2ストV型2気筒(ジャンク品)

基本自力メンテマンなので車、バイク業界に貢献していません!!

TZR250R ガソリンタンクピンホール補修

2018-03-18 23:12:25 | TZR250R
画像をサムネとリンクにできるようになっていたみたいなので今回からそれでいこうと思います。(サムネ画像がPCからだと小さすぎて見づらいので今後は今まで通りにします)
画像クリックで大きくなります。

2月ごろから燃料コック周辺にガソリンが垂れた跡があるぞ?と気づいたため燃料コックを新品に交換しました。
しかし漏れは止まらず、よく観察してみるとコックに近い個所のタンク裏が濡れてる。ピンホールが発生してしまったようです。
調べてみたところ、塗装をはがせば鉄とハンダの密着性はいいとのこと。というわけでピンホールのハンダ補修に挑戦してみました。



タンクからガソリンを抜き、中に水を入れて洗浄ついでに漏れを確認したところ、この塗装が剥がれてきている位置から漏れてきている模様。



塗装をはいでみました。
確かに穴が開いてしまっています。



ハンダを載せやすいようにポンチを打ちました。この後パーツクリーナーでしっかりと脱脂します。



ハンダが載りました。正直電子基板などの工作用ハンダごてでは熱量不足な感じがあり、いくらタンク側を温めてもハンダが融けてくれなくて難儀しました。
そのくせ時間がかかってしまうと油分等でハンダがタンクから弾かれてしまい、密着してくれません。
ハンダが弾かれてしまった場合は一度諦め、脱脂し直した方がいいでしょう。
産廃は買っていなかったので使っていませんが、フラックスと呼ばれるものを用いればもっと簡単かと思われます。



ペーパーで段差をなくしているところです。おおむね面が出たところで車用のホワイト塗料をタンク裏側から3度ほど重ね塗りして錆予防としました。
穴が埋まったのはいいのですが、もう一度タンク内の錆び取りを行った方がいいのかもしれませんね。

CBX250S チェーン交換

2018-03-18 22:36:31 | CBX250S


元親父(現2番機)の愛車CBX250Sのチェーンを交換しました。
きっかけは去年親父とツーリングに行った際、CBXのチェーンがちゃりちゃり音を立てていた事です。
チェーン交換しなきゃなーなんて言って約半年間放置したところ、とっととやれと言われてしまい、年末年始で帰省した際TZRと引き換えに車載して帰ることになってしまいました。



用意したものはこちら。
RKのシールチェーンと純正ドライブスプロケット、そしてチェーンカット&カシメ工具のDIDかし丸君です。
かし丸君は1万近くする高級工具ですが、特殊工具の類はケチってはいけないというこれまでの経験から、高くても評判のいいこちらに。
まあ産廃家のマシンは基本ヤフオク購入で、毎度のようにチェーンだけは新品にしてきた実績があるため、今後の事を考えれば元が取れるでしょう。
本当はドリブンスプロケットも交換したかったのですが、純正はすでに廃番、アファムで純正サイズの取り扱いがあったため注文するも今回は間に合わずお蔵入りに。




まずはスプロケットを外します。
CBXは2本のボルトで止まっているタイプ。チェーンをかけた状態でリアブレーキをかけてやれば苦労することなく外れます。



取り外したスプロケカバー。
長年の汚れががっつり堆積してめっちゃ汚いです。せっかくの機会なので綺麗にしておきました。



取り外したスプロケと新品の比較。
新車時から交換されていないはずですが、そんなに減っていません。
そもそも親父が乗らないからな~。



かし丸君の使用でチェーンは苦労することなく外れました。
今回は初めてやる箇所の整備だけど苦戦することなく終わりそうだなーなんて思ったのもつかの間、ウェビックの車体データでチェーンは102リンクというのを見つけたため、102リンクでチェーンを注文したのですが長すぎ。



仕方がないのでピンの頭を削って2コマ詰めました。
何のためにリンク数指定でチェーンを買ったんだか……。



カシメ作業は苦戦することなく終了。
この後100㎞程走行し、チェーンの初期伸びを出した後再度針を調整して引き渡しました。
また、ドリブンスプロケットも注文しておいたものが届いたため。次回交換時には交換できそうです。
しかしほとんど乗られることのないCBX、次回のチェーン交換はいつになることやら。



TZR250R ピストン交換

2018-03-03 23:37:43 | TZR250R


TZRのパワーダウンが顕著になってきたので、腰上部品の交換を行いました。
ちなみに今回の交換資金は冬のボーナスです。

新品に交換した部品は、
3XV-11610-00 ピストンリングセット×2
3XV-13613-01 リード、バルブ×4
3XV-13621-00 ガスケット、バルブシート
3XV-13622-00 ガスケット、バルブシート
3XV-11181-00 ガスケット、シリンダヘッド×2
3XV-11351-10 ガスケット、シリンダ×2
3XV-11631-01-95 ピストン、(STD)×2
93310-316-H7 ベアリング×2
3XV-11633-00 ピン、ピストン×2
93450-17129 サークリップ×4
3MA-14613-00 ガスケット、エキゾーストパイプ
になります。

また、ヤフオクで洗浄済みのYPVSバルブを入手していたので、そちらに交換もしています。

分解、組み立てに関してはサービスマニュアルに加えて、緑の人の記事を参考に進めていますが、それでも途中つまずいたところなども書いていきます。




まずはタンクとエアクリボックスを取り外します。




冷却水を抜き、リザーバタンクを取り外します。



次はチャンバー取り外します
前オーナーの手でチャンバーはワイヤリングして固定されていました。



これで右バンクのシリンダーが取り外せるようになります。



シリンダーを抜く前にYPVSバルブを取り外します。
カーボンの堆積など少なく、割ときれいな状態ではないかと思います。



ヘッド、シリンダーを取り外します。
プラハンでコンコンたたいてガスケットからはがしました。
なお、右バンクのヘッドの画像は忘れましが、カーボンの堆積はなく、ガスケットリムーバーを拭いてウエスで一拭きすれば地の色が出てきました。



画像の時点ではピストンが外れていますが、シリンダーを取り外したらウエスを詰めてクランク室側にゴミなどが入らないようにしておきます。

また、ピストンを外す際の注意
サークリップを外した後、コンロッドに横方向の力がかからないようにしてピストンピンを抜くという指示がありますが、新品ではするりと入るピストンピンも、ある程度走行するとクリアランスがずれ、抜けなくなるようです。
この状態のピストンピンを抜く場合、ドライヤーやガスバーナーでピストンを熱し、ピストンとピストンピンの熱膨張の差を利用してピンを抜くようです。
取り外せず産廃が悩んでいたら先輩からついたーで情報が流れてきました(Wさん情報ありがとうございます)



さて、取り外した下(右)バンクのピストン、
リングからの吹き抜けがありますが、全体的にきれいなものかと思います。
リングの固着もなく、ピストントップ部のカーボンの堆積もほぼありませんでした。



さて、鬼門の上(左)バンク、画像の範囲の部品を取っ払わなければシリンダーが抜けません。
この範囲では冷却水のホース、キャブを取っ払います(見えていませんがスロットルワイヤーが動かしやすいように右バンクのキャブも外しています)
ちなみにこれらは完全に取り外さず、ワイヤーを繋げたままぶらぶらさせてても大丈夫です。




車体前側では、ラジエターを下側のステーから外し、上側固定部を軸に前へ押し出せばシリンダーが抜けます。



ヘッドが外れました。
こちらもシリンダーを抜く前にYPVSバルブを取り外します。
右バンクと同様シリンダーを抜くのですが、こちらは奥まっていることもありプラハンで叩きにくいです。
世知辛いのじゃ~とか言いながらコンコンコンコン叩きまくりました。



取り外した左バンクのヘッドとピストンです。
こちらもヘッドは綺麗なものでした。
ピストンは右バンクと比べると若干ピストントップ部のカーボン体積が多めでした。



ヘッドのアップ。
撮り逃した右バンクも大体こんな感じです。



こちらはシリンダー内壁。
特にメッキに損傷などは見られませんでした。




左バンクのシリンダー下部にメッキの剥がれ?位置的にはピストンのエッジ部分のようですが……。



キャブを外したのでついでにリードバルブも交換します。
こちらは右バンク。



こちらは左バンク。
リードバルブ側も気持ち左バンクのほうが汚い気が……。
リードバルブに損傷はありませんでしたが、元々あったはずの反りが無くなっていました。



開けてみるとリードバルブのストッパーに3XV10の刻印。
ってことはSP用のストッパーなのかな?
STD用よりリードバルブの開き角度が大きいようです。

組み立ては例によって逆手順なので省略します。
組み上げ時に気を使った点としては、
・古いガスケットはガスケットリムーバーを惜しみなく使ってきっちり落とす。
・シリンダー、ヘッドの組付けトルクはマニュアル値を守って締め付ける。
といったところでしょうか。
今回の副次効果として、右バンクヘッドからの水漏れが無くなりました(今までは漏れ止めでごまかしましたが、今回組んでから入れなくても漏れませんでした)

この後4000回転までで500㎞(混ガス併用)、普通のガスにして8000回転までで500㎞の計1000㎞慣らしを行いました。
12000まで回せるようになって、実際回した時には絶頂するかと思いました。具体的には、10000あたりから頭打ちする感覚だったのが12000まで一気にフケるようになりました。
実際車体購入当時は12000まで一気だったと記憶しているので、実際は落ちていたパワーが回復しただけなのでしょうが……。
正直なところ年始の5日間をほぼこれに使ってしまったため、作業自体は面倒だったのですが達成感は大きかったです。
でもいじる場所は雨風が入ってこなくて、電気も使える場所がいいなぁと思ったピストン交換でした(途中何度大学のガレージとかでやればよかったって思ったか)