◇金澤町家巡遊2017「町家大公開」レポート(No,1108)
9月16日(土)~18日(祝)の3日間今年で10年目となる金澤町家研究会主催の金澤町家巡遊2017「町家大公開」が開催された。
金沢市内の町家は約6,000軒(2016年現在)あるが、年間約100軒が壊されています。武家・足軽屋敷、町家、近代和風住宅、洋館など、建築様式は多様。風土や文化に適した職人技と住まい手の知恵が随所に見られるのが特長です。
今回、私は18日寺町寺院群周辺の6軒を巡ってみた。
□金澤町家とは
金沢市内にある伝統的な構造、形態又は意匠を有する木造の建築物のうち、本市の歴史、伝統及び文化を伝える建築物で、昭和25年(1950)の建築基準法(寺院・神社等を除く)の施行の際現に存していたもので、具体的には、町家、武士系住宅、近代和風住宅と呼ばれる歴史的建築物の総称です。
□金澤町家研究会とは
金澤町家研究会は、市内関係者を中心とする約70名で構成される団体。金澤町家の継承・活用に向け、町家居住者や町家住まいに関心のある方々に向け、町家の修復等に関する研修事業、町家を利用した交流事業、情報発信事業などを行ってい
る。金沢市における風格と魅力ある街並みの形成の促進及び市民主体のまちづくりの推進を目的に、平成20年(2008)2月に設立された。
□金澤町家研究会ホームページ
1)鈴木宅
昭和初期の町家。ブロック塀を撤去し、庭と駐車場、外璧(断熱)、内部などリノべ―ションした素晴らし住宅。
■写真は鈴木宅
2)むとう設計
大正10年(1921)路面電車開通時建築町家。金沢でいち早く町家に着目し、保存活用に取り組んでいる設計事務所。2階が事務所となっている。(内部撮影禁止)
■写真はむとう設計
3)花鳥風月
明治26年(1893)建築で大正10年に路面電車開通の為10メートル位曳家したと思われる。今夏リノベーションし、ゲストハウスとしてOPEN予定。
■写真は花鳥風月
4)てらまちや風心庵(ふうしんあん)
大正時代の築100年と推定され、畳屋を経営していた町家。今年8月にリノベーションOPEN。1Fは土日祝、風鈴Cafe「てらまちや風心庵」、2階はゲストハウスとなっている。オリジナル風鈴づくり体験も出来る。
□風心庵ホームページ
■写真はてらまちや風心庵
5)西検番事務所
大正11年建築の木造2階建。にし茶屋街芸子衆の稽古場兼管理事務所国登録有形文化財
■写真は西検番事務所
6)天佑 中初商店
築190年。建築時の柱や梁が今でも現役。吹き抜けがあり店舗奥には土間も残る。創業明治29年(1896)中谷初二郎が創業。現在は4代目店主。「天祐」醤油、味噌の醸造元で、無農薬・国産原料にこだわり安心できる商品を造りをしている。
■写真は天佑 中初商店
□金澤町家情報館ホームページ
□金澤町家資料館紹介ブログページ
(完)