明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

いい顔。

2009-03-16 11:40:03 | 仕事
明日は公立高校の後期入試。
つまり、今日が最後の授業になる。

昨日は私の受け持ちの最後の国語の授業。
もう何年もやってきて、いつも思うことがある。
それは、入試が近づいて来ると、生徒の顔が「いい顔」になるなぁということ。

「受かるかなぁ」って不安な顔。
「ドキドキする……」って緊張した顔。
「成績上がった!」って嬉しそうな顔。

いろんな感情でコロコロと表情は変わるけど、みんなイキイキしてる。
昨年5月、久しぶりに塾に呼ばれて授業を見たとき、
この学年の生徒のやる気のなさにびっくりした。
文句しか言わず、口を開けば、「だるい」「わからん」。
本気で見捨てたくなったこともあった。

どんなことにでも「真剣になる」というのは、本当に大事だと思う。
今、やっと彼らは真剣になって、「いい顔」ができている。
明日、もっともっと「いい顔」で入試を終えてくれたらいいのだけど……。

昨日の自分の最後の授業では、
毎年やっている「入試の心得」を話した。

「入試は運だから、運を呼び込むイメージトレーニングをしろ!」
というお話。

「今から絶対に『落ちる』とかマイナスの言葉を口にしたらあかんで。
とにかくヒマさえあれば、自分が受かっている姿を想像して!」

「成功の神様はきれい好きだから、帰ったら部屋を掃除しーや」

「いい人になれ!いい人にはいい運がくるから!」

そんなちょっと怪しい宗教みたいな話をする。
夫にこんな話をしたと言ったら、
「教祖様~」と言われた。

まあ、でも、成功者が本によく書いているようなことだ。

初めは笑って聞いていた生徒の顔が、だんだん真剣になり、あちこちから質問の声が飛ぶ。

「いい人って、何したらいいん?」
「じゃあ、帰っておうちのお手伝いしてごらん」

「俺、めっちゃ部屋きたないんやけど……」
「帰って掃除しときーや!」

「どうしてもネガティブにしか考えられへんねんけど……」
「そういう人は、こう思ったらいいよ。『自分にはいいことしか起こらない』すべてのことは『中間』だから。例えば、もし落ちたとしても、それは『落ちたほうがよかったから』落ちたんだって思うこと。自分にとって必要なことしか起こらないからね」

みんな、ふーん。って感じ。

でも、そんな話で授業を終えた後も、
「今日から俺、何回も『受かる』って思うことにするわ」とか
「なぁなぁ、『受かる』って紙に書くのもいいと思う?」とか、
意外に洗脳されて、質問してくる生徒がちらほら(笑)
教祖になる素質があるのかな?

あと15人、全員受かりますように……。
今日は彼らを送り出す。
やっぱり前日はいつも淋しいなぁ……