明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

「これが最後の授業」という気持ち

2009-06-30 12:24:32 | 仕事
こんなに長い間、更新しなかったのは初めてじゃないだろうか。
先週後半、急な仕事が1本入ってバタバタし、テスト対策も大詰め……。
土曜と月曜は昼・夜・夜と3コマ授業。
日曜は、マンションの説明会。
そんなこんなでなかなか落ち着いてパソコンに向かうことができなかった。

しかし、昨日で長い長いテスト対策も終了!
11日から29日まで2教科・6クラス。
他の仕事が忙しくなかったから、なんとかストレスもたまらずにやりきれた。
昨日も朝2時間仕事して、塾に行って2時間教材作って、7時間授業した。
終わって「疲れた~」って言ってみたけど、実はそんなに疲れていなかった。
むしろ、なんかさっぱりしていた。
(ビールがうまかった

でも、朝、起きたら足腰が……!!
年齢には勝てないのである。

考えてみれば、7時間って、立ってるだけでも疲れるのに、
その間、ほとんど大声張り上げているのだから、すごい体力を消耗しているんだろうなぁ。
体は正直だ。今朝は足がむくんで動かなかった……。

とはいえ、とりあえず終わったのでよかった。
今回のテスト対策は、自分自身ではとても満足している。
「やりきった」感がある。

前半に、和田さんと話したことが大きかったと思う。
私は4月からずっと、生徒のことでいろいろ悩んでいて、
そのことを相談した時に、
「自分は他の講師と違って、テスト対策だけの要員だから、この3回で完璧にやりきらなければならない。後で取り返すことはできないから毎回が真剣勝負」
という意味のことを話してくれた。

他にもいろいろ話したけれど、これを聞いたときに、なんだかガツンとやられてしまった。
いわば、私も和田さんも「出戻り組」。
ひのきを何度も辞めては呼び戻されて、未だに足を突っ込んでいる。
でも、私と意識がこれほど違うのかと、自分の甘さと浅はかさに気づかされた。

10年も教えていたら、どこかで「慣れ」が出てしまっていて、
もちろん、その「慣れ」で上手に授業はできるのだけど、
時々、ボロが出ていた。
そのボロに、これまで気づきながらも気づかないふりをしていたように思う。
一番嫌な、要領だけで仕事をこなす人間になってしまっていたのだ。

だから、自分に課した。
どこまで最良のことができるのか、やってみようと。

たぶん、初期の頃を除けば、こんなに教材準備に時間をかけたことはないと思う。
生徒の持ってきた学校のプリントもそのまま使わず、家に持ち帰り、
パソコンで打ち直して新たに問題を加えたものを作成したり、
新しい問題集を買ってきて、バラエティを増やしたり、
練習問題や模擬テストも時間がある限り新たに作った。
とにかく、新人講師になったつもりで、できることを一生懸命やってみたのだ。

ふと、昔の記憶が甦った。
前はいつの授業も「これが最後の授業だ」と思ってやろうと、
そんな気持ちで臨んでいたよなぁと。
そういう真剣さをいつの間にか忘れてしまっていた。

それはたぶん、どこかで「塾の仕事は私の仕事ではない」
という想いがあったからだと思う。
どうしても、そう思いたかった。

私は、できればもうそっとしておいてほしかったのだ。
帰ってきたくはなかった。
もう煩わしいことに関わりたくなかったし、自分は自分の仕事をして、この世界で成功したかった。
だからいつも、「塾は私の足を引っ張っている」という気持ちでいた。
うまく言えないけど、あまり器用なほうじゃないから、ひのきに全力を尽くすというのは怖かったこともある。
せっかく結婚して新しい生活を始めたのに、ライターの仕事も順調なのに……。
私はものすごくバランスの悪い人間だから、全力を尽くしながら他のいろんなことを守れるとは思えなかったのだ。

ただ、助けてくれと言われて伸ばされた手を、振り払うことはできない。
こういうのは、まわりまわってくるものだから。
私がこれまで大勢の人に助けられたように。
だから、今度は私が助ける番だと思い、もう一度ひのきのドアを開けた。

でも、戻ってきた理由が何であれ、生徒を前にしたら、もうそんなこと関係ない。
私は、ここで全力を尽くし、できる限り、いい仕事をしなければならなかったのだ。

今回は、心を入れ替えて、昔のように「これが最後の授業」というくらいのつもりで、時間が許す限り、できるだけのことをしてみた。
このことが影響しているとは思わないけれど、いつの間にか一部の生徒との確執も消え、「せんせー、せんせー」といろいろ聞いてくれるようになった。

たぶん、私の心が変わったからだ。
わだかまりがなくなった今、昔のように楽しく授業ができている。
私が楽しければ、生徒も楽しい。

それから、昔、私が堀先生にパイプ椅子で殴りかかった、ひのき史上最大の乱闘事件の話をしてやったら、Cクラスの生徒が私を見る目が急に変わった。
「ごくせん」みたいな?(笑)
全員でズラリと並んで、堀先生のところへ行って、
「ほんまに殴られたん?」と聞いているのが面白かった。

今では話がどこでどうなったのか、「鉄パイプで殴った」ということに発展しているのが恐ろしいが……

彼らはとても単純で、一度そんなことで「おもろいな」と思ったら、心を許してくれる。
今では私が怒り出すと、
「そろそろ鉄パイプで殴られるぞ!」と誰かが言い出すようになった。
それも困るけど……

ちなみに、たった3回しか授業に来ない和田さんの評判はすごく良くて、
生徒からよく「和田さん好きやわ~」「和田先生の授業おもしろい~」という声を聞く。
羨ましいというより、ただただ納得。

自分より優れた人が回りにいると、少しずつでも成長できるからいいな。
もう何十回としてきたテスト対策だけど、今回は自分自身が成長できたように思う。
だから、毎日体力的には疲れていても、精神的には元気だった。
今は終わって、「やりきった!」という感じ。

いつまで塾にいるかはわからないけれど、
いる間は、自分ができるだけのことをしようと思う。
やっぱり中途半端な気持ちでできる仕事じゃない。
なんせ、多感な時期の「子供」相手の仕事なのだから。

生徒から結構痛い洗礼を受けて、ようやく心が決まったな……。

大学3回生の就活。
社員とバイトのバランス。
新人講師の育成。
個別指導とレギュラーの連携。
中2生徒の素行の悪さ。
生徒数の激減。

まだまだ問題は山積みだけど、社員の人たちと力を合わせて、
少しでもいろんなことを改善していきたい。
ひのき顧問だもん!(←自称)

とりあえず、夏期講習までにまた大掃除したい。
大掃除なんて、1年に何回やってもいいものだから。
とにかくひのきは汚すぎる!!

例えば、暑くなってきて、事務室のエアコンをつけるようになったが、
それが全く効かない。
冷たい空気が全然出てこないのだ。

これは絶対汚れてるんだろうと思い、エアコンのフィルターを出してみたら、
思った通り、5ミリくらいびっしりと隙間なくホコリが!!
振っても落ちないほどこびりついていた。(ひー!)
でも、それを洗ってきれいにしたら、急にエアコンが効き始めた。

ほら……。
やっぱり掃除しないとね