いせ九条の会

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再び平和構築委員会について/山崎孝

2006-06-26 | ご投稿
平和構築委員会の構成国が判明しました。5月18日の朝日新聞の記事を読み返してみると、「平和構築委員会の常設機関となる組織委員会として、日本など31カ国を確定させた」とありますから、31カ国が組織委員会ということで、私が読み間違いをしていました。申し訳ありません。この平和構築委員会に関する朝日新聞記事は、最初の5月18日の記事は一段19行の小さなスペースの記事でしたが、2回目、3回目は、団抜きの見出しで行数も大きい扱いになり、3回目では6月23日に、初の会合を開いたこと、アナン国連事務総長は「国連にとって重要な日」と述べ、エリアソン総会議長は「(19日)の人権理事会の初会合に続き国連改革の歴史的な収穫」だと述べたことなどを伝えています。

2006年6月25日「しんぶん赤旗」電子版より

【国連平和構築委が初会合】

 国連に新たに設置された「平和構築委員会」の初会合が二十三日、ニューヨークの国連本部で開かれました。

 平和構築委員会は昨年九月の国連首脳会議で設置が確認され、十二月に総会と安全保障理事会がそれぞれ設置決議を採択しました。紛争を克服した国がふたたび混乱に陥らないよう、復興に携わる関係当事者間の合意を取りまとめ、平和構築・復興戦略を提言する政府間諮問機関です。

 構成は、(1)安保理から五常任理事国とデンマーク、タンザニアの七カ国(2)経済社会理事会からアンゴラ、ベルギー、ブラジル、ギニアビサウ、インドネシア、ポーランド、スリランカの七カ国(3)国連への財政貢献度の高いドイツ、イタリア、日本、オランダ、ノルウェーの五カ国(4)軍事要員、民生警察要員の拠出で貢献度の高いバングラデシュ、ガーナ、インド、ナイジェリア、パキスタンの五カ国(5)国連総会で選出されたブルンジ、チリ、クロアチア、エジプト、エルサルバドル、フィジー、ジャマイカの七カ国―の計三十一カ国となっています。

 初会合では、国連のアナン事務総長が開会あいさつし、「この委員会が象徴しているのは、希望とともに忍耐だ。自分たちの社会が平和に向かう壊れやすい道からはずれないよう努力している世界中の数百万の人たちにとっては希望であり、忍耐とは、みなさんが相当の困難を乗り越えて、この新しく、重要な試みを実現し、実行しているからだ」と歓迎しました。

 委員会は委員長にアンゴラのガスパル・マルティン国連大使を選出。次回の会合から、ブルンジ、シエラレオネ両国の情勢について協議を求めた安保理の要請について検討する予定です。(以上)

国連のアナン事務総長は、平和構築委員会の象徴は「希望とともに忍耐」と述べています。「忍耐」は、米国などがよく使おうとする、対立したときに武力で手っ取り早く解決をはかろうとする精神とは正反対です。イラク戦争も開戦前に、バチカンから派遣された特使に対して、米国の軍人は心配しないでください素早く片付けると述べましたが、そのようにはなりませんでした。

「忍耐」は、理想を持ち、その理想を実現する手段として非暴力主義や人道主義をしっかりと持っていなければ、忍耐は出来ません。真の紛争解決には非暴力で人道主義が一番合理的な手段です。

自民党は国連事務総長や総会議長が述べていたことでも明らかなように、国連が今日、重要な課題とは位置付けていない、武力の伴う国際貢献を考えず、憲法前文の「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う」の精神を生かして、平和構築委員会で役に立つよう日本政府は努力すべきだと思います。平和構築委員会で頑張ることは、正真正銘の人道復興支援になると思います。