【 rare metal 】

此処 【 rare metal 】の物語や私的お喋りの全部がね、作者の勝手な妄想ですよ。誤解が御座いませんように。

夜は 悪友

2006年08月26日 11時47分03秒 | 夜の時代 【深夜倶楽部】 
   


真二が言いました
「つね!っ 何でお前が此処に・・・・!ぃ 」


赤い髪の女 っの髪型ぁ 自分らが日頃から 
お洒落なモジャモジャ頭 っと呼んでるアフロに近い髪でした。
倉庫の入り口付近で女の髪の毛 背にしている後ろの街灯の黄色い明かりを透かし 
 細い髪が 綺麗に光ぃ輝いてぇ・・・やった

顔は影になってたけど 何か秘密を分け合ってる時の様に
ニヤツキ雰囲気顔 やった。


女が真二の顔の前で 掌をヒラヒラさせて
「おかぁはんに 聴いた 」
っと、真二が言い終わらないうちにぃ

「おかぁはんが言いましたんかぁ? 」
ビンの口 服の袖で拭いながら自分 聞きました。  

「ぅん、これっ持って行ってくれるかって 」

赤い髪の女、自分が手に持っているボトルから 視線離さなかった。
持ってきた栗色の風呂敷包みを ボトルと引き換えにぃ受け取る
直ぐに一口含んだ。 顎が上向いて 喉が波打った

詰めた息ぃ ゆっくり吐き出しながら
満面の笑顔で満足げに 言いました 

「これなぁ 呑みたかったんよぉ・・・! 」

 直ぐに 二口目をぉ 浴びます 



「旨いな 」 真二
「塩が丁度やねぇ 」 つね
「なんやぁ海苔が多過ぎへんかぁ 」 

海苔で巻いた 丁度の大きさの 握り飯です。
最初の一口が 喉を通る時自分 啼きそうになってしまいました。
喉に飯が詰まりそうになった、慌てて一升酒瓶の首ぃ掴んでぇ
コルクの栓 前歯で抜いてやった。

ウイスキーで焼けて荒れた喉壁を 
酒が優しく撫でて 降りていくのが感じられた。

「おかぁはん、気ぃ遣ったんやなぁ 」 自分言いました。

三人 っ埃っぽい土間コンにしゃがみ 酒屋の倉庫の奥の暗闇見詰めもって
何も言わずに 唯ぁ黙って一人二個ずつ食べました。
オカズハ添えられていた 沢庵です。
日本酒がお茶代わりで 三人で回し飲みしもって 胃袋に流し込みました。




「つね お前帰れ 」
「ぇ! なんで なんで帰らなあかんのん なんでっ! 」
「ぁほっ!さっき真二さんがあんたぉ庇ぅたん 意味が無い様になるやろがぁ 」
「これ 持ってきたんうちなんよっ そやのに何で帰れって言えるんっ! 」

車の屋根を続けざまに叩き 運転席の窓から顔 覗き入れて
悔しそうに口から唾ぁ吐き飛ばしもって 言います。

「そやっ ちぃふの言うとぉりや 」
「そやけど うちら友達なんとちゃうんかっ? 友達ぃちがうんかぁ! 」
「ぁ!なにするねん手ぇ離せ!っ 」
「ぃっぃややっ! 真ちゃん、ぁっ、あんたこそぉ離しんかぁ~! 」
「が!っ! ぃいたたっ!ぁぁ・・・こぉじなんかせぇやぁ~! 」
「なんやねんなぁ もぉ! こらっ!つねっ なにするんやっ! 」


少し離れた黒い闇の中から 聴こえてきた。
「いっしょやないと今から警察に自首したるっ! 」


先程 車のドアを挿んで内と外 唾の掛け合いみたいな遣り取りの最中に
恕作さ紛れに女が窓から手を突っ込み 車のキーをっ!
真二が気づいて 鍵を摘んだ手を握り掴むと 
口紅色濃く塗りつけ大きく開けた口が 真二の手首に噛み付いた
自分が気づいて助手席のドア開いたら つねちゃん

 闇に駆け込んだ


「!ったくぅ ぁのぉぅあほ!っ がぁ 」 

右手首を室内灯に掲げ もぉ片方の手で撫でながら言いました。

「ほんまに あほがぁあっ! 」 自分、少し笑いを堪えてぇ・・・
「笑ってる場合とチャウでっ どないするんやこぉじ 」
「どないするってぇ   どぉもなぁ・・・ 」

自分この時 『ぇ!わいも行くんかぁ? 』 っと想いました。
まぁ其れなら其れでもえぇけどもなぁ、そやけどわい役不足と違いますんかぁ?

 って 考えました


「・・・ったくぅあいつ何考えてるんや 」
ティッシュで手首の口紅を拭きながら

ルームライトで綺麗に湾曲並びの 歯の喰い込んだ痕がぁ・・・やった。

「ほんまに自首するつもりなんかぁ?あの阿保ぉわぁ 」
「自首はせぇへん思うけどぉなぁ・・・なっ つねちゃんなぁ・・・ 」
「なんやっ? 」
「自首したらなぁ真二さんを守れん想うてるで 」
「わしぉ? 」
「そやっ あんたをぉや 」
「なんで? 」
「店でつねが遣ったやろぉ 」
「ぁぁ? 」
「あれなぁ たぶんあんたを守ったつもりなんやで 」

「  ・・・・! 」 小さく息ぃ呑んだ
「・・・・?・・ 」 

 吐き出しもって 「それで? 」
「あんたが捕まればなぁ あいつぅそれがなぁ・・・・ 」

「そぉかぁ・・・・ 」

暫くは 闇の遠くからパトの緊急警報音しかぁ・・・

 
運転席のドアが開いた 
車から降りた真二が 暗闇めがけて小さく叫ぶように言った。

「つねぇ 来いっ! 」

近づく赤い髪の女 声を堪えて啼いていたのか 夜目にも顔の化粧はもぉ・・・!
 
「つねちゃん 行こかぁ 」
自分 後ろのドア開けもって言いました。

「こぉじ 道具ぅ忘れてたなぁ取って来るわぁ 」 倉庫に戻りながらぁ

横目で真二を窺うと、目頭がぁ薄っすらぁ・・・・かもぉ・・・やった



車はハコのセダン。 黄色の510SSSでした。
若ボンの愛車でした。

「よぉ貸してくれよったなぁ 」
「ぅん、公衆(電話)からなぁお願いしましたぁ 」
「ほぉかぁ 」

 煙草の煙 濃密充満してました。

「あいつ 禁煙してるのと違うんかぁ?匂いキッツイぞ~!採れへんやろなぁ! 」

泣き女が 何処かにドライブに往く途中みたいな嬉声で 「してるよぉ 」 っと
 
「ぇ!そぉなん? 」
「ちぃふぅ 下のモンの事ぉわからへんのん? かぁ・・・・ 」

っで、息を大きく吸う気配が
吹きかけられました、耳の後ろから多量の紫煙がぁ

「・・・・チ! 」


無灯火の 裏道限りの暗闇ドライブ 
三人 不思議と酔いは来ませんでした 



自分 終わりにしたかったです


 早く




                            

最新の画像もっと見る