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パリオリンピック 競技会場 完全ガイド Paris2024 華麗な舞台 歴史遺産

2024年06月26日 09時29分56秒 | パリ五輪2024

史上初のセーヌ川開会式 100隻以上のボートで 出典 Paris2024
“Games where everyone can participate”を掲げてパリ夏季五輪大会開催
  1924年のパリ五輪大会から100周年を記念して開催されるParis2024、観光都市パリを世界にアピールする史上最も華麗な大会になる。
開催期間は7月26日から8月11日の17日間で、32競技329種目が行われ、206か国が参加する見込みで、参加選手数はTokyo2020より約600人少ない1万500人に絞られた。男女それぞれ5250人で、五輪史上初めて男女同数の大会となる
 前回のTOKYO2020は、新型コロナのパンデミックの影響で無観客試合となったが、コロナも収束して、再び満員の観衆を前にして熱気を取り戻した五輪大会となる。
 主要競技会場は、セーヌ川に沿って集中的に行われ、エッフェル塔やグランパレ、コンコルド広場、アンバリッドなどのパリを象徴する歴史的ランドマークが利用される。
 異色なのはサーフィン会場、タヒチのティーポオで開催され、史上初の海外開催となる。
 合計41の競技会場が整備されるが、95%が既存または仮設施設利用する。新設はアクアスティックセンター(Aquatics Center/Sant-Denis 6000席 アーティスティックスイミング、飛び込み、水球)とスポーツクライミング( Le Bourget Climbing venue/Saint-Denis)の2競技場のみだ。
  開催都市が選べる追加競技は、ブレイクダンスが初採用された。スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンはTokyo2020に続いて採用したが、野球・ソフトボールと空手は実施しない。若い世代の重視を強調した戦略だ。
 Paris2024の最大のハイライトは、史上初のセーヌ川(River Seine)で開催される開会式、206 の国と地域の選手や関係者、数千人を乗せた100隻(当初計画は160隻)以上のボートが、セーヌ川を約6km(4マイル)航行、ルートにあるパリのランドマーク、ノートルダム寺院、ルーブル美術館、オルセー美術館、、ポンヌフ(パリ最古の橋)、コンコルド広場、グラン パレ、エッフェル塔を通過する史上、最も華やかな開会式になる。 当初計画では「開かれた大会」を目指して、空前の60 万人以上の観客動員を計画したが、警備の難しさから32万6000人程度(有料席10万4000人、無料席22万2000人)に半減された。
 パレードの出発地点のオステルリッツ橋(Pont d'Austerlitz)から最終地点のエッフル塔前のイエナ橋(Pont d'Iena)の間の川岸下部エリアはチケットの購入が必要な有料席、川岸上部エリアは組織委員会の招待者専用無料席が設置される。当初計画にあった市民が自由に出入り可能なスペースは廃止された。
 またエッフェル塔の向かいにあるトロカデロ広場(Trocadéro square)には、巨大スクリーンを設置したイベント広場となる。
 Paris2024では、「オリンピック史上最も壮観でアクセスしやすいセレモニー」になるだろうと語った。まさに世界に冠たる観光都市、パリを前面に押し出した大会となる。


出典 Paris2024


アクアティクス センター(Aquatics Centre)
開催競技 Artistic Swimming Diving Waterpolo
観客収容数 約5000人 (大会後2500人に縮減)


 アクアティクス センターは、ル ブルジェ クライミング ウォールとともに、2024 年パリ大会に向けて建設される常設スポーツ競技施設。 Paris2024ではアーティスティック スイミング、水球、飛び込みの競技会場となる。Paris2024後を見据えて、アクアティクス センターは地元のセーヌ・サン・ドニ とフランス全土の水泳コミュニティのニーズに応えるように設計されていて、国や国際的な大規模な大会を開催できる機能を備えている。
アクアティクス センターは、高速道路 A1 に架かる歩道橋で」隣接するスタッド・ド・フランスに接続され、スポーツ施設が不足しているセーヌ・サン・ド地域にとっては有意義がある公共投資である。アクアティクス センターは柔軟性の高いモジュール式を採用、観客席は大会期間中の5,000 席から、大会後には地域イベントを開催するために 2,500 席に縮減する。
建物の建設には低炭素を徹底させ、すべての建築資材はバイオベースを使用、木造建築で屋根フレームは周囲の緑に溶け込むように設計されている。太陽光発電パネルで覆われた5,000平方メートルの屋根を備えたこの施設は、フランス最大の都市型太陽光発電施設の1つとなり、センターが必要とするすべてのエネルギーを供給する。内装設備はリサイクル素材で作られ、環境パフォーマンスにおけるフランスの技術力を示すために国内で製造される。
Paris2024終了後のレガシーとして、水泳教室からレクリエーション、ハイレベルな競技会まで、アクアティクスセンターは多目的に利用可能にし、2025年7月より、2つのプール(50メートルと25メートル)、フィットネスエリア、ボルダリングエリア、パドルテニスセクション、チームスポーツ用のピッチを含む、誰もが利用できる広大な複合スポーツ施設となる。様々な用途(赤ちゃんや子供の水泳教室など)に対応できるよう、可動床も備える。アクアティクス センターは、フランスの水泳界が何十年も待ち望んでいた最先端の施設でもあり、、フランスの一流アスリート最高水準のトレーニング施設を提供する予定であり、特にダイビングセンターの本拠地となる予定である。



グラン・パレ(Grand Palais)
開催競技 Fencing Taekwondo
観客収容数 約8000人


出典 Paris2024
グラン・パレ(Grand Palais)は、パリの中心部にあるランドマークの歴史遺産である。 1900 年のパリ万国博覧会のために当時の最先端の建築技術を駆使してパリ中心部のシャンゼリゼ通り近くに建てられた巨大な展示会場である。
壮麗な「身廊(Nave)」と呼ばれる優雅な古典的な石造りの空間とモダンなガラスの屋根で世界的に有名である。 「身廊」は、長さ200メートル、高さは最大45メートルの広大な展示スペースで、その建造には6,000トン以上の鋼鉄が使用されたという。
グラン・パレは、さまざまなスポーツや芸術のイベントのショーケースとして活躍した長い歴史を持っている。毎年世界中のアーティストによる美術展が開催され、2010 年には世界フェンシング選手権の舞台になっている。毎年 200 万人以上の来訪者が、グラン・パレで開催される豊かな文化プログラムを楽しんできた。
しかしグラン・パレは建設以来、120年を越え、全面的な修復していなかったため、老朽化が激しく進行していた。五輪開催を契機に全面的な修復を行い、Paris2024ではシンボルの競技会場にすることになった。
修復工事では内壁や6000トンを超える鉄骨の塗装が塗りなおされていたほか、天井のガラスもすべて手作業で清掃が行われ、建設された当時の明るさを取り戻したという。

出典 パリ観光サイト
また、選手が入場する際に使われる予定だという中央にある馬てい形の大階段は、アールヌーボー様式の曲線的なデザインが特徴で、建設当初の色である、深い茶色に塗りなおされていました。
安全対策やバリアフリー化のため、非常口やエレベーターが増設されていました。
さらに暑さ対策の一環としてあらたに床下にパイプが張り巡らされ、夏場に水を通すことで、屋内の温度を下げる効果が期待され、大型のエアコンを導入するより環境面での負荷も少ないという。
グラン・パレでは柔道とテコンドウの競技を開催、9000人程度の観客を収容する計画である。観客席は主に仮設で設置され、大会が終了したあとは、撤去されてもとの展示会場に戻される。
改修工事に伴う総工費は4億6600万ユーロ、日本円にしておよそ760億円で、フランス政府の補助金や、企業の文化支援事業などからも拠出される。
大規模改修工事にあたっては、Chanel (シャネル)が2500万ユーロを協賛
することになった。Chanelはこれまでも文化や芸術に対してサポートを行っていて、グラン・パレでグランパレにて数多くのショーを開催、空港やスーパーマーケットを再現したり、巨大なエッフェル塔やロケットを設けるなど、壮大な演出が大きな話題を呼んだ。

グラン・パレで開催されたChanelのイベント 出典 Chanel

グラン・パレで開催されたChanelのファッション・ショー 出典 Chanel
2020年12月から開始される大規模改装は、オリジナルのデザインは残しつつも、通路や装飾品、照明などを修復し、ファッションをはじめ、芸術やスポーツといったパリの主要なイベント会場としてグラン パレをさらに進化させて。2023年に仮オープン、そして五輪開催に合わせて2024年に完成予定だ。
大会開催後の2025 年春に完全に再開するグラン パレでは、年間を通して主要な文化イベントの舞台となる。



コンコルド広場(Place de la Concorde)
開催競技 3×3 Basketball Breaking Cycling BMX Freestyle  Skateboarding
観客収容数  約37000人


出典 Paris2024
コンコルド広場は、フランスの歴史を刻む数々の舞台となったパリのランドマークである。18世紀半ばには絶頂期のルイ15世の騎馬像が設置され「ルイ15世広場」と呼ばれた。フランス革命の象徴的な場所で、ルイ16世やマリーアントワネットが処刑された。パリ万国博覧会(1900年)では入場ゲートとなり、第一次世界大戦終結の祝勝記念や第二次世界大戦時のパリの解放の式典会場になった。
Paris2024は、招致の初期段階から、自然環境に囲まれた郊外エリアではなく、都市の中心部に都市型スポーツが定着させたいと考えていた。
 このアイデアに基づき、コンコルド広場をオープン・アリーナとして整備する計画を立案して完璧に実現した。 五輪開催を契機にコンコルド広場を持続可能な再整備をしようとする狙いが込められている。
2014年、国際オリンピック委員会(IOC)はオリンピックアジェンダ2020を発表し、大会組織委員会に対し、プログラムに追加のスポーツや新しいイベントを一時的に追加するよう呼びかけた。 Paris2024 では、ブレイキング、サーフィン、スケートボード (ストリートおよびパーク)、スポーツ クライミングの4つの競技を追加することが決まった。いずれも若者を引き付けるモダンでスペクタクルなコンセプトであふれている。 このアプローチに沿って、3X3 バスケットボール (世界ナンバーワンの都市型スポーツ) や BMX レースのアクロバティックな派生である BMX フリースタイルなどは東京2020で採用された競技Paris2024でも採用された。
パリを象徴するコンコルド広場には3X3 バスケットボール、ブレイキング、BMX フリースタイル、スケートボードの若者に人気があるアーバン・スポーツの競技会場が整備される。7 月 27 日土曜日から 8 月 10 日土曜日まで、4 つの素晴らしいアーバン・スポーツが事実上ノンストップで開催される。



ベルシー・アリーナ(Bercy Arena)
開催競技 Artistic Gymnatics Basketball Trampoline
観客収容数 約20300人


出典 Paris2024
ベルシー アリーナ(Accor Arena)は、パリおよびフランス全土の文化とスポーツの象徴的な建物で、パリ 12 区の風景の中でも特徴的なピラミッド型のデザインで設計されている。国内最大規模のアリーナ。 1984 年に建設されたこの会場では、ロレックス・パリ・マスターズ (ATP ツアーの国際男子テニストーナメント) や 2018 年ヨーロッパ女子ハンドボール選手権の最終ラウンドなどのスポーツイベントや、マドンナ、ダフト・パンク、ジョニー・アリデイ、ポール・マッカートニーなどの国際的なパフォーマーが出演するコンサートも開催された。
2014 年から 2015 年にかけてインフラを近代化するために改装されたベルシー アリーナは、現在、主要な競技会や文化イベントを開催するために機能が整備されている。
建設以来、陸上競技からバスケットボール、アイスホッケー、モトクロスに至るまで、数百ものイベントですでに 3,000 万人以上の観客を迎えている。
Paris2024開催後も、パリの主要な文化イベントやスポーツ イベントを開催し、その多機能な設計によりフランスの文化の象徴する複合施設として活用する。



出典 Paris2024
シャン・ド・マルス・アリーナ(Champ de Mars Arena)
出典 Paris2024
開催競技 Judo Wrestling
観客収容数 約8356人

 シャン・ド・マルス・アリーナは、10,000 平方メートルの仮設競技施設として整備される。Paris2024開催後も約数か月間そのまま維持される予定。
建築家ジャン=ミッシェル・ウィルモットが設計したこの木造建築アリーナは、近接するグラン・パレを意識した調和のとれた曲線と美学を備え、2021年の初めにエコール・ミリテール(軍事訓練施設の複合建築)の向かい側のシャン・ド・マルスに建設された。都市の景観にシームレスに溶け込むデザインを採用している。グラン・パレの改修中に身廊で開催されるアート、ファッション、スポーツのイベントを開催するために建設され、グラン・パレ国立美術館が主催する文化イベントの舞台としても使用される。
この仮設施設は2024年末に解体される予定。



出典 Paris2024
アレクサンドル 3 世橋(Pont Alexandre III)
開催競技 Cycling Road Marathon Swimming Triathlon
観客収容数 1000人

 パリの中心部には、セーヌ川の両岸の間に架かる橋、アレクサンドル 3 世橋。無数の歴史遺産に囲まれたこの橋は、1900 年の万国博覧会で開通して以来、この都市の最も記憶に残る歴史遺産になっており、それ自体が芸術作品であり、記念碑でもある。
この橋は幅 45 メートル、長さ 107 メートルで、金色の銅像を支える 4 本の印象的な柱で囲まれており、Paris2024のいくつかのイベントで壮観な背景を提供する。
アレクサンドル 3 世橋は、Paris2024の他の 2 つのスポーツ会場、グラン パレとアンヴァリッドを接続しており、最もよく知られ、最も愛されているランドマークに囲まれたフランスの首都の中心部でオリンピックを実現するというパリ 2024 年の目標を完璧に体現しています。この橋はコンコルド、アリーナ シャン ド マルス、イエナ橋、エッフェル塔スタジアムからも目と鼻の先にあるため、大会期間中はエリア全体がエネルギーに満ち溢れます。自転車個人タイムトライアル、水泳マラソン、トライアスロン、パラトライアスロンのゴール地点を雄大に演出します。
2024 年パリ大会では、アレクサンドル 3 世橋近くに仮設スタンドが設置され、大会後には撤去される予定。この橋はパリで最も有名なランドマークの 1 つであり続ける。



出典 Paris2024
エッフェル塔スタジアム(Eiffel Tower Stadium)
開催競技 Beach Volleyball
観客収容数 約12860人

 パリ市民にとって、シャン・ド・マルス(Champ de Mars)公園は、集い、祝う特別な場所、7 月 14 日の独立記念日に開催されるパリ祭の花火大会やサッカー・ワールドカップの決勝戦などのイベントには定期的に何千人もの人々で埋まる。 また毎日、市民がスポーツを楽しんだり、風景を眺めたり、壮大な敷地の広大な路地や芝生を散歩したりするこのエリアはパリで象徴的な安らぎの庭園の 1 つである。 Paris2024 年では、オリンピックのビーチバレーボールとパラリンピックのブラインドサッカー競技を開催するために、仮設の屋外アリーナ、エッフェル塔スタジアム(Eiffel Tower Stadium)が建設される。大会開催中は誰もがこの会場の魔法のような環境を楽しにながらスポーツを観戦することができる。
南側にはエコール・ミリテール (Ecole Militaire’s 士官学校) の印象的なファサード、セーヌ川側にはエッフェル塔、その間にあるシャン・ド・マルスは、市民が集うコミュニティ スペースとなり、Paris2024の重要な競技会場となる。



出典 Paris2024
トロカデロ(Trocadero)
開催競技 Athletics Cycling Road
 パリの最も象徴的なランドマークの 1 つ、トロカデロとエッフェル塔は、お互いに向かい合って立地している。パリ中心部にあるこのエリアは、Paris2024の主要エリアとして、オリンピック、選手、そしてそのパフォーマンスを祝うための複数のイベントを開催し、市民の幅広い活動を歓迎する。
Paris2024では、トロカデロはトライアスロン、ロードサイクリング、陸上競技 (マラソンと 20 km 競歩) イベントの観客とテレビ視聴者に素晴らしい視聴プラットフォームと体験を提供する。
大会期間中、イエナ橋にはオーバーレイ設備が完備され、アスリートたちにユニークな体験を提供しながら観客も歓迎できるようになる。



アンヴァリッド(Invalides)
出典 Paris2024
開催競技 Archery Athletics Cycling Road
観客収容数 約8000人

 アンヴァリッドのエスプラナード(Esplanade)は、パリで最も美しい記念碑の 1 つである庭園。パリ 7 区にある広大な緑地で、壮大なアンヴァリッド宮殿の向かいにあります。パリの中心部にあり、パリ市民や観光客がスポーツ、音楽、ウォーキングを楽しめる人気のレジャースポットの 1 つ。 Paris2024では、スポーツが歴史、文化、ハイレベルな素晴らしい環境と融合し、アスリートたちがオリンピックとパラリンピックのメダルを目指す。
オテル・デ・アンヴァリッドは、ルイ 14 世の治世中の 1687 年に軍事病院および退役軍人の養護施設として建てられた。現在、この世界的に有名な歴史的建造物には、フランス軍事史博物館や記念碑、ナポレオン・ボナパルトの墓がある。真向かいにはエレガントなアレクサンドル 3 世橋があり、アンヴァリッドとセーヌ川右岸のグラン パレを結んでいる。
2024 年、南北方向を特徴とするアンヴァリッドのエスプラナードがアーチェリーとパラ アーチェリーのイベントの舞台となります。西側と東側には木々が並んでいます。パリの中心部、大会専用エリアに位置するこの施設は、アスリートと観客にユニークな体験を約束します。



イヴ・デュ・マノワール スタジアム(Yves-du-Manoir Stadium)
出典 Paris2024

開催競技 Hockey
観客収容数 約15000人

 オリンピックを 2 回開催できるのは特権である。イヴ・デュ・マノワール スタジアムは、そうした幸運な会場の 1 つ。建築家ルイ フォーレ デュジャリックによって設計されたこのスタジアムは、1924 年の第 8 回パリ・オリンピックのメイン・スタジアムであり、オリンピックの開会式と陸上競技イベントが開催された。Paris2024ではホッケー競技が開催され、2 つの異なるオリンピック競技大会のイベントが開催される国内唯一の会場である。
パルク・デ・プランスが開設される 1972 年までは、フランスのラグビー選手にちなんで名付けられたイヴ・デュ・マノワールのマルチ・スポーツ施設(Yves-du-Manoir multi-sports venue)がパリ地域のメイン・スタジアムだった。パリ北西部のコロンブに位置し、過去 1 世紀にわたって、陸上競技、ラグビー、サッカー、さらにはボクシングなど、約 250 の国内および国際大会が開催されてきた。その中には 40,000 人の観客の前で開催された 1972 年の世界選手権も含まれる。
イヴ・デュ・マノワール・スタジアムは数回改修されており、この施設を所有するオー・ド・セーヌ県(Hauts-de-Seine department)は地域社会、協会、学校、大学に利益をもたらす近代化プログラムを立ち上げる予定だ。
大会後、イヴ・デュ・マノワール・スタジアムの新しい建物の 1 つには、フランス・ホッケー連盟、イル・ド・フランス・リーグ、部門別ホッケー委員会の本拠地が設置され、その後にクラブがホーム・スタジアムする予定である。 2つの人工ホッケーピッチ(1つは1,000席のスタンドを備えた競技用、もう1つはトレーニング用)が連盟のナショナルトレーニングセンター用に確保される。
2 番目の建物はサッカーとラグビー専用となり、既存の活動エリアにはサッカー場 4 面、ラグビー場 3 面、および新しい陸上トラックが整備される。



ポルト・ドゥ・ラ・シャペル・アリーナ(Porte de la Chapelle Arena)
出典 Paris2024
開催競技 Badminton Rhythmic Gymastic
観客収容数 約8000人 (Badminton 約6700人 Rhythmic Gymastic 約7000人)

 ポルト・ドゥ・ラ・シャペル・アリーナ(Adidas Arena)は、大会を超えて近隣地域社会に利益をもたらすレガシーとして考えられたエコデザインの会場で、パリ北部の新たな文化拠点として、毎日さまざまな文化イベントやパリ・バスケットボール(プロバスケットクラブ)の試合などスポーツイベントを開催している。この新しい施設は、すべての地域住民に開かれ、補完的なスペースでさまざまな市民スポーツ活動も提供できるように設計されている。 8,000 席の中規模観客席を備えていて、パリ全域で利用できるスポーツやライブ・パフォーマンス会場の選択肢をさらに強化した。
ラ シャペル アリーナのデザインは環境に優しいのが特徴、建物の表面の80パーセントは緑で覆われ、敷地を囲む公園や庭園に優雅に溶け込みむ。前面はリサイクル可能なアルミニウムで覆われ、建築材料のほとんどはバイオベース(主に木材)である。アリーナのデザインも普遍的なものとなり、メインホール、その周囲の施設、複合施設全体のテラスは誰もがアクセスできるように解放される。
パリは長い間、中規模の会場を必要としていた。この新しい 8,000 席のアリーナはそのニーズを満たし、パリ北部で主要なスポーツ イベントを開催し、ホームグランドとするパリ・バスケットボールの活躍にふさわしい本拠地を提供する。
周辺地域にもさらに多くのスポーツ施設が必要であり、アリーナに隣接する 2 つのジムがそれらを提供する。住民はアリーナでライブパフォーマンスやコンベンションなどの幅広い文化イベントを楽しむことができるようになった。  大会後は、メインホールではトップレベルのスポーツトーナメントやライブパフォーマンスなどが開催され、ジムなどの施設は地域住民のために毎日開放される。



パリ・ラ・デファンス・アリーナ(Paris La Défense Arena)
出典 Paris2024
開催競技 Swimming Water Plo
観客収容数 約17000人

 ナンテール(Nanterre)に立地するパリ・ラ・デファンス・アリーナは、その規模、収容力、テクノロジーの点で優れたアリーナで、総延長13kmのスタンド、5,500トンのフレーム、28,632平方メートルのコートとピッチを備えている。オープン以来すでに 200 万人以上の観客を迎え、国際的な一流アーティストのパフォーマンス、コンベンション、セミナーのほか、ラグビーの試合も開催するモジュール式の多目的構造の施設である。Paris2024では初めて仮設のプールが整備され水泳イベントが開催される。
このアリーナは 2017 年に初めてオープンし、建築家クリスチャン ド ポルザンパルクによる象徴的なモダンなデザインが施されている。革新的なテクノロジーを備えた世界最大のインタラクティブ巨大スクリーンと 1,400 平方メートル相当の表示エリア (テニスコート 7 面に相当) を備えている。
建物の外面を構成する 600 個のダイナミックな巨大なアルミニウムとガラスのスケールのおかげで、そこで開催されるさまざまなイベントが生き生きと見える。
大会後は、ホームグランドにしているラシン 92(Racing 92) のラグビー試合の開催に加え、さまざまなスポーツイベントや文化イベントを開催する。



スタッド・ド・フランス(Stade de France)
出典 Paris2024
開催競技 Athletics Rugby Sevens 閉会式
観客収容数 約77083人

 Paris2024では、フランス最大のスタジアムであるスタッド・ド・フランスがオリンピック・スタジアムになる。サン・ドニに立地するスタッド ド フランスは、建築家のマカリー、ズブレナ、レジェンバル、コスタンティーニによって設計された。 1998年にフランスで開催されたサッカ・ワールドカップに向けて建設されたスタジアムである。
ワールド カップ開催後、このマルチ・スポーツ・スタジアムは、2003 年の世界陸上選手権や 2007 年と 2023 年のラグビー・ワールド カップ、ユーロ 2016 サッカー選手権など、フランスで開催される最大のスポーツ イベントを開催し続けている。毎年、フランス代表サッカー・チームやラグビー・チームのホームグランドとして試合が開催されるほか、フランス内外のアーティストによる大規模なコンサートも開催される。



ル・ブルジェ・クライミング会場(Le Bourget Climbing venue)
開催競技 Sport Climbing
観客収容数 約6000人 (3000座席 3000立ち席)

 国際放送センター(IBC)が設営されるル・ブルジェ国際展示場(Le Bourget Exhibition Center)に隣接して、シャトールー射撃センター(Chateauroux Shooting Centre)とル・ブルジェ・スポーツ・クライミング・センター(Le Bourget Climbing venue 仮設)が整備される 

出典 Paris2024
 ル・ブルジェ・クライミング会場(Le Bourget Climbing venue)は、シャトールー射撃センター(Chateauroux Shooting Centre)に隣接して建設された。
 Paris2024では、41競技場施設の95%が既存の施設や仮設施設で開催され、新設される競技施設は、サン・ドニのオリンピック・アクアティクス・センターとル・ブルジェ・クライミング会場の2つである。
大会期間中は 5 つのクライミング・ウォールが使用される。1 つはウォーミング・アップ用の屋内ウォール、4 つは屋外ウォールで、そのうち 3 つは競技種目 (スピード、ボルダリング、リード) 用で、最後の 1 つは競技者がウォームアップ用として使用される。
大会のために作られた屋内施設はル・ブルジェ市のレガシーとして残され、地元のクラブ、団体、住民が日常的に使用できるようになる。 設置された仮設クライミングウォールは、Paris2024用の仮設プールや都市コンコルド広場のアーバン・スポーツ施設と同様に、大会終了後に移設される予定である。

室内トレーニング・ウオームアップ施設 出典 Paris2024



シャトールー射撃センター(Chateauroux Shooting Centre)
開催競技 Shooting

シャトールー射撃センター(Chateauroux Shooting Centre) 出典 Chateauroux Berry Tourism
 シャトールー射撃センター(Chateauroux Shooting Centre)では、オリンピックとパラリンピックの射撃競技が開催され、オリンピックで340 人の選手、パラリンピックで160 人の選手が出場する。 2018 年にフランス射撃連盟によって開設され、国立スポーツ射撃センター(The National Center for Sports Shooting)として運営されてきたこの施設は、この種の会場としてはヨーロッパ最大の会場の 1 つ。 10, 25, 50, 600メートルの複数の射撃場を備えており、オリンピックのすべての射撃競技種目を開催できる。
このセンターに、2022 年に施設が改修され、ピストルとライフル競技のすべて屋内射撃競技を開催する。シャトールー射撃センターでは射撃競技 15種目とパラリンピックの射撃競技 13種目で使用される。



サウス・パリ・アリーナ(South Paris Arena)
開催競技 Hand Ball Table Tennis Volleyball Weightlifting
観客収容数 Arena1(Volleyball) 約12000
      Arena4(Table Tennis) 約6650人
      Arena6(Weightlifting) 約5000人
          (Hand Ball)  約7300人~7800人


出典 Paris2024
 サウス・パリ・アリーナは、パリ・エクスポ見本市会場(Paris Expo Porte de Versailles)の一部であり、ヨーロッパで最も活発で、フランスでも最も多くの観光客が訪れる展示およびコンベンション センターの 1 つ。 敷地面積35 ヘクタール、フロア面積の総計は228,000 平方メートル、 8 つの展示ホールを備えるこの施設では、世界最大の国際農業ショーが開催され、毎年 750 万人の来場者が訪れる。ホール 1、4、6 は競技会場として使用されるだけでなく、その他のホールはParis2024の物流拠点となる。パリ・エクスポは大会開催の重要な拠点として機能する。
パリ・エクスポは、1923 年にパリ見本市 (フォワール ド パリ[Foire de Paris]) を開催するために建設された。以来、長年にわたって広範囲に再開発が進み、現在では幅広い要件や構成に適応できる近代的な複合施設になり、毎年、欧州を代表する見本市、Foire de Parisが開催されている。施設のインフラを近代化するために10 年間にわたる 3 つのフェーズに基づく野心的な改修プログラムが実施され、最後のフェーズは 2023 年に完了した。
サウス・パリ・アリーナを始めパリ・エキスポ・ポルト・ドゥ・ベルサイユ(Paris Expo Porte de Versailles)のホールでは、年間を通してショー、見本市、コンベンションなどが引き続き開催される。



出典 Paris2024
ノース・パリ・アリーナ(North Paris Arena)
開催競技 Boxing Modern Pentathion
観客収容数 約6000人

 シャルル・ド・ゴール空港に隣接して立地するヴィルパント展示センター(Villepinte Exhibition Centre)は、オリンピックでは「ノース・パリ・アリーナ」と呼ばれる仮設の大規模なモジュール式スポーツ施設に生まれ変わる。セーヌ・サン・ドニの中心部にある 9 つのホールを備えたこの巨大な展示センターは、フランス最大のエキシビション・センターで、もう 1 つの競技会場になるポルト・ド・ベルサイユのパリ・エキスポ展示センターが 2 位の規模となる。
ノース・パリ・アリーナは、このヴィルパント・エキシビション・センター内に仮設で整備された。大勢の参加者の集まりに対応できるように設計されたアリーナは、ヴィルパント(Villepinte)で、数千人の観客が Paris2024の試合を間近で見るのに最適なスペースとなる。
この会場では、オリンピック期間中はボクシングの予選と近代五種のフェンシングランキング戦、パラリンピック期間中はシッティングバレーボールが開催される。
ノース・パリ・アリーナは大会後に撤去されるが、ヴィルパント・エキシビション・センターの 9 つのホールでは、今後も年間を通じて大規模な国際見本市が開催される。



ベルサイユ宮殿(Palace of Versailles)
出典 Paris2024
開催競技 Equestrian Modern Pentathlon
観客収容数 約15000人~40000人

フランスの世界的歴史遺産のシンボルであるベルサイユ宮殿(Palace of Versailles) は、豊かな歴史を持つ壮大な環境の中で 2024 年のオリンピックとパラリンピックを迎える。 当初は単純な狩猟小屋として建てられたベルサイユ宮殿は、1682 年にルイ 14 世の宮廷の本拠地となり、フランス王室の中心地となった。 1883 年に国立博物館として一般公開され、1979 年にはフランスで初めてユネスコの世界遺産に登録された。
Paris2024の競技は、オーバーレイ設備を整備して、格別で歴史的な環境の中で開催することを可能にした。宮殿の庭園の中心、大運河の西にあるエトワール・ロワイヤルの遊歩道に、いくつかのスタンドが隣接させた仮設の屋外アリーナが設置される。 このアリーナでは、2 つの馬術競技 (Equestrian 障害馬術と馬場馬術) に加え、近代五種競技(Modern Pentathian)(馬術) (オリンピックとパラリンピック) が開催される。 個人競技および団体競技の馬術競技(クロスカントリー)は大運河沿いで開催される。



ゴルフ・ナショナル(Golf National)
出典 Paris2024
開催競技 Golf
観客収容数 約32720人 (2720座席 30000立ち席)

世界で最も華麗なスポーツ、ゴルフ競技を開催するには、ヨーロッパで最も権威のあるGolf Nationalが相応しい。オリンピック・トーナメントに出場する 120 人の選手が、自分たちの野心に合った環境とコースを見つけることができる。 2 つの 18 ホール コースのうち、「ラルバトロス」は最も競争力があり、複雑なコースとして際立っている。パリ郊外に立地するこのコースは、2018 年のライダーカップなどの主要な国際大会で使用された。
フランス ゴルフ連盟が所有するゴルフ・ナショナルは、ゴルフの国立テクニカル・センターの本拠地であり、毎年全仏オープンが開催される会場として 1991 年に設計された。以前は平坦だった139 ヘクタールの敷地を、2 つの 18 ホール コースと 7 ホールの初心者コースを含むユニークな会場に改装するために3 年の工事を費やした。
ゴルフ・ナショナルは、持続可能な実践に長年取り組んでおり、ゴルフ場の環境管理活動を改善し、その遺産を保護することに努めている。ゴルフナショナルチームは、これらの目標を達成するために、フランスのエコロジー、持続可能な開発、エネルギー省と協力している。
大会の後も、ゴルフ・ナショナルは引き続き国内および国際的な主要なゴルフ・コンペティションを開催する。



サン・カンタン・アン・イヴリーヌ・ベロドーム(Saint-Quentin-en-Yvelines Velodrome)
出典 Paris2024
開催競技 Cycling Track
観客収容数 約5000人

 サン・カンタン・アン・イヴリーヌ・ベロドームは、Paris2024の 10 年前にパリ郊外に建設され、運営されている優れた自転車競技施設。フランス自転車連盟の旗艦施設で、開場以来本部が置かれており、2014 年に建設されました。このハイレベルな競技場では、最新の施設でさまざまなフランスのチームが定期的に利用している。広大な中央エリアに代表されるベロドームのモジュール式の柔軟な設計により、他のスポーツのトレーニング セッションやイベントを定期的に開催することができる。
このベロドームは、国際競技会の開催を目的として特別に設立され、2014 年にフランス トラック選手権、2015 年に世界選手権、2016 年に欧州選手権が開催され、Paris2024の自転車競技の会場となる。
大会後は、フランス自転車競技連盟の本部があるフランス自転車競技場の旗艦としての役割を再開し、国際競技会が開催され、代表チームのトレーニングキャンプとなり、世界でも主要な国際サーキットの拠点となる。



サン・カンタン・アン・イブリーヌ BMX スタジアム(Saint-Quentin-en-Yvelines BMX Stadium)
出典 Paris2024
開催競技 Cycling BMX Racing
観客収容数 約3000人

 サン・カンタン・アン・イブリーヌ BMX スタジアムは、サン・カンタン・ アン・イブリーヌ競輪場複合施設(Saint-Quentin-en-Yvelines Velodrome complex)の一部で、競輪場から徒歩わずか 5 分に立地する。サン・カンタン・アン・イヴリーヌ競輪場の常設インフラには、2 つの競技会場を 1 つの会場にまとめて自転車ファンを喜ばせるのに十分なスペースを備えている。この密接な連携により、大会の BMX およびトラックサイクリングイベントの開催に必要な特定の施設を備えることが可能になる。
サンカンタン・アン・イヴリーヌ競輪場と同時に建設されたこの BMX トラックは、2024 年のパリ大会に向けて再設計され、特別にレイアウトされた。一般公開されており、あらゆるスキルレベルの人が参加できる。パリ地域だけでなく国内全体にとっても非常に価値のある施設である。観客を迎えるために大会期間中は一時的にスタンドが設置されます。
オリンピック開催のための仮設施設は解体するが、BMX トラックはオリンピック後もあらゆる年齢層のライダーを歓迎し続ける。サンカンタンアンイブリーヌ競輪場のスポーツ複合施設の日常活動に毎日貢献し続ける。



エランクール丘陵(Elancourt Hill)
出典 Paris2024
開催競技 Cycling Mountain Bike
観客収容数  約15000人(2700座席 12300立ち席)

 エランクール丘陵は標高 231 メートル、パリ地方で最も高い場所である。頂上からは、エッフェル塔、ラ・デファンス、パリ周辺の森の息を呑むような眺望が開ける。生物多様性への影響を最小限に抑えるために、敷地内に大規模なインフラは建設しない。南アフリカの専門家ニック・フロロス氏が設計したオリンピックのマウンテンバイク競技用のトレイルの95パーセントは、既存のルート上に整備する。さまざまなルートは大会の遺産として残され、子供や家族から経験豊富なライダーまで、すべてのユーザーがアクセス可能な選択肢が提供される。
人工のエランクール・ヒルは、建築業者に材料を供給していた砂岩採石場の跡地にあります。 19 世紀半ばに採石場が閉鎖された後、この場所は 1975 年に閉鎖されるまで埋め立て地だった。1980 年代に野心的な再生プログラムが実行され、丘は公共の公園に変った。
にエランクールを競技会場に選択することで、会場の環境上の利点を改善しながら、既存のスポーツ活動をさらに強化および支援することが可能になる。このプロジェクトは、スポーツ、社会、環境という 3 つのレベルでレガシーを提供する。サン・カンタン・アン・イブリーヌはサイクリングの主要な目的地となり、これまでスポーツとは無縁な地域が強力な遺産の恩恵を受けることができると同時に、地域の生物多様性の改善と促進が可能になる。
大会後は、スキル・レベルを問わないマウンテン バイク愛好家だけでなく、誰でも参加できるウォーキングやジョギングのファンにとっても格好の施設となる。この丘は、再生された自然に囲まれた安全で汚染のない環境の中で、家族連れの散歩の場所にもなる。



ローラン-ギャロス(Roland-Garros)
出典  Paris2024
開催競技 Tennis Boxing
観客収容数 約34000人 (Philippe-Chatrier Court 14,962人)

 ローランギャロスは伝説的なテニス・スタジアム、輝かしい歴史に新たなページを刻む2024年パリ大会の会場となる。ローランギャロスではテニスと車椅子テニスの競技会だけでなく、ボクシングやシッティングバレーボールも開催される。
フランスの飛行士ローランギャロスにちなんで名付けられたこのスタジアムは、デビスカップでのフランス選手の功績を称える舞台として 1928 年に建設された。ブローニュの森の外れ、パルク・デ・フランス近くに位置するローランギャロスでは、フランス・テニス連盟が主催する4つのグランドスラムの一つである全仏オープンが毎年開催されます。グランドスラムの中で唯一、クレーコートで、今年の大会では男子はアルカラス、女子はシフィオンテクが優勝した。
他のグランドスラム会場に匹敵するよう、長年にわたって何度も拡張や近代化が行われてきたローランギャロスは、現在 12 ヘクタールの敷地に広がり、18 面のクレーコートを備えている。 2015年から2021年にかけて展開された近代化計画により、メインコートのフィリップ・シャトリエに革新的なデザインの開閉式屋根を設置され、NO2コートのスーザン・ラン・ランにも開閉式屋根が整備された。



出典 Paris2024
スタッド・ピエール・モーロワ(Stade Pierre-Mauroy)
開催競技 Basketball Handball
フランス有数のサッカー クラブの 1 つであるリール・オリンピック・スポーツ クラブ (Lille Olympic Sport Club) の本拠地であるスタッド・ピエール ・モーロワは、2012 年に建設された。特徴的なデザインのモジュール式マルチ・スポーツ・ショーケースである。パリ北部、ベルギーとの国境に近いヴィルヌーヴ・ダスク(Villeneuve-d’Ascq)に位置するこの施設により、オー・ド ・フランス地域(Hauts de France region)と、国内 第4の大都市リール(Lille)は、年間を通じてさまざまな文化イベントやスポーツ イベントを開催できる優れた施設の恩恵を受けることができる。
このスタジアムには、30 分で切り替えることができる可動式屋根が設置されるなど、さまざまな最先端の技術革新が組み込まれている。またモジュラー構造と適応性のあるレイアウトのおかげで、建設以来、LOSC サッカー クラブのホーム試合に加えて、数多くのスポーツの国際大会を主催してきた。 2014年と2017年のデビスカップ・テニス決勝戦、ユーロ2016サッカー選手権の試合、2015年の欧州バスケットボール選手権、2017年の世界ハンドボール選手権など開催、Paris2024ではハンドボール競技の会場となる。またリアーナ、ジョニー アリデイ、デペッシュ・モードなどの世界的スターによるコンサートも開催された。
大会後も、モジュール式複合施設の機能を活かして、LOSC フットボール クラブのホーム試合や、スポーツ国際大会、文化イベントを一年中開催できる近代的な会場であり続ける。


ヴェール・シュル・マルヌ海洋スタジアム(Vaires-sur-Marne Nautical Stadium)
出典 Paris2024
開催競技 Canoe Slalom Canoe Sprint Rowing
観客収容数 約24000人(canoe-kayak sprint and rowing)
約12000人(canoe-kayak slalom)

 ヴェール・シュル・マルヌ・マリンスタジアムは 、パリ東部のマルヌ川沿いにあるヴェール・シュル・マルヌ湖(Lac de Vaires-sur-Marnel)に2019 年に建設された。シドニーと北京に次いで、オリンピックのカヌー・カヤックとボート競技のすべてを 1 か所で開催できる世界 3 つの施設のうちの 1 つ。フランス漕艇連盟(French Rowing Federation)とカヌー・カヤック連盟(French Canoeing-Kayaking Federation)の本拠地になる予定だ。
Paris2024では、ボートやカヌー(スプリント)、カヌー(スラローム)の競技が開催され、隣接のヴェール・トルシー・レジャー施設(Vaires-Torcy leisure base)ではパラリンピックのパラボートとパラ・カヌー・カヤックのイベントが 2024 年に開催される。
ヴェレス・トルシーの複合施設は、建築家のアウアー+ウェーバー+アソツィエルテによって設計され、湖、急流スタジアム(White Water)、リビング エリアの3 つの核で構成され、エリアには美しい屋根を持つ新しい建物が点在している。 4,400 平方メートルの広大な敷地は、300 メートルと 150 メートルの 2 つのコースで構成されている新しいカヌー・スラローム・スタジアムとフィニッシュタワーを備えた全長2,200mのボート&スプリント・コースがある。 スポーツ医学センター。 ウェイトトレーニングセンター、トレーニングおよび宿泊センターも備え、ウォーター スポーツのハブとなっている。



マルセイユ・マリーナ(Marseille Marina)
出典 Paris2024
開催競技 Sailing
観客収容数 約12262人 (2262座席, 10000立ち席)

 Paris2024のセーリング競技は、地中海へ向かう。マルセイユ市は卓越したマリーナのインフラが整備され、マリン・レジャーの地中海の拠点になっている。マルセイユ市はマリン関連イベントの主催と組織化において専門知識を蓄積し、2024 年パリ大会のセーリング(ヨット、ウインドサーフィン)競技に理想的な会場を提供する。
この大会では、艇の出発点であるルーカ・ブラン・マリーナ(Roucas-Blanc Marina/Olympic Marina)が、オリンピック開催に向けて整備された。このプログラムには、約 7,000 平方メートルの建物と 17,000 平方メートルの屋外スペースの整備のほか、マリーナ全体を再開発して優れた競技会場に変える計画が含まれている。
セーリングはパリ1900大会から実施されている歴史ある競技。アトランタアトランタ1996大会までは「ヨット」と呼ばれていが、シドニー2000大会からウインド・サーフィンが加わり、現在の「セーリング」が競技名となった。
マリーナを見渡せるルーカス ブラン海洋スタジアム(Stade nautique du Roucas Blanc)では仮設の観客席も整備され、2000人以上の観客がレースを間近で楽しむことができる。マルセイユ沖の海洋条件は、風が比較的一定しており、潮流がほとんどなく、風に対して正確に方向を示す海岸構成により、競技者にとって理想的な戦術的および戦略的条件が保証される。
マルセイユ市は、スタッド・ヴェロドローム(Stade Vélodrome)でサッカーの試合も開催する。


タヒチ・テアウポオ(Tahiti Teahupo’o)
出典 EXPLORE FRANCE
開催競技 Surfing
出典 Paris2024
観客収容数 約600人

 パリ 2024 大会は、オリンピックの創設以来、オリンピックを導いてきた精神に基づいて、祝典を新たなステージに引き上げて、観客に息を呑むようなスポーツを楽しんでもらうことを目指す。サーフィンを含む 4 つの素晴らしい分野と、それらにマッチする厳選されたスポットと会場が追加された。 2021年の東京2020大会に続き2回目の開催種目となるサーフィンは、間違いなく世界で最も美しい波の1つとされているタヒチのテアウポオの波で、競技を開催することでサーフィンの魅力を高める。
サーフィン競技会をテアウポオで開催するという決定は、大会をフランス全土に広めるというパリ2024の野心と一致している。これは、フランスの豊かで多様な伝統を紹介しながら、史上初めて、海外のフランス人やその領土をオリンピックに参加させる機会を提供する。
テアウポオの波はアスリートたちに最高難度の挑戦の機会を提供し、タヒチおよび世界中のファンに息をのむような体験を楽しむことを可能にする。タヒチは、世界中のサーファーの憧れの集めている場所で、他に類を見ないコンテストを開催できる。ティーウポオは 20 年以上にわたってプロ・タヒチ世界チャンピオンシップ・イベントを主催している。ここは多くの一流サーファーにとって夢のスポットであり、ガブリエル・メディナ、ケリー・スレーター、ジェレミー・フローレス、アンディ・アイアンズ、マーク・オキルポなどが、幸運にもこの地を制覇した。

 競技会場は、島の素晴らしい自然環境を保護するように設計されている。オリンピック選手村はモジュール式住宅で建設された。波は沖で砕けるので、海岸線への影響はない。そしてファンは、ポリネシアの文化、オリンピックの精神、パリ 2024 年の価値観を祝いながら、ライブ会場でスリルに満ちたゾクゾク感を楽しむことができる。
ティーウポオ会場では、大会後も引き続きワールド・サーフ・チャンピオンシップ ツアーが開催されます。大会のために設置されたオーバーレイ(仮設施設)は競技終了後に解体する。オリンピック村は、「ファレ」(farès)として知られるポリネシアの伝統的な家屋をモデルにした仮設施設をベースとしており、地域社会に利益をもたらす公営住宅として移転・再配置される予定だ。




2024年6月1日
Copyright (C) 20234IMSSR

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廣谷 徹
Toru Hiroya
国際メディアサービスシステム研究所
代表
International Media Service System Research Institute(IMSSR)
President
E-mail
imssr@a09.itscom.net
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