横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

位置情報、地理情報に関するサービス、その他日常生活から思ったことを気ままに記す不定期のんびり日記

ワークショップでビジネス戦略?を語る

2009年06月25日 18時27分09秒 | OSGeo/FOSS4G
 大阪市大でのワークショップでは「ビジネス戦略」を語った。


青い服を着ている人は司会者(留学生さん)

 実際に何を話をしたかは、これはトップシークレットなのだが、ちょっとだけ説明をする。
 
 オープンソースをビジネスに活用する、という発想は、今や誰もがすると思う。ではどう活用すればよいのか、という勘所を皆が知りたいと思っているが、誰も教えてくれない。私がその勘所を知っているかというと、正直今だ模索している。

 たんにお金儲けだけに忠実であれば、オープンソースツールを「使うだけ」で、コミュニティに何もバックしないのが短期的には最も効率が高い。私の会社のように、毎年1000万円を超す相当額のコントリビューションを行っていては、下手をすると事業継続の疑義が生じてしまう。実際、コントリビューションの比率を誤った(多すぎた)こともあり、私の会社は1年半ほど前に経営が一時的に苦しくなってしまった。これはいけないと気がつき、慌てて立て直したものの、苦境から完全に回復するには実に1年近い期間がかかった。今から思えば、私が経営者として未熟であった。事業としてしっかり儲けられないうちに、やれオープンソースプロジェクトへのコントリビューションだの、コミュニティ支援だの言ってみたところで、どっち付かずになって共倒れになってしまうのは必定。それが十分にわかっていなかった。

 だからといって、私は「儲け優先」で「コントリビューション」はやらない方がよい、と言っているのでは全然ない。そもそもなぜ私の会社が曲がりなりにも成長したかというと、MapServerやPostGISなどの先駆的なコミュニティの”無償で手に入る”知の財産があったからだ。そうしたFOSS4Gコミュニティに対する相応のバックをしないのは「アンフェア」だという信念が私にはある。この”信念”がくせ者で、いったいビジネス戦略の中でどういうバランスのもとで決裁していけば良いのかは、経営者それぞれの見識によるところとなるだろう。日本には、「ただ乗り」をする会社が圧倒的に多いのも事実。大手も中小もどんどんFOSS4Gツールを活用しているのにも関わらず、例えばOSGeo財団への支援をどれだけしているのだろうか。それぞれの身の丈に合ったコントリビューションは必要だと思う。そうしたフェアなプレーをしてこそ初めて、オープンソースツールとビジネス戦略との関係が語れるようになるのだ。


 さて、ワークショップの後は、恒例の親睦会。
ビールが進むにつれ、隊長の弁舌はピークに達し、最近禁煙中と公言しているにもかかわらず、例外的な光景を目撃。
アルコールエンジン全開で気持ち良さそうですね

この場でも隊長からはいくつかのお題(指令)を受け取った。さて、一つ一つこなしていこう。