2ストV型2気筒(ジャンク品)

基本自力メンテマンなので車、バイク業界に貢献していません!!

XLR200R改 製作記第2回 スイングアーム流用、リアディスク化

2021-11-28 23:21:29 | XLR200R改



第2回目はリアサス編
ホイールが前後とも死んでいたので、ホイール交換ついでにリアディスク化しました
リアディスク化のため流用したスイングアームはME06、といっても多数あるようなので年式でいうと'90~95モデルの物です(北米パーツマニュアルのサイトより)



と言いつつ値段と入手性につられてもう1つのスイングアームを用意
左はXR250(MD30)のスイングアームです
他にSL230(MD33)、XLR250R(MD22)のスイングアームを流用した例がありました
XR250Rはレーサーなので、ヤフオクで出てくるのを根気よく待つ必要があります





XLR200R(MD29)







XR250R(ME06)







XR250(MD30)

写真の見え方にもよりますが、すべてスイングアームピボット部幅は同一です
まあでなければ流用はできませんが……
スイングアーム左右にはまるブッシュの部品番号も同一(52144-356-005)です
MD30のスイングアームは中央部にクランクケースと嵌め合わせる切り欠きがあります
ピボットベアリングの防塵対策ができれば流用できそうですが、この部分の差により今回はME06用を使用することとしました





XLR200R(MD29)







XR250R(ME06)







XR250(MD30)

リアドラムブレーキのXLR200Rのみ幅が異なります
XR250/250RやSL/XR230は互換性があるため、それぞれのホイールやキャリパー、キャリパーサポートが使えます
XLR250R(MD22)のスイングアームはハブダンパー付のリアホイールになるため、互換性がありません



左:XR250R(ME06) 右:XLR200R(MD29)



左:XR250(MD30) 右:XR250R(ME06)
MD29用のみ短く、ME06、MD30はほぼ同寸です
スイングアームの長さが長くなる分、車高が上がります





ME06とMD30の差で分かりやすいのはブレーキローターガードの有無ですね
この辺りもME06の採用理由だったり



そんなわけでME06のスイングアームを車体へ取り付け完了
せっかくなのでピボットベアリングは新品に交換しています





XLR200R(MD29)







XR250R(ME06)







XR250(MD30)

リンク受け部は全て幅が異なり互換性がありません



アルミ製で軽量なため、ME06のリンクが使えないか入れてみましたがショックユニットの位置に対してリンクの受けがオフセットしており、ここは流用できませんでした



一応XLR200R(MD29)が最も幅が狭いため、リンクはそのままXLR200R用が使えます(要隙間埋め)




XLR200R(MD29)





XR250R(ME06)

リンクとショックユニットを取り付けるボルトはME06用を使用しますが、カラーは直径が異なるためMD29用です



ワッシャーとME06リンクについていたダストシールを使って隙間埋めしました
ボルトを締めこんでも変形しないよう、鉄ワッシャーを使用します



仮組完了



スイングアームが伸びた分、車高が上がりスタンドをかけた際の傾きが大きくなります



対策として、CRM250ARのスタンドへ変更します
サイドスタンドスイッチはそのまま使用できます
スプリング取り付け位置が異なるため、スプリングをかけるのに苦労しました
もう少し長いものがあればいいのですが……



左:XLR200R用スタンド 右:CRM250AR用スタンド
傾きはこの程度補正されます





スイングアームについていなかったブレーキホースクランプやチェーンスライダーはまだ新品が買えました



マスターシリンダーはリザーブタンクを付ける必要が無いYZ250F用を使用し、鉄板で製作されたステーを使用しカラー、ワッシャーで位置を調整して固定します
ホースはおそらくXR250R用が使えます(キャリパーブラケット等と同時購入のため詳細不明)
マスターシリンダー径はXR250Rと同一のため、効き味に違和感はありません



リザーブタンクがいらないYZ用マスターを使用する理由として、リアブレーキスイッチのスプリングとの干渉問題があります
YZ用マスターならそれらの懸案がありません



ブレーキペダルはXLR200R用をそのまま使用し、マスターシリンダーにつながるブレーキカムはXLR250R(MD22)用がそのまま使用できます
ブレーキカムの穴とマスターシリンダーの穴径が異なるため、ブレーキカム側をドリルで拡大し、YZ用のピンで固定しました

これにてXLR200Rのアルミスイングアーム換装とリアディスク化完了です


XLR200R改 製作記第1回 エンジン入手、腰上整備編

2021-11-22 01:18:02 | XLR200R改
XLR200R改製作記
第1回目はエンジン編
車体購入時についていたFTRエンジン、ヤフオクの紹介文から不動であることは承知の上、キャブ清掃で動くだろうとタカをくくっていましたが、
5-56を吹き込んでも初爆の気配なし、プラグの火は飛んでいるのに?と思いながらタペットを調整してみようとフラホを回してみたら滅茶苦茶重い
おまけにフライホイールのケガキ線をクランクケースの溝に合わせたらカムスプロケットのケガキ線が既定の位置から1/3回転くらいずれてやんの

これピストンがバルブと当たってるな~と思いながらダメもとでスプロケットを既定の位置にずらしてセル回したら一発でかかりましたよ



かかった様子はこちら

完全にエンジン開けるしかないジャンクならFTRベースで直すより6速ミッションのSL230に積み替えるか~ってことでエンジンをヤフオクで物色
しかし不人気車の上に6速ミッションを求めてXLRやFTRなどへ流用されることが多いようで、出品数が少なく出てきても予算オーバーで連敗
カムはCRF230F用を使って流用チューンするつもりだったので、腰上は交換前提として白煙吹くような程度の悪いエンジンが安く出るのを待っていたら上の動画から5ヶ月経っていました

SL230


ヤフオクで購入したエンジンの状況はこんな感じ(ばらす前の動画が上げられていた)
過走行車で白煙出てるよ~って触れ込みでした
動画でもわかるくらい煙吹いてる&異音もすごいっぽいからライバルも少ないだろうな~って
前期型でAIキャンセルの必要が無いのもポイント高い



で、届いたのでウェビックで注文した新品部品を使って腰上を組み替えていきます



シリンダーは再使用するつもりが無かったとはいえ、抜けないからと荒っぽく叩いてフィンを折るという……




シリンダー抜いたら軽く抱きついてました
この223ccエンジンは連続高速走行に弱いという話がありますね
最終進化でロングストローク型になり、ピストンスピードUP、コンロッドも伸びているのにシリンダーの潤滑はクランクのかき上げで行っているから上側の潤滑が足りないとか
オイル容量も少なく、パワーもないから回し気味となり油温も上がりやすいので、オイル消費が多くなりがちなのも追い打ちをかけていると思います
大学の後輩が当時乗っていたSL230もツーリング先で焼き付き、斜めになったピストンがシリンダー内で動いたためピストンが傾いた状態でシリンダーの形に変形していました




ヘッドとピストンのカーボンはこんなもの
ガスケットリムーバーひと吹きで燃焼室は取り切れたため、大した量ではないです





燃焼室とポート、バルブのカーボンを落として、





擦り合わせ完了
バルブは再利用しましたが、今現在峠の下りなど長時間のエンブレをした際白煙を吹くためバルブ軸の摩耗を疑っており、新品にしとけばよかったかなと後悔






バルブステムシールのほか、カムチェーンのガイドも新品にします






ピストンの刻印がHF1からHFAになっていたため変化点あるかと思って見比べてみましたが、形状的に違いはなさそうです
中部番KFBはSL230の物で、この系統のエンジンで最終モデルとなるCRF230Fでも同一でした



シリンダーも特に差はなさそうです




シリンダーを組みつけます



流用チューンのCRF230F用カム




右がSL230純正で左がCRF230F
表面処理か焼き入れ?が入っているほか、ハイカム化されています





ここまで来てFTRのエンジンみたいにスプロケット取り付けミスとかしたら笑えないので写真を撮りながら組みつけていきます



この辺りのOリングは硬化しきってプラスチックみたいになってました



腰上の組みつけ完了



続いてコネクタ違いかつ重いSL230のジェネレーターとフライホイールをXLR125/200Rの物に入れ替えます




バンドホルダーとフライホイールプーラーを使って取り外し




右がSL230で左がXLR125/200Rのフラホ
ケガキの位置が異なるってことは点火時期も違う?



養生してガスケットを除去




フラホのサイズが異なるため、クランクケースカバーの幅が異なり、合わせてボルトの長さも10mm変わります



セルモーターからクランクまでのギヤ歯数が変わっていました
排気量がUPした分、セルモーターへの負荷低減を狙っていると見られたため、ここは223ccの物を組みました



組立完了
クランクケースカバーの張り出し幅はこれだけ変わります



車体へ組みつけます
配線はXLRのハーネスに完全互換となったため、FTRエンジン時についていた中間ハーネスは取り外しました




223㏄エンジンはエンジン上側のマウント幅と位置が異なるため、XLR200R用のマウントプレートでは車載できません(ちなみにXLR125R用も別部番でやはり使えない)
そこでFTR223用のマウントを使用します
新品でなくてもよかったのですが、ヤフオクでの購入+送料でいくと、送料無料のウェビックの方が安いという……



車載してエンジンがかかった様子はこちら
ちなみに動画はエンジンがかかる事が分かっているTake2です
カラカラ出ている音は固定していないフロントホイールが振動で共振している音

というわけでエンジン編でした

XLR200R改 製作記第0回 仕様まとめ編

2021-11-21 20:42:16 | XLR200R改



実は昨年春の時点で車体のみ購入していたXLR200R
なかなか記事化できないうちに公道走行可能になるわオフ/モタ共用仕様になるわと進んでしまいました
上の写真は弄り始めて割と初期ですがすでにフロント外れてますね
購入当時の姿は見つかりませんでした



見つかったので画像追加
ご覧のとおりスポークサビサビで使用不能、エンジンはFTRに積み替え済みで配線はされているものの不動との触れ込みでした
エンジン不動くらいならキャブ清掃くらいでエンジンかかるだろうと踏んでたんですよね、この時は……



現在の姿はこちら
ベース車からの変化点として、

エンジン:SL230用MD33Eをベースに、CRF230Fのカムへ変更、フライホイール&ジェネレーター、LクランクケースカバーはXLR125/200Rに換装(ベース車の電装をそのまま使用するため)
キャブレター::XLR125Rで使用していたDENIケーヒンPZ30をXR200R(ME05)用マニホールド、ダクトで接続
フロント足回り:XLR250R(MD22)のステム、フォーク
リア足回り:XR250R(ME06の’91~94?)スイングアーム換装、ディスクブレーキ化
前後ホイール:オフ仕様はXR250R系をそのまま使用、モタードはXR250モタード純正用を流用(フロントホイールハブをXLR200Rの物に組み替えて使用)
外装:ヘッドライトマスクはMD30最終を流用、リアフェンダーは社外フェンダーを切った貼ったで今どき風に、テールランプはDRC製汎用、ハンドガードはZETA

となります

車体は総額9万円くらいで購入したものの、エンジンも足回りも全てダメだったのでとりあえずXLR200Rとして走り出すことができず……

せっかくだから流用チューニング仕様で進めようとした結果、ナンバーを付けて公道で走り出すまでに1年ちょっとかかってしまいました

各作業の模様はパートごとに分割して書いていこうと思います