第11回時代祭展「藤原時代」見学記

2009-07-18 14:05:52 | 歴史と散策

  昨年4月からスタートした時代祭展も、回を重ねて第11回目を迎えた。今年の12月末で全14回シリーズが完了する予定であるが、「岡崎みやこめっせ」で開催された全シリーズを卒業したいと考えている。
                   

 時代祭の行列は、明治維新時代を先頭に江戸時代、安土桃山時代、室町時代、吉野時代、鎌倉時代とさかのぼり、藤原時代、平安時代、延暦時代で主行列が終わる。今回の藤原時代は、平安時代中期以降藤原一族がもっとも栄えたころの文武両様の姿を表している。
 この行列には「藤原公卿参朝列」の副題がついており、馬上姿の3人が行列の先頭に並んでいる。これは、公卿三位文官(束帯)、公卿四位武官(束帯)、殿上人五位文官(束帯)の3人で、今回の展示会ではフル装備の人形3体を見学することができる。
 配布される資料(無料)には細部にわたる部品リストがついているが、一例をあげると、3人の馬具は黒漆塗りで、三位文官と四位武官の馬具には豹敷き皮、五位文官の馬具には虎の敷き皮が使用されているなど時代の最高の贅沢品が使用されている。
 担当者の説明によると、すべての衣装装束は、藤原時代に使用された材料が忠実に再現されている。時代祭開催の目的は行列の見学とともに、新しい発見を加味した本物の伝承にあると伺った。今秋の時代祭見学を楽しみにしている。