クロスバイクで元気

念願叶った定年退職の身は、先立つ物は細く時間は太くの狭間。
歩いて、自転車に乗って感じたことを、気ままに書き続けます。

益川敏英さんは、熱血漢でした

2011年10月22日 19時40分01秒 | 日記
“ あいちサイエンスフェスティバル20111 ” 市民向け講演会 「先端科学技術と社会 ~役立ちそうにない科学が実は役に立つ~ 」 を聞いてきました。
お話しされたのは2008年にノーベル物理学賞を受賞された益川敏英さんです。

司会者のお話によると、益川さんはなんでも “ いちゃもんの益川 ” という愛称があるそうです。
京都大学の湯川名誉教授にも、いちゃもんをつけたとか。
さっきウィキペディアで見たら、同じく紹介されてましたから、定説になってるようですね。

さて、今日のお話で心に残ったのは、3つのお話です。

まずは、 『 今の物理学は余りにも広範囲で、全てを極めることができない。一つのジャンルに没頭して研究することが大事である。そして、もう一つのジャンルを0.5の力を傾注することが肝要である。そうすれば、3つ目、4つ目も見えてくる 』 と。
これは、益川さんの「井の中の蛙論」だそうです。

もう一つ、ファーブル昆虫記から引用された、ファーブルとパスツゥールの違いのお話です。

蚕が病気にかかり、その対応策をとるために、パスツゥールがとある村に要請されて来たそうです。
村に着くなり、パスツゥールは、早速蚕を見たそうですが、なんでも蚕を振りまわし音がすると言ったそうです。
どうもパスツゥールは、初めて蚕を見るようです。
パスツゥールは蚕については全く知識は無かったのですが、病気というものの本質を理解しており、病気の発生、蔓延の状況を確認して、遮断策をとったそうです。
そして見事に、3ヶ月で危機的状況を救ったそうです。
一方、ファーブルは昆虫のことはなんでも知っているとの自負があったのですが、表面的な理解であったと自戒してるそうです。
素粒子論を生業とされている益川さんの、物事の基本を探求、理解することが大切であるという信念でしょうか。

最後に、ヘーゲルの言葉を紹介されていました。

“ 自由とは、必然性の洞察である ” と。
人生生きる上で、何が大事かと。
自分が大事であると思うことをなんでもやればよいと。
ノーベル賞を受賞した小林誠博士との共同論文執筆中にも、益川さんは組合活動をしていたと。
なんでも、とある教授の雇い止めに反対し、教授の部屋で六法全書を机に叩きつけて、 『 そんなことは、してはいけないぃっ 』 と抗議したとか。

いやぁ、熱血漢の71才でした。



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