昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

昭和少年漂流記:第五章“パワーストーン” ……34

2014年09月23日 | 日記
第34回   安達の妹千鶴子と麻布署に安達の捜索願を提出して、1ヶ月が経っていた。 千鶴子はすべてに手際がよかった。捜索願に必要なものは予め備えられており、捜索願、失踪届、失踪人認定の手順などについても、警官からの説明を必要としないほどだった。 そして、捜索願が受理されるとすぐ、外へ向かいながら「兄貴のマンション、解約しました」と久美子に告げた。驚いたが、止むを得ない事だと思った . . . 本文を読む