岩手開発鉄道 盛から40円区間ゆき片道乗車券

昭和54年7月に岩手開発鉄道盛駅で発行された、盛から40円区間ゆきの片道乗車券です。


   


青色FTDふくしまでんきてつどう地紋のB型金額式大人・小児用券で、確実ではないですが、井口蔭印刷で調製されたものと雰囲気が良く似ています。

同社の硬券乗車券は旅客輸送廃止末期に作成された金額式硬券や年代不詳の廃札券は硬券売買市場でもたまに出回っているようですが、昭和50年代に実際に使用された券となると、あまり見かけないような気がします。


地紋を良く見ますと「青色FTDふくしまでんきてつどう地紋」という変な券なので、わかりづらいので地紋を拡大してみましょう。


   


どういう経緯であったのか分かりませんが、岩手開発鉄道とは全く関連のない福島電気鉄道の自社地紋の券紙が使用されています。
しかも、この券の印刷に対して当該地紋は何の関連性も無かったことからテキトーに扱われたようで、券面の印刷に対し、逆さまに使用されています。

この券は単純に印刷場でデッドストックとして残されていた福島電気鉄道地紋の券紙を転用して作成されたものと言われており、他に、秋田県にあった同和鉱業小坂鉄道の硬券にも同様の事象が見られました、


福島電気鉄道は現在の福島交通の前身で、明治40年代に開通した「信達軌道」に遡ります。信達軌道は大正15年に福島電気鉄道に改称され、紆余曲折を経て、昭和37年に福島交通に改称されています。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
地紋ですが (NAO)
2018-04-14 09:35:05
本当にそんなテキトーな印刷が実在したのですね。一般旅客から苦情は出なかったと思われますが。かくいう私も仮りに硬券を手にしたところで地紋まで確認することは滅多にありません。最近では旅行会社でJRの切符を購入したとき、どこの鉄道会社管轄の原紙が使用されているかを確かめることはありますが。
 
 
 
> NAOさま (isaburou_shinpei)
2018-04-15 23:27:59
コメントありがとうございます。

まっ、所詮地紋ですから、旅客からのクレームはなかったでしょう。
そもそも、細かくて見づらいし、老眼の進んだ目でしっかり観察するには「ハズキルーペ」が欲しくなります(笑)
 
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