【 rare metal 】

此処 【 rare metal 】の物語や私的お喋りの全部がね、作者の勝手な妄想ですよ。誤解が御座いませんように。

 薄暗い部屋っで女の覚悟

2006年09月09日 01時34分31秒 | 夜の時代 【深夜倶楽部】 
  


 【Gentleness of a wild beast】


ボンが 明かりも灯してない暗い部屋で 清美を見た時

『此の人 こんなんだったんかぁ? 』 っと

其処は応接部屋とは名ばかりの 物置みたいな部屋でした。



二階に上がる階段の途中で、毒蝮の様な縄澤からキッチリ脅され
やっとっの思いで辿り着いた気分の場所が 此れが警察署か? 
っな想いの 乱雑極まりない大部屋でした。

確かに今は、此の古過ぎる建物を建て替える為に、
仮設の官舎に移る引越し準備中。
だから、机と机の間の通路には、嵩高く束ねられたバインダー類や
細紐で結ばれた何かの黒表紙の書類綴じ束・・・・他にも在りとあらゆる物がぁ!
壁際には大小の段ボール箱がぁ 

 アッチコッチにお積み上げ。

ッ『此処ぉ 引越し万博会場ぅかぁ? 』 っと。
通路は人がやっと通れるだけの 『まるで屋内獣道かぁ! 』

奥の壁には、三部屋の取調室の扉が並んでいた。
其々、ドアは開いたままでした。
その壁の角向かいが、入り口ドアは可也以前に
茶色のニスが剥げ落ちたり白っぽく曇っている 応接間のドア。

 此処も開け放たれていました。

近づくと、塗料が剥げ落ちた木肌には、何箇所もの叩き付けられた様な痕が。
『拳での、出来事でもかぁ? 』

 っが、ボンの観た感想やったそうです。


此処まで来る間 縄澤の背中を観て、踏み分け道を着いてきたが、
横を通ってきた机に座っていた警察官たち、
何かの仕事をしている様でしたけど、警官たちの尖がり意識が
自分の背中に幾つも刺さって来るのが 感じられた。


「すまんな、今は此の部屋しか儂らの班は使わしてもらわれへんねん 」
 
以外にも、口調は優しかった。 
蛇の口にもなぁ 似合わん口調やったなぁ ・・・ッケ!


部屋の応接セットのソファ。 
スプリングが草臥れ ズッポリ抜けてるのはアリアリだった。
項垂れて座っていた清美さん、腰が長椅子に喰い込んでる様に観えるし
隣に座った大柄な若い婦警は、清美よりも喰い込み、まるで小学生がグランドで
体操の時間に膝を抱えて 座っている様だった。

入ってきた縄澤と自分に気づき 婦警が慌てて立ち上がろうとしたけど
どうにも、立ち上がり難そうだった。


「えぇがな、座っとれ 」 蛇
「清美さん、大丈夫なんかぁ 」 ボン

「ぁ!ッ 久保君 」

此の時ボン 胸の中でドカンって爆発したそうです。
自分の過去がぁ・・・・! 再びかぁ・・・っと。

「大丈夫かあぁ? コラなに言うねん! 」 腐れ蝮
「気遣っただけですやんかっ! 」 虚勢なボン
「縄さん、此の方がぁ身請けですかぁ ? 」 助け舟ぇ!
「あぁ、コイツや 」 仕方なくぅ

「うちぃドナイも無いよぉ! 」
「ほんまにっ? 」
「うんっ 」


ボンの心、もぉ何っ処かに持って逝かれ相ヤッタと
此れなら、キチガイマッハ飛ばして飾磨港に飛び込んだ方がぁ・・・!

 っでしたそうです。


蝮ぃ キッチリ此のボンの態度、目聡くぅ・・・でした。

ボンっ 此方を見上げる清美の瞳の奥で
たぶん在れわぁ、覚悟ぉ決めたなぁ・・・・って

 やったそうですねん



         


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