昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

昭和少年漂流記:第五章“パワーストーン” ……33

2014年09月19日 | 日記
第33回   「なんや、バタやんも出てきたんか。彼ら、ほったらかしにされて、どないしてんねやろうなあ」 会社の近くに借りている駐車場に田端が駆けつけると、堂島は案の定クルマの中にいた。助手席に座ると堂島はニヤリとした目を向けてきた。 「俺だってほったらかしにされたようなもんだよ。話すのも面倒くさいから追っかけてきたんだけどさ」 田端はシニカルな笑みを返し、溜息を漏らす。 「竹 . . . 本文を読む