霊媒師ローズさんのリーディングは
新しくオープンされた田舎町のバーで催された。
ここに来たのは今回初めて、、。
ワインボトルも置かれ
田舎のバーにしては ちょっとおしゃれで
客層にもそれが出ていた。
リーディングの予約は数日前に
この店のオーナーに電話で入れていたので
彼女に私が来た事を伝えようと
バッキーをテーブルに残しカウンターに行った。
私の顔を見るや
”イジーさんね。” と
髪を青く染めたオーナー、、
(以下ブルーに染めた”ブルゾメさん”、、と呼ぼう) が
傍にあったノートブックに目をやり言う。
”ちょっと予定より遅れてるんですよ
貴方の前に予定している人は1時間のリーディングですし
まだ彼女たちも順を待っている状態で、、、。” と
申し訳なさそうに
そしてどこかソワソワもし云われる。
1時間以上も待つならビールでも飲むか、、と思った私が
”あのぉー お酒は飲んでもいいでしょうかね” と
訊くと
思いもしない
困惑したかのような表情で
”ローズさんに訊いてみますね
彼女も今出て来ますから、、。” と言い
レンジから
白いお皿にのったエルボマカロニパスタを取り出し
カウンターに置く。
このバーのフェイスブックのページに
この夜 アルフレッドパスタを出している と
書かれていたのを思い出した私は
インスタントのマック&チーズのホワイト版にしか見えない
その料理に驚く
(こんなもの出してお金を取るんだ、、、)
そんな事を思っていると
一人の女性が現れ
その料理が置かれたカウンターに座り
フォークでそれをかきこむ
フェイスブックで見た顔写真より老け込んでいたけれど
その女性が霊媒師のローズさんである事は
横顔で分かった。
ブルゾメさんが彼女に
リーディングを受ける者はお酒を飲んでもいいかどうか を
訊ねると
" I don't care " と
投げやりに言い
”シャードネー 頂戴” と
白ワインをオーダーする、、。
ワイン1杯、、、、
それもリーディングのある前夜に飲んだだけでも
霊感が鈍る と
言っていた霊媒師さんたちの言葉を思い出し
ローズさんへの期待が減って行く自分を感じる。
グラスに注がれたクラフトビールを
バッキーが待っているテーブルに置き
”彼女が霊媒師のローズさんよ。” と
カウンターに座っている彼女を指すと
”she's fucked up” と
彼女はお酒に酔い脳がいかれた状態である事を
ニタニタしながら言い
”お前は無駄なお金を使っている” とか
”彼女はインチキや” と、、
待ち時間中、そんな言葉が何度かバッキーから飛んだ
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続くワン