覚書が遅くなりましたが、行ってきました!
「十八代目中村勘三郎襲名披露 三月大歌舞伎」
定式幕もいつもの歌舞伎座のものではなく、中村屋の色になって
いました。(ボケボケですが、画像参照ください)
役者も裏方も表方も、もちろんお客さんも、みんなが
嬉しい襲名
披露だったと思います
私が襲名披露の歌舞伎を観るのは今回を入れて数回ですが、今回は
特に嬉しい襲名、という雰囲気が出ていたと思います。
各演目の解説は
コチラからご覧ください。
1. 猿若江戸初櫓
中村屋のはじまりの物語。
いかにも勘三郎襲名の幕開けにふさわしい一本ですよね。
七之助君休演で福助(阿国)・勘太郎(猿若)の組み合わせになっています。
福助丈の阿国、良かったのですが、
「勘太郎・七之助の二人でやりたかったろうなあ」と、どうしても
思ってしまいます。
2. 平家女護島(俊寛)
幸四郎丈の俊寛は、人間くさい感じ、かつ、私のこれまでのイメージ
より年齢が上の感じでした。流罪の暮らしでくたびれた、という意味
なのかもしれません。
千鳥も可愛らしくて良かったです(この役は素朴な可愛らしさがキモ
だと思う)。
3. 口上
爆笑口上あり(おなじみ左團次丈に、福助丈も)、しみじみ口上あり
(幸四郎丈、又五郎丈)、いろいろでしたが、みんな「祝いたい!」
という気持ちが口に追いつかない状態。
居並ぶ役者の皆さんが「勘三郎さんはもとより二人の息子も」と
言うたびに、真ん中で頭を下げている新勘三郎・勘太郎親子が
わずかに頭を下げるのが印象に残りました。
口上を聞いていて思い出したのですが、私が初めて観た歌舞伎は
「盲目物語」で、新勘三郎丈(当時勘九郎)の早替わりに驚いたの
でした。
その何年か後、歌舞伎座の4階で一人で観ていてボロボロ泣いたのも、
新勘三郎丈の「瞼の母」でした。
私の「歌舞伎の記憶」のあちこちに中村屋がいるんだなあ。
これからも、記憶に残る歌舞伎をみせてほしいです。
4. 一條大蔵譚
いよいよ、襲名披露の狂言です。
一條大蔵卿、「作り阿呆」だというあらすじを知らなかったら
「バカ殿」の話だと思いそうな、板に付いた阿呆ぶり。
終盤で一転、阿呆の仮面を捨てて本意を見せるところ、カッコ
良かったです。
雀右衛門丈の常盤御前は「ハデ!」な衣装でした。亡夫の無念を
晴らすために清盛と大蔵卿に身を任せ、なおかつ平家に反意の
ないことを示す、という「不本意感」をあらわしているのでしょうか。
夜の部については、またあらためて