日高町駅発行 日高三岡・日高岩内間ゆき 片道乗車券

今からちょうど37年前の1986(昭和61)年9月3日に富内線の日高町駅で発行された、日高三岡駅・日高岩内駅間ゆきの片道乗車券です。


   

桃色こくてつ地紋のB型一般式大人・小児用券で、札幌印刷場で調製されたものです。
確か15~6年くらい前に一度御紹介したような気もいたしますが、かなり時間も経っておりますので再度御紹介させて戴きました。

日高町駅はかつて国鉄が営業しておりました富内線という、日高本線の現在の終着駅である鵡川駅から分岐していた営業キロ82.5kmの路線で、途中に乗換駅の無い盲腸路線でした。御紹介の券が発売されてから約2ヶ月後の1986(昭和61)年10月31日の終列車を以て営業を終了し、翌11月1日に全線廃止になっています。

富内線の歴史は大正時代の北海道鉄道からと古いですが、途中の富内駅以遠の区間は比較的新しく延伸された区間になっており、富内駅~振内駅間が1958(昭和33)年に、振内駅~日高町駅間が1964(昭和39)年にそれぞれ開業しており、御紹介の券の区間については22年間しか営業していないことになります。
また、開業時期が国鉄の中では後発の区間になったため、日高三岡駅は小海線の三岡駅、日高岩内駅は岩内線岩内駅と被らないように旧国名が頭に付けられていました。

着駅の日高三岡駅・日高岩内駅は日高町駅と同じ沙流郡日高町内にある駅で、発駅と着駅のすべての駅に旧国名の「日高」がつく駅になっており、1枚の乗車券に3つも同じ旧国名が付いている乗車券は比較的珍しかったため、結構記念目的の発売枚数があったようで、1日あたりの乗降客数が90人に満たない駅でしたが、結構枚数が出ていたようです。
駅の窓口には「日高の文字が3つ書かれた珍しい乗車券を記念にどうぞ」というポスターが貼られており、当時の駅員氏は増収策に苦労されていたのだと思います。

北海道の券に何例か見受けられるのですが、着駅表示が「日高三岡駅・日高岩内駅ゆき」になっておりますが、日高三岡駅と日高岩内駅の間には駅はないため、本来であれば「日高三岡駅・日高岩内駅ゆき」と表記すべきであったものと思われます。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 東京急行電鉄 ... 鴻巣駅発行 東... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。