快風丸

俺の船に乗らないか。

オーディオラック改良効果と今後の展望について

2016-02-28 23:10:03 | Weblog

 今回のラック棚の改良の発想は、以前に、偶然、ミニコンポの置き場所を替えて音が変わったこと。

100均のワイヤーラックから降ろして、ウッドブロックの上に乗せることにより、音の輪郭がはっきりした、

引き締まった音になったと気付いたことです。

こういう、置台による変化は、スピーカーでしか実感できないだろうと思っていたが、たまたま模様替えの一環で、

配置上の問題からそういう置き方を選んだのであり、音色変化という狙いは全くなかった。

しかし、CDアンプ一体型レシーバー、しかも質量もグッと小さいコレで変わるのなら、もっと大きいサイズの機器

ならもっと大きな変化が期待できるのではと思ったのです。

 変わりました。

いつものリファレンス、アナログLPレコード。

 まず、高域が良く出ている。

これにより、さらに定位がはっきりとした。

今までは、各楽器の左右位置は良くわかった。

今回の変更で、前後位置もわかるようになった。

今までは、ドラムの音が最前列に聞こえていたが、ギターの音が前に出てきた。

立体的な音場が眼前に現れたことに正直驚いた。

おそらく、これで、録音時点で設計された音場の再現が進んだと言えると思います。

 

あくまでも変化した、ということで、すなわち良くなったとは言い捨てならないとも思うのです。

 

スピーカーを更新する一年前、レコードプレーヤーを買い替えて初めて鳴らした時の

サウンドの衝撃、CDにはないリアルなシンバル、バスドラ、低く太いベースの音。

今回の変更により、音の輪郭がはっきりして、サウンドが明瞭になった。

しかし、これをネガティブに言えば、「うるさく」なったともいえる。

 

レコードプレーヤーを買い替えたころの音は、それを引き算して、ストイックなサウンドであった

とも言える。

その時、心に響いたのは「オーディオ的正しい音」ではなかったのかもしれないが、「よい音」

だったのだろう。

 

とりとめもない話だが、今後も「よい音」を目指して、いろいろと更新していくことになると思います。

 

たとえば、写真。

明るくシャープで、輪郭のはっきりとした「良く写っている」写真が「よい写真」なのだろうか。

それが報道写真、記念写真など「記録」であれば、それは「正しい写真」だと思う。

 

少しピントが甘くて、色再現性も低い写真、しかし、被写体によっては、それが味わいとなり、

撮影者の表現となる。

 

音楽にもそういった側面があると思います。

あまり明瞭なサウンドを求めすぎると、結果、「モニター」の音になってしまい、それを試聴することは

音楽を分析することになってしまいます。

心が震えるような感動ではなく、音を聞いて分析するための道具を完成させてしまうことになります。

 

そういいながら、当分は、「明瞭さ」「音像定位」を求めて試行錯誤していくと思います。

そっちの方が基準を作って方向付けがし易いからです。

 

ダイアーストレイツのLPは、スピーカーを更新する前から、必ず一日に一回は聞いています。

何かを変えるときは、その前後にできるだけ時間を置かずに聞き比べています。

しかし、気が付けば、ドラムの音、ベースの音、ギターの音、つまり音楽ではなくて「音」を聞いているなと

気が付きました。

いつまでもこれでは、少し不健康だなと思ったので、ここらでちょっと自戒せねばと思ったのです。

 

 音楽も楽しい、音楽と不可分のオーディオに凝るのもとても楽しい。

 

今日はこのへんで、おやすみなさい。

 

 

 


オーディオラック改良仕上がり

2016-02-27 23:22:26 | Weblog

 以前機器を乗せていたPDFボードからウレタンをはがします。

旧スピーカーのスタンドとして使用していた人造大理石にこのウレタンを貼ります。

一枚、3.3kg×2枚をラックの最下段の棚板にします。

最下段にはパソコン用のプリンターが入ってますが、原稿押えを開閉するためのスペース

を確保するため、その上の棚は、だいぶ上にセットせざるをえません。

ラックの重心が高くなると、揺れやすくなるので、音響的にも良くないらしい。

で、6.6kgの重しを最下段にというわけです。

パイン集成材の板は、今回使用する3枚合計で5.4kg。

なかなか頼もしい重さである。

 24mm厚で揃えたかったが、在庫が無く、一枚は17mmに甘んじた。

これは回転系の無いアンプの下に。

24mmはこんな感じ。

エッジ感を最大限残した浅い面取りが良い視覚効果をもたらしている。

まるで高級すし店のカウンターのようだ。

 クロームメッキと白木、質感といい、色といい、なかなか良いマッチングと見つけたり。

ビフォー。

アフター。


スパイダーシート

2016-02-27 01:12:14 | Weblog

 カテゴリーとしてはインシュレーターに入るらしい。

そもそもカーペットの滑り止めとして売り出したもの。

数年前にオーディオの偉いひとが、専門誌で絶賛したらしい。

 ラックの棚とボードの間に敷いて滑り止めとラックの共振防止に。


サンドペーパーで面取り

2016-02-26 00:59:07 | Weblog

オーディオ装置は、しっかりした構造のラック、硬く密度の高い棚板に接点を小さくして置くのが

セオリーだそうです。

パイン集成材、ホームセンターで切ってもらったので、ハンドサンディングで面取りします。

なんか、そのままだとあまりにも”材木感”だし、塗装するまでもないし。

期待を込めてこすりました。

 


オーディオラック底板

2016-02-25 01:10:13 | Weblog

ワイヤーラックはオーディオ用として悪くないのだそう。

安いし。

で、機器の下に1cm厚のPDFボード、裏にウレタンシートを張って敷いていた。

これが、あまり良くなかった。

 ウレタンを全体に貼っていないので、湾曲してしまっている。

大勢に影響は無かろう、まためんどくさいので、ずっとこのままにしてた。

今回、いろいろと情報を探る中で、反省すべき点が見えてきた。

まず、ウレタンは柔らか過ぎて良くなさそう。

PDFボードよりももっと密度の高い集成材で厚さももっと厚い方が良さそう。

そして、CDプレーヤーの上にカセットデッキを置くのもNG。

 


木を切る

2016-02-24 01:57:56 | Weblog

 正しくは、ホームセンターにてパイン集成材を購入して指定寸法に切ってもらった。

 3枚で5.4kg。

けっこう密度が高そうだ。

 ニスで塗装したかったが、思ったより塗料が高いのと、あまり露出しない使い方なので、

努力の割に報われないと思われたのでやめた。

続きは後日。


PANTANI

2016-02-22 02:19:25 | Weblog

 いつもの怪しい雑居ビルの階段を上ってシネマテークへ。

ナチュラル・レトロな看板とポスターの貼り具合が気分。

映画で稼ぎたいのじゃなくて、映画が好きだからというのが伝わってくるので、

わくわくする。 

立ち見だって。

ロードレースの伝説のヒーロー。

ステージレースで総合優勝を狙えるのは、オールラウンダーというなんでもそつなくこなせる選手だ。

パンターニは、クライマーというのぼり坂のスペシャリストだが、同じ年のールとジロで総合優勝

を果たした。

ダブルツールという偉業をオールラウンダーではない選手が成し遂げた。

 

TVで自転車ロードレースを見るようになったころ、すでにパンターニは全盛期を過ぎていた。

メルカトールウノで選手兼監督として走るのを見たことがある。

 

自転車ロードレースで、山岳ステージと言えば、3,000m級の山を登って降りるのだ。

最も熱狂的なステージで、ここでアタックして勝負を掛けるような選手はいつの時代もヒーローだ。

 

しかし、プロスポーツは、その競技が世界一過酷なレースであるという純粋な厳しさとは

別の不条理な一面と背中合わせだ。

ついに、かつてヒーローだった男はコカインに手を出して、犯罪者とさげすまれる。

ただ自転車が好きでがむしゃらに走っていただけなのに。

最後はホテルの一室で孤独のうちに人生の幕を閉じた。

 

衝撃のニュースが世界を駆け巡った日のことを覚えている。

この映画で、いろんなことがクリヤーになった。

しかしそれは、悲しみが、より深くなったことを意味する。

1時間30分の立ち見は疲れた。

泣いた。

でもこれほどの人がパンターニの映画に集まったというのがなんともうれしい。

やりきれないがうれしい。

うれしいけど悲しい。


THE JAZZ SOUL OF OSCAR PETERSON

2016-02-21 03:06:02 | Weblog

 雨で午後から予定していたテニスが中止になった。

いつもは夜に聞くジャズを朝から聞いてみる。

 

ピアノが揺れている。

きしんでいる。

ベーゼンドルファーは華奢なので、あながちあり得ないことでもないかもしれない。

 その揺れが心を乱している。

レコードなどというものは、しょせん、パッケージされた商品で、娯楽として消費され

消耗するものだと思って聞いてきた。

 

 このピアノのタッチの強さはなんだ。

そうか、これはオスカーピーターソンからのメッセージなんだ。

 

「ピアノを弾くんじゃない、マイクを通して、その向こう側で聞いているヤツに伝えるんだ。

言葉じゃない。

音だ、音楽だ。

こんなに自由で良いんだぞとピアノの音で伝えるんだ。」

 

そんな1959年の意志がこの部屋の真新しいB&Wのスピーカーから聞こえた。

それは言葉にできない気持ちだ。

とても速いテンポで始まって、ゆっくりした曲、小さな音もエネルギーに満ちている。

 

「ここの客は、皆、裕福だ。俺が若いころなら一週間で稼ぐ金をこの店で一晩で使っちまう。

俺は裏口から入って、ラインより向こうに行くことはない。

しかし、こっち側には最高のピアノと最高のバンドマンがいる。

誰も見たことのない夢をこっち側とあっち側で同じようにみているんだ。

わかるか、これが音楽だ。

この世は平和じゃないかも知れないし、誰も平等じゃない。

生きていくことはとてもへヴィーなことさ。

でも、だれもが自由になれるのさ。

あいつらも、俺たちも。

さあ、はじめようぜ。」

 

雨は降りやまない。

オスカーからの45分間の手紙を読んだ。

 

 


大地の歌

2016-02-20 02:00:54 | Weblog

 確かウィスキーのコマーシャルだったと思う。

TVで繰り返し美しい映像とともに見るにつけ、何か新しいもの、

今までに聞いたことのないこの音楽が聞きたくなってLPレコードを買った。

当時はこれがどうのというより、クラシック音楽がどうにも退屈だった。

何度か買取に出したが「キズ」多しとのことで売れずに手元に残っている。

 退屈だなと思いながら、このイラストと歌詞カードの訳詩、そしてTVコマーシャルの

イメージが良かったので、時々引っ張り出しては聞いている。

例の新しいスピーカーで聞くと、今までなんとなくしか聞いてなかったこの曲が、鮮明な

イメージで眼前に迫ってきた。

 

空間に風が吹き、雨が降る。

広い草原を見下ろす丘で太陽が昇るのを待っている。

やがて東の空が金色に輝く。

鳥が歌い、草木はざわめく。

 

まさしく「大地の歌」が聞こえた。