中央線を西へ。特快は、新宿から20分で行く。
国分寺駅で下りた。駐在所を探す。まだ夏なのに、とても暑苦しい制服の警官に聞く。
「たまらん坂はどっちですか」
炎天下、仁王立ちする重装備の暑苦しい警官の顔つきが変わった。
「歩いて行くんですか。」
僕はこのとき、ビジネススーツのパンツにロックTシャツを着て赤いメッセンジャーバッグに2泊3日の荷物を抱えている挙動不審な人物である自分の姿をすでに忘れていた。
本官さんはレレレのレだった。皮革製のホルスターには触れもせず、
「僕も行きましたよ。」
友達を見る目に変わったのでした。
「この通りをずーっとまっすぐ行ってください。谷になってます。そこがその場所です。献花台はもう撤去されてると思いますが、そこがたまらん坂です。」
地図を見ながら説明してくれた。歩くとけっこうあるが、他の交通機関では、
かえって分かりづらいでしょうとまで教えてくれた。
「気をつけていってくださいね。」
いいやつじゃねぇかよ。
警察は嫌いだ。最低のやつらだ。泣いたりしない。
歩く。9月になったのに蒸し暑い日が続いてる。歩く。メロディーが、歌詞が、続いている。もう我慢が出来ない。歌う。
スローバラード。
ダメだ。さわやかな朝、住宅街を泣きながら歩いてはだめなんだ。
トランジスタラジオ。
言論の自由。
スカイパイロット。
国王ワノン一世のうた。
2時間45分。
バス停を確認しながら歩く。
ずいぶん歩いたな。
もう次がたまらん坂だ。
国分寺駅で下りた。駐在所を探す。まだ夏なのに、とても暑苦しい制服の警官に聞く。
「たまらん坂はどっちですか」
炎天下、仁王立ちする重装備の暑苦しい警官の顔つきが変わった。
「歩いて行くんですか。」
僕はこのとき、ビジネススーツのパンツにロックTシャツを着て赤いメッセンジャーバッグに2泊3日の荷物を抱えている挙動不審な人物である自分の姿をすでに忘れていた。
本官さんはレレレのレだった。皮革製のホルスターには触れもせず、
「僕も行きましたよ。」
友達を見る目に変わったのでした。
「この通りをずーっとまっすぐ行ってください。谷になってます。そこがその場所です。献花台はもう撤去されてると思いますが、そこがたまらん坂です。」
地図を見ながら説明してくれた。歩くとけっこうあるが、他の交通機関では、
かえって分かりづらいでしょうとまで教えてくれた。
「気をつけていってくださいね。」
いいやつじゃねぇかよ。
警察は嫌いだ。最低のやつらだ。泣いたりしない。
歩く。9月になったのに蒸し暑い日が続いてる。歩く。メロディーが、歌詞が、続いている。もう我慢が出来ない。歌う。
スローバラード。
ダメだ。さわやかな朝、住宅街を泣きながら歩いてはだめなんだ。
トランジスタラジオ。
言論の自由。
スカイパイロット。
国王ワノン一世のうた。
2時間45分。
バス停を確認しながら歩く。
ずいぶん歩いたな。
もう次がたまらん坂だ。
夏ってのが思い出の輪郭とかもはっきりみえるからリアルにつらいですね
もう、歌を聞いても悲しくならなくなりました。これからパルコで個展を見て来ます。