【伊藤さん、無言の帰宅へ 同僚と共にドバイ出発】(2008年8月30日付中日新聞)
【ドバイ29日共同】アフガニスタンで拉致、殺害された非政府組織(NGO)「ペシャワール会」の伊藤和也さん(31)の遺体を納めたひつぎが、同会の中村哲現地代表らに付き添われ、中継地のアラブ首長国連邦のドバイを30日未明(日本時間同日午前)発のエミレーツ航空機で出発した。同機は中部国際空港へ同日夕に到着。遺体はその後、静岡県掛川市の伊藤さんの実家に無言の帰宅をする予定だ。
帰国を前にした思いを聞かれ、中村氏は「感じることばかりです。自分も人の親ですから。子どもを亡くした親の気持ちは…」と言葉をのみ込んだ。
現地に深く根を下ろし、住民を支援してきた伊藤さんまで標的となった今回の事件は、旧政権タリバン勢力と欧米軍主体の国際治安支援部隊(ISAF)の戦闘が、民間人を巻き込んで泥沼化している現実を示した。(以上)
【コメント】朝日新聞29日の報道によれば、ジャララバードで開かれた伊藤和也さんの葬儀に当初数千人の参列希望者がありましたが、会場の敷地の都合で、参列者は地元の長老や州知事、米軍を含む治安関係者ら500から600人となったということです。これをみれば改めて「ペシャワール会」と伊藤和也さんの行なっていた民生支援が地元の人たちに高く評価され、大きな国際貢献をしていたことがわかります。
フランスの組織「平和運動」の声明には「アフガン問題の軍事的解決はあり得ない。アフガン人にとって、この七年で飢え、貧困、汚職、麻薬取引は増大し、状況は悪化している。軍隊を引き揚げ、真の国際的連帯を対置すべきだ」と強調しています。
アフガニスタンで活動する100のNGO(非政府組織)の連絡調整機関、ACBARが8月1日に発表した声明は、民間人犠牲者の激増など、外国人への憎悪の広がりの状況を詳しく挙げたうえで、
「われわれは紛争を軍事的手段によって終わらせることはできないとの強固な信念を強調する」とし、和平構築のためのイニシアチブ、持続可能な平和を達成するための一連の措置を求めています。
【ドバイ29日共同】アフガニスタンで拉致、殺害された非政府組織(NGO)「ペシャワール会」の伊藤和也さん(31)の遺体を納めたひつぎが、同会の中村哲現地代表らに付き添われ、中継地のアラブ首長国連邦のドバイを30日未明(日本時間同日午前)発のエミレーツ航空機で出発した。同機は中部国際空港へ同日夕に到着。遺体はその後、静岡県掛川市の伊藤さんの実家に無言の帰宅をする予定だ。
帰国を前にした思いを聞かれ、中村氏は「感じることばかりです。自分も人の親ですから。子どもを亡くした親の気持ちは…」と言葉をのみ込んだ。
現地に深く根を下ろし、住民を支援してきた伊藤さんまで標的となった今回の事件は、旧政権タリバン勢力と欧米軍主体の国際治安支援部隊(ISAF)の戦闘が、民間人を巻き込んで泥沼化している現実を示した。(以上)
【コメント】朝日新聞29日の報道によれば、ジャララバードで開かれた伊藤和也さんの葬儀に当初数千人の参列希望者がありましたが、会場の敷地の都合で、参列者は地元の長老や州知事、米軍を含む治安関係者ら500から600人となったということです。これをみれば改めて「ペシャワール会」と伊藤和也さんの行なっていた民生支援が地元の人たちに高く評価され、大きな国際貢献をしていたことがわかります。
フランスの組織「平和運動」の声明には「アフガン問題の軍事的解決はあり得ない。アフガン人にとって、この七年で飢え、貧困、汚職、麻薬取引は増大し、状況は悪化している。軍隊を引き揚げ、真の国際的連帯を対置すべきだ」と強調しています。
アフガニスタンで活動する100のNGO(非政府組織)の連絡調整機関、ACBARが8月1日に発表した声明は、民間人犠牲者の激増など、外国人への憎悪の広がりの状況を詳しく挙げたうえで、
「われわれは紛争を軍事的手段によって終わらせることはできないとの強固な信念を強調する」とし、和平構築のためのイニシアチブ、持続可能な平和を達成するための一連の措置を求めています。