パールライスのつれづれなるままに

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シャセリオー展 at 国立西洋美術館

2017年03月05日 | アート・文化
フランス・ロマン主義の異才と言われるテオドール・シャセリオーの企画展です。
天才は夭逝するの定説通り、37歳でこの世を去ります。


「王座のナポレオン一世」で有名なアングルに弟子入りしたのが11歳。


15歳にしてサロンに出展。19歳で独立。23歳には、会計検査院の壁画を担当。如何に天才であったか。
「アポロンとダフネ」アポロンの求愛を逃れるため、ニンフのダフネが月桂樹に姿を変える場面


「泉のほとりで眠るニンフ」モデルは名高い高級娼婦アリス・オジー。2年間付き合っていたそうです。
当時最高の裸体を持つ女性、と言われたそうです。


その後登場する象徴主義派のギュスターヴ・モロー、壁画の巨匠であり、当時のフランス絵画を代表する画家、ピュヴィス・ド・シャヴァンヌがシャセリオーの影響を受けています。

ギュスターヴ・モロー


シャヴァンヌ


肖像画作家としても有名でした。
これは、16世紀スペイン女性の肖像の模写ですが。先のアリス・オジーとこれについて一悶着あったそうで(理由は忘れました)、別れのきっかけになったと。

「カバリュス嬢の肖像」当時のパリで最も美しい女性に数えられました。
 

アルジェリア旅行後、カラフルな絵に変わりますが、終始共通するテーマが「母と子」
  

最後の作品「東方三博士の礼拝」宗教画にたどり着きます。
三博士は、青年、壮年、老人として表しています。


私としては、美術鑑賞で嬉しくなることの一つに、「ミッシングリングが見つかった」があります。
例えて言うならば、印象派からピカソのキュビズムに行くまでの過程。
ごくオーソドックスに描いていたピカソが、突如キュビスムと言う作画方法を開発したのではなくて、そこに至る経過に何かがあるはずだと。それが、セザンヌなのだと知った時、なかなか見つからなかったジグソーパズルのピースが見つかり、やっと完成したか!と嬉しく感じます。
モロー、シャヴァンヌが登場するためにシャセリオーがいたと。またピースが見つかって嬉しくなりました。

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