女を
愛するのは
いやだと
馬鹿な男は言った
なぜだと聞かれると
そんなことは馬鹿だからと
言った
なぜ馬鹿なのか
そう聞くと
おれのほうが
負けるからだと
言った
完全におれのほうが
勝っていることにしてくれなければ
いやなのだ
女は
馬鹿なものにして
弱いものにして
下らないものにして
好きなだけ
おれが食っていい
そんなものにしてくれ
愛なんて
みんな
おれだけにいいことをしてくれる
馬鹿なものにしてくれ
全部おれのものにしてくれ
いやなんだ
好きになるのは
あんなものは
馬鹿なのに
いやになるほど
美しいのだ