今日分はミッション組み換えからです
上はクランクケースから抜いた直後の90純正3速
クランクケース内も削れた破片でジャリジャリ
ボケてる写真もありますが純正3速と純正4速の比較
90ケースに純正4速ミッションを入れるための部品類
タイカブ用のメインシャフト、メイン側4速ギア、カウンター側1速ギア
50用のメインシャフトを分解したところ
パーツマニュアルみたいに入ってる順に並べてみた
メインシャフトと4速ギアをタイカブ用に交換して組み立てたところ
下側はもともとついていた4速ギア
並べるとわかりますが、90のケースに50用4速ギアだとギアのつば部分の長さが余計なのでケースが閉まらないわけですね
つばが無ければ純正3速のサークリップと同じところにギアの端面がくる、と
カウンターシャフト側は50用の1速ギアからタイカブ用1速ギアへ
シフトドラムのニュートラルランプ用接点はなぜか90の3速用の物を付けないと点灯しないんだとか
こちらも入れ替えます
接点はシフトドラム裏で爪を折りたたんで保持されています
いきなり引っ張らず爪を起こしてから抜いたほうがいいでしょう
前回歯が全滅していたオイルポンプ駆動スプロケット
取り外しは歯に割り箸などの柔らかい棒をかませてケースに引っ掛け、オイルポンプスピンドルをプライヤーでつかんで緩める、とありましたが歯が全滅したギアはどうしよう……と悩んで結局こんな感じに
スプロケットにドリルで穴を開け、タップを切って適当なネジを立て引っ掛かりを作ったのち、ウエスをケースとネジの間にかまして回り止めとしました
マグネトベースに傷が入らないか心配でしたが、無事傷を入れることなく取り外しに成功
これで安心してぶん回せます
ミッションと問題のスプロケット交換が終わったので、あとは組んでいくだけです
ケースを閉じる前に最終確認
ちなみにジャリジャリだったケースは灯油漬けにした後念入りに掃除しました
ガスケットを入れて締め付ける前にちゃんとケースが閉まるか確認
1回目は3~5mmほど浮いていましたが、シフトドラムとアームの位置を調整したらちゃんと閉まりました
で、今回もこの液体パッキンを併用して組んでいきます
塗ってケースにガスケットを合わせて……あれ形が違うぞ!?
間違えてクラッチカバー側のガスケットを開封してしまいました
改めてウェビックの箱を漁ったら……あれ?入ってない……
注文履歴を見たところ発注漏れしていました
通販で入庫→発送→到着の時間すら待っていられないので、甲府の2りんかんに電話して在庫を確認の後、閉店ダッシュ……したものの5分の差で惜しくも閉店時間
結局翌日朝になってからポッシュ製のケースガスケット購入
高速まで使って急いだんだけどな~
クランクケースのボルトは3種類
ちなみにパーツマニュアルは必要本数こそ間違っていないものの配置が誤記のものが多いらしいです
手持ちのマニュアルでも、カブ70、90用は誤記、Solo用は正しく記載されていました
正しくはクランク-ミッション軸よりも下側が65mm、上側が60mm、カウンターシャフト後方が50mmです
ズタボロだったテンショナーローラーも新品に交換
もはや径が違うレベル
意外ですがカムチェーンは見た目でわかるほど伸びたりしていませんでした
ですが新品に交換
4速ミッション用にシフトアームも交換します
シフトドラムのピンピッチの違いにより、爪の間隔が異なるらしいです
スプリングの組み方はこんな感じ
入れ替えたらケースに差し込み
シフトアームを直接動かしたりチェンジペダルを差し込んできちんと変速できるか確認
プライマリードリブンギア
フライホイールか?ってくらい重いです
薄く作った軽量ドリブンギアがアフターパーツで売られているのも納得の重さ
内部にはハブダンパーみたいなものが組み込まれている感触がありました
タイカブのメインシャフトはドリブンギアを固定するサークリップ溝が無いため、参考にした作例では移植元の50エンジンからこの辺りの部品をはぎ取って使用していました
産廃はエンジン本体でなくミッション単体で購入したため、新品を購入
ドリブンギアを組みつけたのち、ロックナットとの隙間22.1mmをセンターガイドとワッシャーで埋めてロックナットで締め付けるわけです
隙間埋めは寸法がちゃんと出ていればセンターガイドとワッシャー以外でもいいと思います
ギアを組みつけてからクラッチを取り付けます
……さすがにこのまま組みつけずに掃除してから取り付けましたよ
写真が無いのです
クラッチを入れたらロックナットがクランクのネジに届かない……
3回くらい付け外しを繰り返したのち、ドライブギアの歯をクラッチ側の溝に合わせる必要があることに気づくの図
クラッチが組めたので次はジェネレータ-側
マグネトベースを組みつける前の確認
腰下が組み終わったので腰上を組んでいきます
もともとは国産時代のカブエンジンですが、今回組み込む新品部品の産地はシリンダーが中国、ピストンがタイ、ピストンリングが日本とごちゃごちゃです
ピストンリングはXLRの時と異なりちゃんと刻印が違っていました
今回は注文を忘れていなかったピストンピンとサークリップ(でもクランクケースセンターガスケットは忘れる)
新品は鋳抜き穴の位置が盛大にずれてるんですが……
カムとロッカーアームにはかじった跡が!!
結構オイル漏れしていたのでオイル不足で走ってしまった?それともオイルポンプ駆動スプロケットがあんな状態だったからちゃんとオイルポンプが動いていなかった?
新品カムは用意していなかったので腰上は燃焼室を綺麗にする程度で組み立て
組み立て後に写真を見返しながら考えてみるとオイルポンプも破片を吸ってダメージを負っている可能性に行きついたため、そちらも交換予定です
シリンダーが組みつきました
ヘッドカバーのガスケットは角が向かって左上
ヘッドカバーは矢印が下
イメージと文字の向き的には上に向けたくなりますが……
向かって左下が銅ワッシャ
ナットを組むと右下だけフランジナットで他3ヶ所が袋ナット
銅ワッシャの位置はオイル通路を兼ねているかららしいですが、よくよく考えると変な部品構成
組み終わったらエンジンを車体に積載……
あ、エンジンマウントのボルト規定トルク以下でねじ切れた……
産廃怒りの追加注文
ねじ切れたボルトとの比較
それほどひどい腐食をしていたとは思えませんが……
エンジン整備後のオドメーター距離は16896.4kmでした