■主要先進国の食料自給率■
(順位) (国名) (食料自給率%)
●第1位・オーストラリア 130
●第2位・フランス 120
●第3位・カナダ 120
●第4位・アメリカ 119
●第5位・ドイツ 90
●第6位・スペイン 90
●第7位・スウェーデン 87
●第8位・英国 74
●第9位・イタリア 71
●第10位・オランダ 67
●最下位・日本 40 ●
(資料:農水省試算2002)
■世界の穀物自給率■
(順位) (国名) (穀物自給率%)
●第1位・アルゼンチン 243
●第2位・カザフスタン 200
●第3位・オーストラリア 198
●第4位・フランス 186
●第5位・ウルグアイ 168
●第6位・タイ 156●
●第7位・ハンガリー 131
●第9位・ベトナム 129
●第10位・ウクライナ 128
●第123位・日本 28●
(資料、農水省試算2002)
■「どうなる、日タイ・コメ事情」■
●前回の特集「逼迫する世界のコメ事情」をおとどけしてから、
わずか20日ばかりの間に 「ミャンマーのサイクロン」、
そして「中国四川の大震災」と、世界を震撼させる巨大なアクシデントが続発した。
日タイを含む東南アジアのその後のコメ問題は、産油国のオイルマネーの投機を誘いこみ,コメ産出国の輸出禁止など、逼迫した情勢になりつつある。
また日タイでも、その余波で食料全般の価格高騰が危惧され、流通不足に不安感が募る、続いて最新の世界コメ事情を探る。
■「タイからの手紙」■
●一昨日、親しいタイのジャーナリストからタイの現地情勢についてメールを貰った。現実の体感が伝わってくる。
まずその一節をご紹介したい。 「このところのミャンマーと中国の大災害は, タイからも近いだけに不気味です。
米どころ、ミャンマーの洪水で、さらに米の価格が上がるのは確実でしょう。ガソリンに続き、米、食料などの値上がりで、今後のタイ経済も見通しがきかなくなってきました。
●ご存知のようにスーパーなどでの米は、既にこの3ヶ月ほどで2倍に値上がりしています。
政府米を放出しても、価格はほとんど下がっていません。そのわりに一般の人はまだあまり危機感を抱いていないのは、もともとの米価格が安く, とにかくタイでは米がたくさん収穫できるという常識があるからでしょう。
ただ、もし今後の天候異変などで不作になれば、都市部ではパニック的な状況になることも考えられます。
●タイでは、食料がなくなっても飢え死にすることはないでしょうが、日本の場合は大変ですね。今年からの数年間は何があっても不思議ではないという気がします」
■「タイ議会、コメの直接買付けを承認」■
●タイでは、精米業者による買い叩きを防止するために タイ商業省によるコメの直接買い付けが閣議で承認。
精米業者が不当な安値で籾米を買い取る動きが全国的に広がっており、北部などでは農家がデモを起こす騒ぎに発展している。
●ミンクワン副首相兼商業相は、政府の買い付け価格について、
・香り米が1トンあたり1万9000から2万バーツ、
・普通米が1万4000バーツ、
・もち米が9000バーツと発表。
また、買い付け量については制限を設けないことにした模様。
買い付け開始は5月15日以降になる見通しだ。
●タイ政府はまた、米価安定のために、コメ農家が指定区域以外で
コメを売却することを禁止した。
指定区域外での取引禁止は、市場優位なブローカーの買い叩きを予防する処置のようだ。
■「タイの消費者物価、高騰」■
●タイ商務省の発表によると、 4月のタイ消費者物価指数(373品目)の上昇率は、 コメなど農産物と原油価格の高騰で、昨年同月比6.2%と2年ぶりの高水準を記録した。
海外旅行業界やロングステイャーからもバーツ高抑制のための政策金利引き下げを要望する声が上がっている。
■「世界の食料情勢を特集した最新情報誌」■
・特集「世界食料危機」NEWSWEEK(5・21号)阪急COM450円
・特集「食料戦争」 クーリエジャポン(7月号) 講談社 580円
・「日本が食料を買えなくなる日」中央公論6月号柴田明夫著
■「タイの農村事情」■
●とりわけコメの価格高騰は、コメが主食のタイでは深刻な問題だ。「コメは生活そのものなんだ」とTakhamさんは話した。 コメを主食とするのは世界の人口の半分以上にあたる。食糧として以外に、宗教儀式やお祝いの席でも欠かせない品だ。
●国連食糧農業機関(FAO)によると、バングラデシュの洪水、ベトナムのペスト被害、中国の天候不順などにより、アジアのコメ供給量が激減。
生産国が輸出制限を行っているため、価格上昇を招いているのだという。
●価格上昇は輸出国に恩恵をもたらす一方、国内への供給不足懸念から、輸出世界第2位のインドと第3位のベトナムは輸出制限に乗り出した。
影響は、コメを両国からの輸入に頼っていたフィリピンやバングラデシュに波及した。
フィリピン政府は飲食店に使用するコメの量を半減するよう通達を出し、バングラデシュでは軍が村人たちにイモ食を勧めた、コメの価格が不正に操作されないよう民兵組織が見張っている、などの情報が飛び交っている。
また小売り店や農民がさらなる値上がりを待って売り渋る傾向もあるという。
●コメ輸出世界第1位のタイの2007年の輸出高は、推定950万トン。しかしタイのある農民は、コメ価格の上昇による恩恵は全くないと言う。それどころか、インフレによる稲、肥料、ガソリンの値上がりにより、出費はかさむばかりだそうだ。(AFP)
(順位) (国名) (食料自給率%)
●第1位・オーストラリア 130
●第2位・フランス 120
●第3位・カナダ 120
●第4位・アメリカ 119
●第5位・ドイツ 90
●第6位・スペイン 90
●第7位・スウェーデン 87
●第8位・英国 74
●第9位・イタリア 71
●第10位・オランダ 67
●最下位・日本 40 ●
(資料:農水省試算2002)
■世界の穀物自給率■
(順位) (国名) (穀物自給率%)
●第1位・アルゼンチン 243
●第2位・カザフスタン 200
●第3位・オーストラリア 198
●第4位・フランス 186
●第5位・ウルグアイ 168
●第6位・タイ 156●
●第7位・ハンガリー 131
●第9位・ベトナム 129
●第10位・ウクライナ 128
●第123位・日本 28●
(資料、農水省試算2002)
■「どうなる、日タイ・コメ事情」■
●前回の特集「逼迫する世界のコメ事情」をおとどけしてから、
わずか20日ばかりの間に 「ミャンマーのサイクロン」、
そして「中国四川の大震災」と、世界を震撼させる巨大なアクシデントが続発した。
日タイを含む東南アジアのその後のコメ問題は、産油国のオイルマネーの投機を誘いこみ,コメ産出国の輸出禁止など、逼迫した情勢になりつつある。
また日タイでも、その余波で食料全般の価格高騰が危惧され、流通不足に不安感が募る、続いて最新の世界コメ事情を探る。
■「タイからの手紙」■
●一昨日、親しいタイのジャーナリストからタイの現地情勢についてメールを貰った。現実の体感が伝わってくる。
まずその一節をご紹介したい。 「このところのミャンマーと中国の大災害は, タイからも近いだけに不気味です。
米どころ、ミャンマーの洪水で、さらに米の価格が上がるのは確実でしょう。ガソリンに続き、米、食料などの値上がりで、今後のタイ経済も見通しがきかなくなってきました。
●ご存知のようにスーパーなどでの米は、既にこの3ヶ月ほどで2倍に値上がりしています。
政府米を放出しても、価格はほとんど下がっていません。そのわりに一般の人はまだあまり危機感を抱いていないのは、もともとの米価格が安く, とにかくタイでは米がたくさん収穫できるという常識があるからでしょう。
ただ、もし今後の天候異変などで不作になれば、都市部ではパニック的な状況になることも考えられます。
●タイでは、食料がなくなっても飢え死にすることはないでしょうが、日本の場合は大変ですね。今年からの数年間は何があっても不思議ではないという気がします」
■「タイ議会、コメの直接買付けを承認」■
●タイでは、精米業者による買い叩きを防止するために タイ商業省によるコメの直接買い付けが閣議で承認。
精米業者が不当な安値で籾米を買い取る動きが全国的に広がっており、北部などでは農家がデモを起こす騒ぎに発展している。
●ミンクワン副首相兼商業相は、政府の買い付け価格について、
・香り米が1トンあたり1万9000から2万バーツ、
・普通米が1万4000バーツ、
・もち米が9000バーツと発表。
また、買い付け量については制限を設けないことにした模様。
買い付け開始は5月15日以降になる見通しだ。
●タイ政府はまた、米価安定のために、コメ農家が指定区域以外で
コメを売却することを禁止した。
指定区域外での取引禁止は、市場優位なブローカーの買い叩きを予防する処置のようだ。
■「タイの消費者物価、高騰」■
●タイ商務省の発表によると、 4月のタイ消費者物価指数(373品目)の上昇率は、 コメなど農産物と原油価格の高騰で、昨年同月比6.2%と2年ぶりの高水準を記録した。
海外旅行業界やロングステイャーからもバーツ高抑制のための政策金利引き下げを要望する声が上がっている。
■「世界の食料情勢を特集した最新情報誌」■
・特集「世界食料危機」NEWSWEEK(5・21号)阪急COM450円
・特集「食料戦争」 クーリエジャポン(7月号) 講談社 580円
・「日本が食料を買えなくなる日」中央公論6月号柴田明夫著
■「タイの農村事情」■
●とりわけコメの価格高騰は、コメが主食のタイでは深刻な問題だ。「コメは生活そのものなんだ」とTakhamさんは話した。 コメを主食とするのは世界の人口の半分以上にあたる。食糧として以外に、宗教儀式やお祝いの席でも欠かせない品だ。
●国連食糧農業機関(FAO)によると、バングラデシュの洪水、ベトナムのペスト被害、中国の天候不順などにより、アジアのコメ供給量が激減。
生産国が輸出制限を行っているため、価格上昇を招いているのだという。
●価格上昇は輸出国に恩恵をもたらす一方、国内への供給不足懸念から、輸出世界第2位のインドと第3位のベトナムは輸出制限に乗り出した。
影響は、コメを両国からの輸入に頼っていたフィリピンやバングラデシュに波及した。
フィリピン政府は飲食店に使用するコメの量を半減するよう通達を出し、バングラデシュでは軍が村人たちにイモ食を勧めた、コメの価格が不正に操作されないよう民兵組織が見張っている、などの情報が飛び交っている。
また小売り店や農民がさらなる値上がりを待って売り渋る傾向もあるという。
●コメ輸出世界第1位のタイの2007年の輸出高は、推定950万トン。しかしタイのある農民は、コメ価格の上昇による恩恵は全くないと言う。それどころか、インフレによる稲、肥料、ガソリンの値上がりにより、出費はかさむばかりだそうだ。(AFP)
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