【 噂のぉ・・・・ 】
もぉ とっくに店は終わっている筈なのに っでした。
今からの時間 此処の店には 夜の勤め人さんらが仕事の帰りに寄り道をと
ボチボチと集まって来ます。そして、座るのは殆どがカウンター席です。
お互いに顔を合わせると、今夜はうなずき挨拶を でした。
「ちぃふっ 今日は早いなぁ 」
「あっ マネェージャァはん おはよぉ どないでしたぁ? 」
「ボチボチやなぁ どんなん 」
「今日は自分っ お休みしてましたさかいにぃ店はどないやろかなぁ 」
「 そぉかぁ、大変やねんなぁ 」
「 !っ はぁ 」
此の人 他所の店のマネージャーさんです。
今まで あまり話した事もない此の方 どぉゆう訳か今夜は 隣に座って着ました。
赤い爪のバァ∼テン。
「マネェジャァ お疲れさまぁ∼ いつものぉ? 」 っと此の人の前に
スワトウ刺繍のコースター っと 小さなクリスタル硝子の灰皿
並べながら言いました。
「ぅんっ ちぃふぅにもやってかぁ 」
「えっ、ぁ、すいませぇんぅ 」
「ちぃふ なんかワシに出来る事あるかぁ 」
「ぇ、ぁ、おぉきにですっ 別にないですよぉ 」
「そぉかぁ、 まぁ なんかあったら言うてかぁ 」
「 っはぃい 」
赤い爪の指 二つのショットグラス 目の前に行儀良く並べます
注がれる生の琥珀色の液体 ダウンライトの光で煌きながらでした
「どおぅぞぉ 」 赤い爪の女 伏目がちに言いました。
自分とマネェジャァ、其々のグラスを指で摘む様にし 互いの目の前に掲げます。
「お疲れさんでしたぁ 」
「うんっ 巧くいくとえぇのになぁ、願うからなぁ 」
「はいっぃ 」
お互いに 顔を見もって頷き合い 生のウイスキー っダブルを
ショットグラスで一気に引っ掛けます。
自分 顔を仰向けにして喉に流し込みました。酒精の冷たい熱さをぉ !っ
胃の腑が焼けどしそうなっ 熱さをでした。
眼を瞑ると目蓋の裏で酒精が 真っ赤な火花を散らします
けど、心は益々の 落ち着き冷たさがぁ やったっ