明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

きっとこれは運命なんだ! ~伊賀にて

2009-03-02 20:19:46 | 
バタバタしていて、旅行の話を書いていなかったな、そういえば。

今回は、「旅行」という感じではなく、
イベント参加と友達に会うための遠出……といった感じ。

一番の目的は、三重の16酒蔵が集結したイベントへの参加で、
それが、21日(土)の18時半~。
鳥羽国際ホテルで行われることになっていた。

せっかく鳥羽に行くのだから、他にもいろいろまわりたいところだが、
実は、鳥羽も伊勢も志摩も……、
とにかくこの辺りの観光地はすべて旅行してしまっている。
「どうしようか……」と考えていたら、夫が急に
「ちょっと遠回りやけど、伊賀に行って忍者屋敷を見よう!
と言い出した。

忍者か……

それほど心惹かれるわけではなかったし、
そのうえ、「ちょっと遠回り」というか「かなり遠回り」だ。
でも、まあ、いいか……という感じで、何気なく決めた。

当日、朝バタバタしていたら、電車を1本乗り遅れた。
せっかく遠回りしていくのに、伊賀にいられる時間は2時間くらい
でも、他にプランをもたない私たちは、とりあえず、伊賀に行って、ご飯を食べて忍者屋敷に行こうということになった。

伊賀駅到着。

何もない……。

そう、よくあること。

地方は「観光地」といっても、「無理やり観光」が多く、
意外に駅前はさびれていることが多いのだ。

適当に入った喫茶店のような店で、ハンバーグ定食を食べた。
ものすごいボリュームで、思いのほか旨かったが……。

その後、歩いて忍者屋敷へ。

そもそも、忍者って、ほんまにいたのか?

かなり怪しく思っていたのだが、行ってみれば意外に面白い。
忍者屋敷のからくりを説明してもらうのだが、
それを説明してくれるお兄さん(アルバイトかな?)は、どうやら「忍者研修」を受けているようで、動きがものすごく素早い。
壁のどんでん返しを使って隠れるときなど、目にも止まらぬ速さで、
思わず「おー!!」と歓声が上がった。

忍者、すごいな。
みくびってたよ……。

いろいろ忍者のことが学べる展示室で勉強したのだが、
単に運動神経が優れているだけじゃダメみたいなのだ。
まさに文武両道!
暗号も読めないといけないし、天文学にも通じてないといけない。
バカじゃ、絶対忍者にはなれないな

縄を使った闘い方とかも、ビデオで観られたので、
かなり没頭して観てしまった。

随分、忍者への見方が変わり、「面白かったなー」と夫と言い合いながら、忍者屋敷を出た。
上野城跡も見に行きたかったが、電車の時間が迫っていたので、
「仕方ないね、行こう」とあきらめて駅へと向かうことにした。

忍者屋敷から数メートルも歩いただろうか、
突然、

「うわっ!!」

と男の人の大きな声がして、前を見たら……。

腰が抜けそうになった。

「うわっ!!」
「きゃー!!」
「うそ~!!」
「なんで?!」

目の前にいたのは、親友のあやととしくん夫妻だったのだ!!

一瞬、目を疑った。
ここ……、伊賀だよね?

4人とも信じられないという表情で、おそるおそる近づき、
その存在を確かめた。
幻じゃない、と。

あやはもうこの偶然を喜ぶどころか、ただただ恐怖に慄いている。
「怖い……、怖い……」と泣きそうだ。

こんなことって、あるのかな?
今でも信じられない。
梅田で会うのとはワケが違うのだ。
ここは、伊賀。
それも、今回、私は誰にも伊賀に行くことを話していなかったし、
もちろん、あやが知るわけもない。

ようやく気持ちを落ち着けて聞けば、としくんが朝になって急に「伊賀の忍者屋敷に行こう」といい始め、レンタカーで来たというのだ。
どう考えても、「呼び合っている」としか思えない……

私たちが腰を抜かしそうになり、
あやが恐怖に慄いていたのは、こんなことが初めてじゃなかったからだ。
去年、淡路島に私と夫が旅行に行ったときも、
車で信号待ちをしていたら、その信号をあやととしくんが渡ろうとしていたのだ。

淡路島、そして、伊賀……。
どちらも、同じ場所に出かけただけでなく、ほんのちょっとタイミングがズレただけでも出会うことがなかった。
信号で止まらなければ……
電車に乗り遅れていなければ……
忍者のビデオに夢中になっていなければ……

そんな、ちょっとした偶然の積み重ねが、こんな大きな偶然を生み出す。
だとしたら、もうこれは偶然ではないよね。
たぶん、運命なんだ。

と、思わざるを得ない……。

電車の時間があったので、ゆっくりは話せなかったが、
なんとか落ち着きを取り戻して、2人と別れた。
でも、電車に乗ってからも、しばらく胸がドキドキしていた。
夫と二人、「すごい~」「びっくりしたな~」と、1時間くらい言い合っていた。

ホント、久しぶりに興奮した。

でも、こんなことってあるんだなぁ。
次は一体どこで出会うのやら……。

自分を投げ出さない

2009-03-02 02:34:25 | 想い
バガボンドもついに28巻まで読んだ。
あと1巻で、今発売されているのは終わりらしい。

最初は斬り合いばっかりで、適当に読んでいたのだけど、
20巻を過ぎるくらいからだんだん面白くなってきた。

それにしても、あんな刀を差して歩いている人が
わんさかいた時代があったなんてなぁ。
みんな今の人より「死」を覚悟して生きていて。
それも、そんな昔じゃない。
なんか不思議な気がする。

28巻の最後に書いてあった、作者の言葉が胸にしみた。

  高校生の頃
  好きなことを仕事にするのはつらいよ、
  そこそこ好きなことを仕事に選ぶといいと助言された
  僕はその言葉に逆らった
  そして今それで良かったと思える
  この仕事がそこそこ好きなことだったら
  もう投げ出していただろう
  好きなことと自分はイコールだ
  自分を投げ出すわけにはいかない

私も、好きなことを仕事にしてよかったと、いつも思う。
好きな仕事を介しているからこそ、
こんな私でもなんとか世の中とやっていけるのだ。

とりあえず、3月は暇になりそうだ。
私が「暇になりそう」と言うなんて、珍しい。
そして、そのことをあまり苦に思っていないのもすごい。

やっと、自分のために文章が書ける。
お金をもらうことが「仕事」なんだとしたら、
これは「仕事」にはならないかもしれない。

だけど、たぶん、今自分にとって一番必要な「仕事」だ。

そして、まだ自分を投げ出すわけにはいかない。