快風丸

俺の船に乗らないか。

ブルガリア 神秘の歌声

2009-04-04 00:01:26 | Weblog
 1990年頃、ワールドミュージックという分野がブームとなった。
早い話が国際民謡だ。何でもカタカナにすればカッコよい時代でもあった。

 子供のころからなんとなく民謡は好きだった。TVで見る東北地方の民謡は特に歌謡曲には無い、思いきり歌う感じが、すでに異国の音楽だった。
 津軽三味線は高橋竹山。喜納庄吉とチャンプルーズで知った沖縄もまた十分に琉球王国だった。

 ワールドミュージックブームは、そんな民謡をマイノリティーの呪縛から解き放ってくれた。ロックが好きは言えても、若者として民謡が好きとは言いづらかった。

 ブルガリアンボイスは純粋な民謡ではなく、作曲家が、ブルガリアの各地方のいろんなものを吸収し、アレンジして作った音楽らしい。CDをよく聞いていた。複雑な不協和音を含む合唱。単純に、聞いて気持ちがいい。
部屋を真っ暗にして、耳を澄ませて聞くと、なんか出てくるんとちゃうかっちゅう立体的な音世界なのである。

 さて、このCD、実家の母に貸したのは何年前だろうか。帰省の度に家探しするが見当たらない。また聞きたいとずっと思っていた。

 先日、タワーレコードのロックのコーナーに「ブルガリア 神秘の歌声」というCDを見つけた。僕は知らなかったが、”ブラフマン”という日本のロックバンドがオープニングSEで使ったことで話題になっているらしい。¥1050。民俗音楽のシリーズの中のひとつ。’68の現地録音とある。買いました。聞いてます。何度も聞いてます。

 それが文化としてどうとか、ルーツとか、どうでもいいんです。津軽じょんがらに心ときめかせたころの気持ちがよみがえるのです。
「なんだかわからないけど、すごい。」
 すべからく音楽はこれを伝えてくれればよいと思うのです。

 もう一度言おう、僕は民謡が好きだ。