でベシャベシャだ。
「汗をかく」なんてレベルじゃない。
「滝」だ。
滝のように常に頭の先から足の先まで汗が流れ落ちている。
椅子に座ったら、椅子は汗でベットリ・・・
床を拭き掃除したら、頭から汗がポタポタ・・・
裸足で歩けば、足跡がつくほど・・・

それでも、家の中にいる分には汗をかいたらどんどん着替えていけばいいので、
むしろ汗をかくのが気持ちよく、うだるような暑さの中でいつもエアコンもつけずに仕事していた。

しかし、今年の暑さにはさすがに対抗できなかった。
じりじりと肌も焼けてくるし、サウナ状態で、息苦しい。
それで仕方なく、風がない日はエアコンをつけて仕事をしていた。

仕事部屋はまだいい。
リビングは夜になると一人で怖いので、窓を閉める。
ますます熱がこもる。
ちょっとご飯を食べたりテレビを観たりしているだけで頭がボーっとしてくるので、
またエアコンをつけた自分の部屋へ避難。
そういう暮らしをしていた。

すると、夫が帰って来て、私の部屋に入り、
「あっ!またクーラーつけてる!つけてばっかりやん!
私はクーラーつけない人って、自分で言ってたよね?
ウソばっかり!!日記で撤回しなさい!
と、いちゃもんをつけてきた。

夫は知らないのだ。
冷房ガンガンに効いた会社でずっと仕事をしているから、
この家がどんなに暑くて、どんなに日焼けするか、知らないのだ。
知らないからそんなことが言えるのだ

こうなったら意地でもつけるもんか!と、
自分の部屋のエアコンもつけずに過ごすことにした。
しかし、暑い!!

うだるような暑さの中、夫に恨みのメールを送った。

「人生で、こんなに暑いと感じたことはない。
でも、エアコンつけずにがんばっています」

これを見て、ちょっと意地悪のつもりであんなことを言った夫は慌てて返事を送ってきた
「つけていいんだよ。体を悪くするよ・・・」

・・・勝った

そして、その後、とりあえず人も呼べないし、
この暑さは異常やから、リビングに16畳用のエアコンを買おう、ということに。

早速、休みにヤマダ電機へ行ったが、また夫の悪いクセが始まった。
大阪でもミナミの人だからか、貧乏性だからか、
夫はとにかく何でも値切る。

「これ以上は無理です」と店員さんが言ってるのに、しつこく値切り、
さらに下げさせた後で、「ちょっと考えます」と買わずに帰ってしまう。
私は恥ずかしさでそばにいることもできず、遠くから見ている。

私は、物を値切るなんて恥ずかしいことだという教育を受けてきた。
安い物を探すのはいいが、ついている値段を「まけてくれ」なんて、
絶対に言えない。
クーポンとかを見せるのでも結構自分を奮い立たせて、
勇気を出して、「これは普通のことだから」と言い聞かせて、
それでようやくお店の人に見せるほどだ。
定価で支払わないということが、恥ずかしくて仕方がないのだ。

貧乏人のくせに、変なところだけ貴族みたいな教育を母から受けて育っているので、
夫の値切りにはいつも耐えられない。
それでケンカになったこともある。

そんなわけで、夫は最近、一人で買い物をしてくるようになった。
ネットでいろいろ検索し、
毎日会社を早く退社し、いろんな家電量販店をまわり、徹底的に調査する。

「仕事忙しいんじゃないの?」と聞いても、
「人生でこんなに暑いことはなかったってメール来たら、買わないわけにいかんやろ?」と、優しいのかイヤミなのか、よくわからないことを言う。

そして、昨日、ついに「エアコン買ったよ!」というメールが来た。
私がほしがっていた、パナソニックの一番性能がいいやつだ。
それが、最初に私と一緒にヤマダへ行った時よりも、3万円安くなっていたうえ、
ポイントはつかないはずが、1万円くらいのポイントをつけてもらっていたのだ。

「なんでそんなに安くなったの?
とびっくりして聞いた。
テレビを買ったときも、同じように一人でいろいろと放浪し、
結果的に5万円も安く買ってきたのだった。

「いろいろ方法があるねん」と夫。

「なんか、法に触れるギリギリのことをやってるんじゃ・・・

「そんなわけないやろ」

「じゃあ、昔のヤンキー魂が戻ってきて、店員を脅して・・・

「違うって」

「もしかしたら、店員さんは自分の給料から差し引いて・・・

「・・・

夫は自分の手柄を褒めてもらえないことが淋しかったようだ。

安く買えるのはいいのだけど、どうやって買ったのか気になって仕方がない。
かといって、そばで値切るのを見ている自信もない。
(恥ずかしくて逃げてしまう!!)

しかし、私は持ち前のよけいな想像力で、
夫に値切られた店員さんのいろんな感情や人生を想像してしまい、
あまり褒めてもらえず、しょんぼりしている夫に言った。

「店員さんの名前わかる?本部にその人のことをよかったって書いて送ってあげよう!
そしたら、その人の株が上がって、ボーナスとか貰えるかもしれないよ!
それぐらいしないと気がすまないわ」

夫はもう何も言わず、苦笑したままビールを飲んでいた

何はともあれ、来週月曜日に我が家のリビングにエアコンがつく。
まだ値切り商品に疑いをもち続け、
不良品が来るんじゃないかと、ちょっとドキドキしている私であった。