趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
新大久保駅発行 東急東横線経由 武蔵溝ノ口ゆき 片道通過連絡乗車券
1984(昭和59)年5月に山手線新大久保駅で発行された、東急東横線経由武蔵溝ノ口ゆきの片道通過連絡乗車券です。
桃色こくてつ地紋のB型相互式大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。
乗車経路は新大久保駅~(高田馬場・新宿経由)~渋谷~(東急東横線)~武蔵小杉~(南武線)~武蔵溝ノ口というものになり、国鉄線区間と国鉄線区間の間に東急東横線が入る通過連絡となります。経由欄には「渋谷・武蔵小杉経由」とのみ記載されており、その内容を理解しなければ東急東横線経由であることがわかりません。文字も小さく、途中の渋谷・武蔵小杉両駅の国鉄および東急の駅員の視認性という面ではあまり使い勝手が良いとは言えません。
前回エントリーで、都内発の地図式通過連絡乗車券は、作成に手間がかかる割に着駅が少なく、なおかつ、大人専用券と小児専用券を双方設備する必要もあることからでしょうか、地図式券で設備されている駅はさほど多くは無く、相互式での設備例が多かったと申し上げましたが、管理人は前回御紹介いたしました秋葉原駅の他に地図式の硬券を発行していた駅を探し出すことはできず、辛うじて券売機発行の地図式券が新宿駅にあったのみであり、その他の駅は相互式が多かったようです。
相互式券は活字の羅列のみですので印版の作成が簡単であり、また、大人・小児用券が作成できることから設備する口座をまとめることができる利点があります。
南武線の着駅は都区内側のように共通着駅が多くはないため、相互式で十分であったことが相互式券が多かった理由の一つと思われます。
裏面です。経由表記等は表面にありますので、裏面については券番のみになります。
ちなみに、新宿駅周辺の代々木駅および原宿駅の発売分についても相互式券しかありませんでした。
(代々木駅発行分)
(原宿駅発行分)
図示いたしませんが、原宿駅分については券番が0008となっており、あまり需要ある口座とは言えない状況でした。