明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

真っ赤な原稿……

2008-09-10 23:03:41 | 仕事
人のおせっかいをやいている場合ではなかった。

久しぶりに、真っ赤に修正された原稿が返って来た。
おかえり~

いろいろと意志の疎通ができておらず、
勘違いしていた部分もあったということを差し引いても、
ライターとしてどうやねん、というおそまつな結果

初めて新聞記事を書いた時以来かもしれない。
あの時は、「もうこっちで書き直すからいい」と言われ、
生まれて初めて記事がボツになったんだっけなぁ。

悔しくて、悔しくて、
何がなんでも自分を認めさせようと思って、
めちゃくちゃに勉強して頑張った。
徳島の剣山の取材のとき、他社のプレス陣がひぃひぃ言って登るのがやっとの時、私だけが案内人にぴったりついて登り、片時もメモを話さずに頂上までずっと取材をしていた。
結果、最後にはその人に「あんたの取材根性はすごい」と言ってもらえたし、
記事に関しても、取材した相手から新聞社にお礼の手紙が届いたと連絡があった。
辞める最後はその人に「息子の嫁にならんか」と、かわいがってもらった。

そんな「ぷち・サクセスストーリー」を思い出して、
自分を奮い立たせるしか、もう今はやりきれない。

真っ赤な原稿って、嫌だなぁ。
この世で一番嫌かもしれない。
いっそのこと、「全部書き直し」と言われたほうがいいかもしれない。
ほんの数行だけ黒く残った文章を見てなんだか泣きたくなった

で、このディレクションしてくれている人が本当にいい人で。
真っ赤な原稿なのに「感動しました」とか「ここはよかった」と
あえて書いてくれている。
その優しさがよけいにみじめになる。
この人に喜んでもらえる原稿を書きたかったのになぁと。

世の中にはディレクションのうまい人っているんだ。
この人もそうで、最初は長い長いメールと真っ赤な原稿を前にして、
どうしようか……と落ち込んでるだけだったけど、
気を取り直して、メールの通りに書き直してみれば、
なんというか、「ああ、納得」の仕上がり。
真っ赤といっても、1語だって修正は入れていなくて、
「ここはこんなふうに書いてほしい」というアドバイスがあるのみ。
これが、修正しているうちにすごくありがたくなった。

アドバイス通りに書き直した原稿を読んで、
自分でようやく何が悪かったのかを気付いた。
すっきりと論点のまとまった修正原稿は、自分でも前より絶対にいいと思えるものになっていた。

自分が一つレベルアップできたような気分。

ライターとして自分はある程度のものは書けるという自負があったけれど、
なんということはない。
所詮、真っ赤な原稿をつき返される程度。

だけど、ここで終わらない。絶対に。

孔子だって言ってる。
間違いを犯すことは罪じゃない。間違いを改めないことがダメなんだと。

連載は4回。
残り3回は絶対にこんなヘマはしない。
最後に「やってもらってよかった。またお願いします」と言ってもらえるような仕事をする。

これは希望じゃない。
絶対なんだ!

悩める若者へのおせっかい

2008-09-10 01:04:47 | 想い
今、企業向けの新聞のコラムを書くための資料として、
若い求職者が参加するセミナーにちょくちょく顔を出している。
そこでセミナー終了後、「お話聞かせてください」とつかまえて、
いきなりインタビュー。
生の声を資料にして、コラムを書いている。

そこで出会ったある若者。
すごく感じがよかったし、協力的で、いろいろ話してくれた。
大学を卒業したものの就職が決まらず、悩んでいる最中。
聞けば、自分がやりたいことと、親が自分に望んでいるものとが違うという。

「自分は何をやりたいの?」と聞くと、
「塾講師がやりたいんです」と言う。
でも、塾講師の経験は全くないらしい。
ただ、介護の仕事を目指したりと、とにかく「直接人の役に立っていると感じられる仕事がしたい」のだという。

ふと思いついて、ひのきに誘ってみた。
まだ塾講師の経験がなく、漠然と「やってみたい」と考えているなら、一度見学してみて、自分に合うかどうかを考えてみればいいと思ったのだ。
休職中でアルバイトもしていないようなので、もしやってみたければ、正式に採用が決まるまでアルバイトもしてみたらいいし、本当に塾講師がしたいならそれに対しても協力できるかなと思ったのだ。

でた。
私のおせっかい。

深く関わる必要がない人とも、出会うと「何かの縁」と思って、
自分ができる限りのことをしてしまう。

その日は名刺を渡して終わった。
でも、また今日別のセミナーに取材に行ったら、その人がいた。
これは運命?!
その人も嬉しそうに近寄ってきて、「あれからいろいろ考えて、本当にいいんだったら一度見学させてください」という話になった。

いろいろ塾の話をして、いつ見学に来てもらうかを約束して別れた。

別れた後、うーん、こんなこと勝手に決めてよかったかなぁと不安になる。
だけど、思い直す。
堀先生はいい加減なところもあるし、無茶もするけど、基本的に人を大事にしてくれる。
だから、絶対大丈夫だと思って、電話をした。

これまでの経緯を話し、今度見学に来てもらって、もしかしたらアルバイトしてもらってもいいかと、おそるおそる聞くと、拍子抜けするくらいあっさり、
「いいよー」
と言う。
「ほんまですか?」と念を押すと、
「いいよ、だって人助けやん」
と何でもないように言った。

その言葉を聞いて、あー、こういう人だから、私はひのきを見捨てないんだなぁと思った。
そうなんだ。
まあ、いろいろ無茶を言ったり、講師を困らせたりもするけど、やっぱりこういう返事をしてくれる人だから、どんなことがあってもこちらは全力を尽くしてしまう。
こういうのが、ひのきの原点なのかもしれないし。

私も、なんで深く立ち入る必要のない人に
こんなふうに関わってしまうのかなと思うけど、
でも、生きていて出会う人なんてほんの一握りで。
何かしら自分がその人の役に立てたらと、つい考えてしまう。
これがおせっかいで、むしろ相手に嫌がられたり、相手を傷つけたりしてしまうことも多々あった。
だから、別にこれを自分の長所とは思わない。
ただ、長所だろうが短所だろうが、これが私であって、もうこの私を受け止めるしかないと、そんなあきらめ(?)がある。

10人におせっかいして、1人でもよかったと思ってくれたら、
まあ、いいかなと、そんなくらいの気持ちかな。

悩める若者を少しでも救えたらいいのだけど。
ひのきを見て、何か自分のステップにしてくれたら嬉しいな