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(情報と常識の葛藤

2025-03-10 | ●中西語録

■■■■■■■■■■■■■情報と常識の葛藤■■■■■■■■■■■■

中西英樹
タイ王国チェンライ市在住、ロングスティヤー

■■情報過多と常識(情報選択に苦慮)
🔵北タイに逼塞する独居老人である。周りのことには無関少ない蓄えを
心配しながら雨風を凌ぎ、カオニャオを食べ社会と 隔絶されたショボい
生活を送っているに違いない、と同情して下さる向きもあるだろう。
確かにそういった面が ないわけではない。 
でも 昨今はAI万能の世の中、
ウクライナ戦争 &・ガザ戦争

トランプ氏の膨大な大統領令
EVの凋落
ミャンマーの国際詐欺団

石破政権と日本政治の混乱、
中居・フジ騒動
などニュースが次々とPC画面に出てくる。
だから世の中の事件のあらましは承知している。でもマスコミの報道は
表面的な出来事しか教えてくない。どうしてそうなったのか、両者の言
い分はどうなのか、これからどうなるのかといった情報が少ない。

🔵例えばウクライナ戦争がどうして起こったのか、ロシアがウ国侵攻に
至るまでの経緯は、どちらの言い分を是とするか、その理由は等々・・。
夫婦喧嘩でも片方が100%悪いということはない。物事、東映の時代劇の
ように善玉、悪玉がはっきりしているわけではない。ウクライナ戦争では
侵攻した大国ロシアは悪、攻め込まれた小国ウクライナは善という図式で
語る識者は多かった。そして欧米の援助を得たウ国はロシアを撃退する、
あそこでもここでもウ軍が勝っているという報道があった。確か3年前は、
ロシアは1,2週間のうちにキーウを占領すると多くの人が言っていた。
攻直前まで賢明なプーチン大統領がウクライナ攻撃などするはずがない、
が大多数の意見だった。でもロシアは侵攻したし、2週間でキーウは落ち
なかった。


 
■■昔から正義より力
🔵ゼレンスキー大統領とトランプ大統領の会談はうまくいかなかった。
でもあの会談は大銀行の頭取と中小企業の社長との話し合いみたいなも
のだ。
融資を受け倒産寸前の会社が銀行に逆らえるはずがない。遅かれ早かれ
ウクライナは米国の調停で停戦あるいは終戦を迎える。ウクライナは欧
米、就中、米国の援助で戦っているのだから援助が無ければ負けるに決
まっている。
今なら領土を少し失う程度で戦いをやめられる。いくら正義を唱えても
力がなければ意味はない。ロシアの力の前では正義は無力だ。

この戦争では当初から欧米がウ国を援助していた。義勇軍はもちろん軍
事技術サポートもあった。変な例えだがEVシフトに邁進した欧米中では、
国の補助金の停止、減額でEV販売は失速した。
🔵同様に軍事援助停止となればらウ国は事実上の降伏。そもそも経済原
則を無視したEV促進策や他国の軍事援助をあてにした戦争は始めから無
理があったのではないか。

ウクライナは米国の援助停止によりロシアと「屈辱的な」和平を結ぶ事
になるだろう。でもウ国はその技術力をもって秘密裏に核爆弾を保有し、
ロシアの再侵攻に備えるだろう。欧州各国は勝ったり負けたりの歴史を
繰り返している。1度負けたくらいではへこたれない。
敗戦国は必ず復讐戦に立ち上がる、が彼らの常識だ。欧米列強並びに中
国は日本がいつ先の大戦の復讐戦を挑んでくるかと危惧している。日本
は敗戦国として恒久平和を望んでいるのですなどと言っても誰も信用し
ない。

■■考えただけで逮捕される」
🔵トランプ大統領はことあるごとに「常識で考えてみよう」と言っ
ている。例えばLGBTQ法案だ。私は女だと主張する男性が 陸上競技のメ
ダルを独占する、またそういった男性が 女子トイレに入ってくる、性転
換手術を受けたいという 小学生を許さない両親に圧力をかける、
これらは常識で考えておかしくありませんか、と大統領は言う。

ウ露戦争だって実際の戦いの推移を見てみれば常識でおさまる道もある
はずだ。
夫婦別姓が国会で論議されている。LGBT推進のエマヌエル大使
に言われて岸田首相が動いた。ここ少なくとも150年,夫婦同姓を 基本と
してやってきた。   一家の中で両親は別姓、子供はどちらの姓でもいい、
これで一家の絆が 保たれるのだろうか。常識で考えれば自ずとわかる、
と考えるのは自分だけだろうか。
独裁主義、共産主義体制ではあらゆる
絆を破壊し、個人と国家を直接結び付け、人の心の中も統制する。

バンス副大統領は2月にミュンヘンで行った演説の中で,英国である男性
が中絶クリニックから 50メートル離れた場所に立って 3分間黙祷を捧げ
たという「凶悪な罪」で起訴され、検察に数千ポンドの訴訟費用を 支払
うよう命じられた例を引いて、いわゆる思想犯罪とその密告制度が欧州
に広がっていると警告している。これも常識で判断してはいけないのだ
ろうか。

EV車(出典:JIJI)

■■「タイのEV市場
🔵チェンライではよく見かける電気自動車(EV)をチェンライの街中で
見かけることが多くなった。先日、テニスコートに向かう空港バイパスで
前と右隣りがBYDのEVだった。いつの間にかチェンライ市内の大きなホテ
ルや大手スーパーにはEVの充電スタンドが設けられている。
また、充電設備完備のガソリンスタンドも増えてきた。EVの販売会社やシ
ョールームもチェンライで複数見かけるようになった。

2035年に内燃エンジンの新車販売を すべて禁止してEVへ移行するという
欧州連合の政策は撤回されている。またトランプ大統領も EVの義務化廃止
を就任直後に命令している。大体、環境のためとはいいながら、日本のエ
ンジン技術にどうしても追いつけない 欧米と中国が結託して強引なパラ
ダイムシト、つまりルール変更がEV促進、内燃エンジン禁止だった。

🔵環境にやさしい、はいつも怪しげなお題目であるが、リチウム電池の
製造、廃棄、並びに化石燃料から作られた電気を利用するという点でEVは
ガソリン車以上に環境負荷を与えることが明白になった。電池製造に使用
されるリチムの75%、コバルトの50%は中国が握っている。
欧州のEVメーカーは、EVの心臓部である電池供給を中国に依存するという
時点で中国のEVに勝てないことが分かっていたのではないか。

増産効果により製造価格が激減して世界のEV化は順調に進むと言われてい
たが、製造価格が激減したのは中国車だけだった。安価な人件費ばかりで
なく、共産党の補助金でいくらでもEV価格を下げることができる。欧米の
競合他社は赤字販売を長く続けることはできない。欧米がEVから撤退した
後でEV車の価格を上げていけばいい、中国の魂胆はこんなところだろう。

欧州は今のところ、中国から入ってくるEVに高関税をかけることで対抗し
ている。しかし中国のBYDはハンガリーにEV組み立て工場を建設し、早け
れば2025年後半から出荷を始めると発表している。ハンガリーは欧州連合
の一翼を担っているから、BYDのEVは無関税で欧州に販売される。こうな
れば欧州のEVメーカーは全滅だ.

 


■■「新車登録の一割がEV
🔵JETROバンコク2024年10月の「タイで飛躍的に拡大したBEV市場、中国
ブランド同士で競争激化」というレポートによると、2023年,タイのEV市場
では、爆発的な販売拡大がみられ、EVはタイ市場で一躍、市民権を得るよう
になった。同年のタイのEV新規登録台数は、前年比7.8倍の7万6,314台に増
えた。2023年の国内自動車販売台数は77万5,780台で、国内自動車市場に占
めるBEVの割合は前年の1.1%から9.8%まで上昇した。

2024年も新車登録の10%はEVで占められ、前年並みの出荷があったとみら
れる。日本では2024年のEVの販売台数は  前年比36%減の6万台弱、全体の
車販売台数の1.6%となっている。台数、構成比でもタイのEVは日本のそれ
を大きく上回っている。なぜEV販売が好調かというと  政府の手厚い補助金
と中国EVメーカーの値引き合戦があるから、つまりEVが 安いから売れると
いう側面がある。BYDは昨年、売れ筋のSUV「アット3」を100万円ほど値下
げした。タイでは車の価値はそれほど減価しない。資産として車を保有して
いる人も少なくないから、突然、資産が大幅に目減りしたので大騒ぎとなっ
た。BYDはすでに購入したユーザーの家に充電設備を取り付けることで怒り
を鎮めたとか。


■■EVの行く末は
🔵タイ政府は中国のEVに優遇策を設ける代わりに過酷な義務も課している。
中国から輸入されるEVに関しては関税ゼロ(日本車への関税は20%)、価格
が200万バーツ以下の乗用タイプのEVについてバッテリー容量に応じて、購
入時に1台あたり2万〜10万バーツの補助金が支給される(2024年、 従来の
補助金は7万〜15万バーツ)。補助の条件としてEVメーカーに生産量を輸入
量に対して26年に2倍、27年に3倍まで引き上げる新たな義務を設ける。
タイでEVを売ったら販売台数の2倍から3倍の台数をタイで生産せよ、という
ものだ。タイはASEAN地域のデトロイトといわれるほど各国の車メーカーが
進出している。ガソリン車がだめならEV輸出で  乗り切ろうという思惑だが、
EV販売は2024年後半から頭打ちとなっている。

EUでは補助金が打ち切りに伴ってEVの販売台数は落ちている。補助金がなけ
れば売れないということは、そもそも競争力がないということではないか

EVはデザインの良さ、加速性能、静粛性に優れ 大型トランクが数個入る荷物
スペースと評判は高い。

でもタイの電気価格は上がりつつあるし、充電スタンドを設置してもガソリン
と違って儲けがでない。これがEVの普及を妨げる理由の一つではないかとも思
っている。


 

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