昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

1969年。僕たちの宵山 ―昭和少年漂流記第二章―24

2017年04月02日 | 日記
宵山の山鉾巡行は、四条烏丸から四条通り、河原町通り、御池通りと曲がって行き、烏丸通りを下る一周コース。前日の夕方にはコースにある市電の架線は外されている。 「市電は動いてへんからな」 前もってカズさんから忠告を受けていた僕たちは、鴨川の堤防を三条大橋まで下っていくことにしていた。 「よろしゅうな~~」 大きな声に振り向くと、販売所前でおばちゃんが手を振っている。 北山橋の向こう、正面から . . . 本文を読む