原作は水上勉による同名小説です。展開が複雑です。
冒頭、能登半島の青蛾小学校の教員、笠原が観音崖の上から遂落死を遂げます。猿谷郷に住む長期欠席児童、宇田清の家庭訪問に行ったまま消息を断ったのです。自殺?
毎朝新聞地方版を読んだ記者の小宮(丹波哲郎)は能登へ。小宮は笠原、そして彼の妻と親交がありました。極端な高所恐怖症だった笠原がなぜ危険な断崖の上を歩いていたのか?
笠原とは学校友達で、妻、雪子の妹、良子とも面識があった小宮。地方通信員、坂根(梅宮達夫)と連携し、笠原の足取りを追います。
その結果、笠原はその日、富山の薬売りと一緒に猿谷郷から山を下っていたという情報を得ます。その薬売りは松本貞次郎(手形詐欺の野見山の偽名)という名で、もう一人の連れの男と東京へ発ったことが分ります。
また、宇田清の叔父、甚平(安井昌二)の身元調査をしている興信所の井関と名乗る得たいの知れない男の動きを知ります。
小宮は東京へ帰りデスクと連絡をとりながら、井関、宇田甚平の身辺調査にあたります。
井関の住所はでたらめで、その名刺に記載のあったビルでは直近に6000万円の手形詐欺事件があり、その取引を仲介したのが宇田甚平とわかります。
発端の事件は迷宮に入って、わかりにくくなりますが・・・。
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