快風丸

俺の船に乗らないか。

ボーカルの1m

2017-06-23 00:36:28 | Weblog

 もう高校のころからバンド生活を始めて、いったい何度スタジオに入って、何回ライブステージ

に立っただろうか。

 練習と本番は全く違うということは身に染みていると思っていた。

練習の70%の力を発揮できたなら上出来だ。

客が入り、照明に照らされ、緊張のボルテージは極現まで上り詰める。

そう、何十回となく経験してきたこの感じ。

 

しかし、今回、気づいたのは、もっと決定的な練習と本番の違いだ。

それは、本番のステージ上は、練習の成果を聞かせる場ではないということ。

つまり、スタジオで100%できたことが仮にそのまま舞台上で再現できても、はたしてそれが

すなわち良いライブではないのではないかという疑問がわいてきたのです。

 

今までも、なんとなく、舞台上の自分のモニターにはほとんど音を返さないようにしてきた。

なんとなくモニターの位置から何かが聞こえることが不自然に感じるから。

その理由はよくわからないし、テンポ、リズムは合わせにくい。

スタジオの環境とは全く違うが、なぜかモニターは最小限の音にしている。

 

今回、ふと気が付いたのは、ライブとは、バンドとお客さんが、向き合ってコミュニケートする

場であり時間であるなということ。

練習の成果を聞かせる場ではないということに気が付いたのです。

 

ボーカルは、バンドを代表して、他のメンバーより1mほど前に立つ。

何かを伝えるためにそこに立っているのだと。

 

自分の前には、客しかいない。

ベースが、ギターが、ドラムも、後ろにいるが、当然、姿は見えない。

スタジオでは、向き合って演奏する、アイコンタクトする、確認する、ボーカリストも安心の

中で演奏ができる。

しかし、舞台の上では、一人。

みんなは後ろ。

ここへ立ったからには、覚悟を決める。

後ろの3人にすべて任せて、客と向き合う。

歌詞が飛んでも構成を間違っても、MCが滑っても、全部受け止めるしかない。

たった1mの孤独。

 

そうか、だからモニターを絞るのか。

確かに演奏は合わせにくい。

しかし、もう、後ろを信じて突っ走れば良いのか。

最も意識すべきは、バンドのサウンドではない。

ここにいる客なのだ。

さあ、こっちを見て、こんな曲どう、こんなアンサンブルはいかが、退屈、楽しい、うれしい、

悲しい、すべての瞬間を共有するのだ。

そう、バンドの音楽を聞かせるのではなく、一緒にライブを作るのだ。

大切なお金を払って、二度と戻らない貴重な時間を使って、よく来てくれたね。

さあ、一緒に楽しもう、素晴らしいライブを一緒に作ろう。

 

バンドだけじゃライブはできない。

ほんとに楽しいライブができて幸せでした。

 


大阪・名古屋 2017. 6.10

2017-06-12 01:49:37 | Weblog

 2017年、6月10日に何があったのか。

大阪では、横山ホットブラザーズが大阪市の無形文化財に指定された

「お~ま~え~は~あ~ほ~か」に節をつけて歌いながら、のこぎりの刃を

叩いて演奏する、あの方たちです。


名古屋では、NHK「ブラタモリ」の名古屋編が放送されました。

80年代にタモリは、名古屋弁を揶揄するネタで笑いを取っていたこともあり、

この禁忌と思われていた取り合わせが実現すというのは歴史的な出来事なのです。

 

大阪ではスティングのコンサートがあり、名古屋ではドームでミスチル2デイズ。

6月10日は大阪と名古屋で同時的に芸能史上に画期的な出来事が重なった記念すべき日だったのです。

 

そんな日の16:30から、名古屋塩釜口バークレーカフェでも歴史的イベントが開催されたのです。

 

大阪・名古屋 親睦会ライブ Vol.3

 

名古屋連合SS餃子...いきなり キル・ザ・キング のライブバージョンから。

            燃えました。このあたりのサウンドは名古屋に例えると「栄の交差点」。

            全てのロックキッズはそこを通らずにどこへも行けません。

 

ルクスエテルナ...大阪代表。

          何度か見させてもらってますが、今日は4人とも気合の入り方がすごかった。

          すごいドライブ感のサウンドに素晴らしい歌が乗る。

          曲、アレンジ、演奏、すべてが相乗効果で高めあっていた。

 

Trunk...リハの音を聞いてブッ飛びました。

      ブルースをブルージーに。そう、レイドバックだ。

      バーボンソーダ、濃い目でお願いします。

 

ももLOUD...チャーの曲を見事に消化して、しっかりとももラウドの表現になっている。

        今回のホストバンド、演奏が素晴らしいのはもちろん、この素晴らしいイベント

        の立役者。

 

 マリー &ファナーズ ...そんな、レベルの高いバンドに交じって、まあ、箸休めみたいなものか。

             

 

 

 音楽で何かをするとか、音楽を何かに使うという発想が好きではない。

音楽は、それ自体が目標、目的であり、自己完結するものである。

つまり、それほど間口は広く奥が深い。

学んでも、研究しても、そのどこへも到達できないほどの大きなものだと思う。

 

 夢という言葉が嫌いだった。

いや、夢がかなうとかかなわないとかいうのがナンセンスだと思ってきた。

かなわないのが夢なのだと思ってきた。

 

 愛という言葉の意味が分からなかった。

誰かがそれを口にするとき、それはだまそうとするときだと思ってきた。

世の中にあふれる「愛」らしきものは、実は「情」なのだ。

そんな美しい崇高な精神など、はじめから胡散臭いと思ってきた。

 

 ルクスエテルナのギタリスト、ウッチー氏はパーキンソン病を抱えている。

この病が厄介なのは、人の気力を奪うことだ。

脳の神経伝達物質であるドーパミンが減少し、筋肉がこわばったり、手足の震え、

身体のバランスがとりづらくなりコケやすくなるなどの症状が出る。

さらに、薬で症状を抑え、進行していく症状と闘わなくてはならない。

私の父もそうだったので、この病の精神的苦痛の大きさは理解しているつもりだ。

治療の過程で、音楽が有用であることは、複数の著述にあった。

 

 ウッチーさんが、今回、MCで語ったことは、夢についてだった。

大阪と名古屋の友達が集まってライブが出来たらいいなという夢を持った。

それを語ったから、実現した。Vol.3は名古屋でやりたいという夢も語ったから

実現できた、というものだった。

夢が現実になったのだ。そして6月10日は、私とその仲間、名古屋のバンド、

大阪のバンド、そして超満員のお客さん、みんな夢の中にいた。

 

 現実にこのイベントを企画し、実現したのは、幹事であるももラウドさん。

5つバンドをコントロールし、出演ノルマも無しで、しかも集客まで。

もちろん、自身の出番もある。

それでも仲間のために無償で奔走するその行動こそが愛なのではないかと思った。

もう何日も前からフェイスブックで盛り上がっていた。

毎日、イベント情報を誰かがアップし、フォローし、シェアしあっていた。

 

全員が笑顔で、優しい気持ちで思いやりのある空気がバークレーカフェを包んでいた。

初めて音楽に愛されたと実感した。

幸せな一夜はあっという間に過ぎた。

 

ウッチーさん、ぜひ来年も名古屋でと表明している。

そうか、これこそが音楽の力であり、存在意義かもしれない。

 

そうか、6月10日は時の記念日か。

 


マリーアンドファナーズがメトロでやってくる

2017-06-10 02:39:53 | Weblog

もう、今日なんだ。

大阪・名古屋 親睦ライブ Vol.3、きっと素晴らしいイベントになるよ。

音楽を愛して来た僕らは、きっと音楽に愛されるはずさ。

いつかそんな日が来ると思ってた。

それが今日なんだ。

マリーアンドファナーズがメトロで塩釜口にやってくる。

2017. 6.10 sat @バークレーカフェ 名古屋市天白区植田西2-1506

open/16:30 start/17:00
Charge ¥1,500(1D別)

https://www.berkeley-cafe.com/eventschedule

【ack】ルクスエテルナ / マリー&ファナーズ / Trunk / 
名古屋連合SS餃子 / ももLOUD

 


塩釜口で待つ

2017-06-04 21:42:41 | Weblog

6月10日のライブ会場を下見してきた。

 

階段を下りて地下へ。

濃ブランドのロールケーキ。

食事メニュー、アルコールも充実している。

火曜日はアルコール飲み放題1,000円!!。

 

オープンから2年とのことで、機材も新しめ。

ハートキーのアルミコーン。

これは良い音がしそう。

おなじみJC-120。

マーシャル。

廉価版だが新しく、使用頻度が少なそうなので、パワー管も元気なはず。

照明はLED。

3階建てのビルで、3Fはスタジオで、スクールもやってる。

2Fは中古楽器屋。

安いけど、そんなにボロじゃない。

割とキレイでフレットも残ってる。

1Fは中古CD。

ちょっと下見でコーヒー飲んで帰るつもりが、2時間も滞在してしまいました。

CD、3枚購入。

さしずめ、ミュージシャンの竜宮城ですね。

 https://www.berkeley-cafe.com/