一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

佐々木大地七段、ついに大舞台に立つ!!

2023-04-25 23:14:03 | 男性棋戦
第94期棋聖戦挑戦者決定トーナメント・準決勝の組み合わせは、渡辺明名人VS佐々木大地七段、永瀬拓矢王座VS佐々木勇気八段となった。
タイトル保持者に20代の強豪が挑む図で、後者は王座VS A級だが、前者はどうか。佐々木七段は七段なれど、順位戦C級2組所属なのである。
だが佐々木七段は棋士生活7年を経て、通算勝率はこの対局の前まで0.7057(259勝108敗)。しかも13連勝中で、いったん割った7割を回復するという凄まじさだった。
それなのにC級2組なのが棋界七不思議のひとつで、当ブログでも記事にしたことがある。
ともあれそんなわけで、この4名の誰が挑戦権を得ても、まったく不思議はなかった。
その準決勝2局は20日に行われた。
さて渡辺名人VS佐々木七段の対戦成績は、2局戦って佐々木七段の2勝。どちらも王位戦だが、佐々木七段は2018年の第59期から6期連続、挑戦者決定リーグに属しているのだ。
王位戦リーグは毎期4名×2が陥落する。そこで6期連続在籍は隠れた大記録で、ここにも佐々木七段の実力が見て取れる。だから本局もむしろ、佐々木七段に乗りたいくらいであった。
将棋は相掛かりとなったが、佐々木七段がうまくリードを拡げる。終盤は怪しいところもあったが佐々木七段が勝ち切り、第45期棋王戦に続き、2度目の挑戦者決定戦に進出した。
もういっぽうの永瀬王座VS佐々木八段は、ここまで永瀬王座の4勝、佐々木八段の1勝。これは永瀬王座ノリで、実際本局も、永瀬王座が勝った。
かくて、挑戦者決定戦は永瀬王座VS佐々木七段となった。永瀬王座はタイトル戦の常連で、棋聖戦においても、何度も五番勝負に登場したイメージがある。実際は前期に登場しただけだが、今期で4期連続の、挑戦者決定戦進出。これじゃあ棋聖戦のイメージが付くわけだ。
そして挑戦者決定戦は23日に行われた。
将棋は佐々木七段の先手で、相掛かりとなった。▲7八金・△3二金がお互いまっすぐ上がるという奇異な図になったが、両者からすれば当然の進行なのだろう。
中盤で、佐々木七段がやや指し易くなった。佐々木七段がこのリードを拡げるか、永瀬王座が逆転するか、が見所となった。
結果は前者になり、佐々木七段がうまくリードを拡げていった。
永瀬王座は時間を使い、もうほとんど持ち時間が残っていない。この展開は先の叡王戦第2局のようで、言っちゃあなんだが、プロも悪くなってから考えるのだ。
ABEMAの形勢バーは、大きく佐々木七段側に伸びている。しかし永瀬王座も嫌味を残し、佐々木七段をラクにさせない。少なくともアマ同士なら、十分逆転の目はある。
実際佐々木七段も緩手を連発し、イヤな筋も出てきた。
しかし、そこまでの佐々木七段のリードが大きかった。佐々木七段はもたつきながらもゴールに手を掛け、文字通り刀折れ矢尽きた永瀬王座が投了した。
いや、これは大変な結果になった。C級2組の棋士がタイトル挑戦を決めたのだから、大殊勲だ。破った相手も名人と棋聖が含まれているのだから、申し分ない。
棋聖戦でC級2組の挑戦者が登場したのは、1992年・第61期の郷田真隆王位(当時)以来、31年振り。しかも佐々木七段はフリークラスを経ているから、史上初の快記録となった。
さて、佐々木七段の対藤井棋聖戦は、2勝2敗。師匠の深浦康市九段も藤井棋聖に対し3勝1敗だし、この師弟はよく戦っている。この五番勝負も、大いに期待できる。
ちなみに佐々木七段の抱負は「フルセットにしたい」だった。
竜王戦の広瀬章人八段みたいなコメントだが、「一番勝負」まで持っていけば、最終局は何が起こるか分からない。
第1局は6月5日、ベトナムで行われる。
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第8期叡王戦第2局

2023-04-24 20:40:56 | 男性棋戦
この22日は将棋ペンクラブ明石家将棋会、23日はLPSAの卯月カップがあったが、どちらも所用で行けなかった。
あれもダメ、これもダメ。これが人間の生活とは思えん。こんな生活をしているようじゃダメだな。

   ◇

23日は藤井聡太叡王の地元、名古屋市で第8期叡王戦第2局があった。第1局は藤井叡王が勝ち、常連の挑戦者なら今回もダメか……となるところだが、今回は菅井竜也八段が挑戦者で、第2局を勝てばまだ望みがある。菅井八段にとって正念場だった。
将棋は菅井八段の先手で、1筋の歩を突き合ったあと、三間飛車に振った。
そこから穴熊に潜った。これがやや類型的だが、まあよい。対して藤井叡王も穴熊の明示。これで相穴熊になったが、これは昭和と平成の将棋である。
相居飛車だと藤井叡王が独特の玉囲いを披露するが、藤井叡王をもってしても、対振り飛車では、オリジナルの囲いはできなんだ。これは菅井八段の力が存分に発揮できると思った。
そこからしばらく経ってABEMAを見ると、形勢バーは菅井八段の60%を示していた。形勢もそうだが、菅井八段がのびのびと指しているふうなのがよい。少なくとも、自分の土俵だ。振り飛車は、飛車を振った途端に自分の土俵となる。これが大きいのだ。
持ち時間も藤井叡王のほうがはるかに減っている。第1局もそうだったが、菅井八段が豊富な実戦経験をもとに決断よく指しているのに対し、藤井叡王はその場で最善手を模索している感じだ。
やはり藤井叡王も人間で、同じ研究をするなら、相居飛車をしたくなるだろう。対振り飛車は、重要対局をいつ指すか分からないのだから、優先順位としては劣る。その不備が消費時間に表れたともいえる。
菅井八段は中央に角を飛び出して、飛車取り。
いっぽう菅井陣の飛車は閉じ込められたが、手順に4筋に回った手が幸便で、今度はこの筋からの反撃を見ている。
藤井叡王は1分将棋になったが、菅井八段はまだ1時間以上も残している。このアドバンテージも小さくない。あとは藤井叡王につられて早指しをしないこと。自分の好きなときにじっくり時間を使えばよい。
菅井八段は8筋の銀を取らず、4筋の歩を突く。これがプロなら当然の手で、将棋は半分終わっている。
以下も菅井八段のスキのない指し手が続き、ピッタリの角打ちに、藤井叡王が投了した。
藤井叡王の感想は、「こちらが攻めていったのが無理筋」とのことだった。ただ、それを的確に咎め、逆転を許さなかった菅井八段がうまく指した、ともいえる。菅井八段の会心譜で、まさに「最高の振り飛車」だった。
第3局は5月6日。改めて三番勝負となり、これは面白い展開になった。
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第11回 勝手にマッカラン勝負 途中経過・1

2023-04-23 00:18:29 | マッカラン勝負
第31期倉敷藤花戦のトーナメント表をお借りして行っている「勝手にマッカラン勝負」、LPSA勢8名の初戦が21日までにすべて終わった。では、結果を確認しよう。

3月16日 ○中倉宏美女流二段VS●脇田菜々子女流初段
3月28日 ○船戸陽子女流三段VS●相川春香女流初段
3月30日 ○田中沙紀女流1級VS●山田久美女流四段
3月31日 ●上川香織女流二段VS○千葉涼子女流四段
4月3日 ○渡部愛女流三段VS●鈴木環那女流三段
4月7日 ●島井咲緒里女流二段VS○礒谷真帆女流初段
4月21日 ●堀彩乃女流1級VS○和田あき女流初段

以上、LPSAの5勝3敗となった。
今期はのっけから宏美女流二段、船戸女流三段、田中女流1級と立て続けに勝ち、今期はどうなってんだとアオくなった。何しろ、前期は全局で1勝しか挙げられなかったのだから。
上川女流二段が負けて一息ついたが、渡部女流三段は勝ち、さらにLPSA同士の戦いがあって、合計5勝。この時点でもう、色紙ゲットが確定してしまった。
堀女流1級は残念ながら?負け、これで全員の戦いが終了。LPSAの5勝3敗となったわけだった。まさか勝ち越すとは、とんでもない計算違いである。
気を取り直して、勝ち残り5名の次の対局相手を見てみよう。

渡部愛女流三段VS今井絢女流1級(5月22日)
船戸陽子女流三段VS西山朋佳女王・女流名人・女流王将
中倉宏美女流二段VS内山あや女流初段(5月11日)
磯谷真帆女流初段VS貞升南女流二段or岩佐美帆子女流1級
田中沙紀女流1級VS長沢千和子女流四段

渡部女流三段の相手は今井女流1級。女流1級と侮るなかれ。今井女流1級は今年2月1日デビューのルーキーだが、昨年までは奨励会に在籍し、1級だった。ゆえに、渡部女流三段にも十分勝つ可能性はある。
船戸女流三段は西山女流三冠で、これはさすがに西山女流三冠の勝ちだろう。
もし船戸女流三段が勝ったら、この1勝だけで、5口分(15,000円)の価値がある。5口分、よろこんで寄付しよう。きょう4月23日は船戸女流三段のお誕生日だし、大きく出よう。
宏美女流二段は内山女流初段。こちらは五分五分だ。
磯谷女流初段、田中女流1級も五分五分。
よってこの5局は、船戸女流三段は厳しいと思うが、ほかの4局はまったく分からない。
2勝で済んでくれれば、ありがたい。
ちょっと今回は、3万円(10口)の出費は覚悟しなければならなくなった。
ちなみに10口寄付の特典は、直筆扇子である。
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日本の名字ランキングトップ100にある棋士の名前<女流棋士編>

2023-04-22 00:14:59 | 将棋雑記
日本の名字ランキングトップ100に、棋士が何組入っているか、きょうは女流棋士編。
なお、その名字は戸籍上ではなく、登録名とする。

第1位 佐藤寿子さん
第2位 鈴木環那女流三段
第3位 高橋和女流三段
第4位 田中沙紀女流1級
第5位 伊藤沙恵女流四段、伊藤明日香女流初段
第6位 渡辺弥生女流二段
第7位 山本
第8位 中村真梨花女流三段、中村桃子女流二段
第9位 小林
第10位 加藤桃子女流三段、加藤圭女流二段、加藤結李愛女流初段
第11位 吉田
第12位 山田久美女流四段、山田朱未女流二段
第13位 佐々木海法女流1級
第14位 山口恵梨子女流二段、山口稀良莉女流1級、山口仁子梨女流2級、山口絵美菜さん
第15位 松本
第16位 井上
第17位 木村朱里女流1級
第18位 まゆみさん
第19位 斎藤
第20位 清水市代女流七段
第21位 山崎
第22位 森
第23位 池田
第24位 橋本
第25位 阿部
第26位 石川
第27位 山下カズ子女流五段
第28位 中島
第29位 石井
第30位 小川
第31位 前田真理子さん
第32位 岡田
第33位 長谷川優貴女流二段
第34位 藤田綾女流二段、藤田麻衣子さん
第35位 後藤
第36位 近藤
第37位 村上
第38位 遠藤
第39位 青木
第40位 坂本
第41位 斉藤
第42位 福田
第43位 太田
第44位 西村
第45位 藤井奈々女流初段
第46位 金子
第47位 岡本
第48位 藤原
第49位 中野
第50位 三浦
第51位 原田
第52位 中川
第53位 松田
第54位 竹内
第55位 小野
第56位 田村
第57位 中山
第58位 和田あき女流初段、和田はな女流1級
第59位 石田
第60位 森田
第61位 上田初美女流四段
第62位 原
第63位 内田
第64位 柴田
第65位 酒井
第66位 宮崎
第67位 横山
第68位 高木
第69位 安藤
第70位 宮本
第71位 大野
第72位 小島
第73位 谷口
第74位 今井絢女流1級
第75位 工藤
第76位 高田
第77位 増田
第78位 丸山
第79位 杉山
第80位 村田智穂女流二段
第81位 大塚
第82位 新井
第83位 小山
第84位 平野
第85位 藤本
第86位 河野
第87位 上野
第88位 野口
第89位 武田
第90位 松井
第91位 千葉涼子女流四段
第92位 岩崎
第93位 菅原
第94位 木下
第95位 久保翔子女流2級
第96位 佐野
第97位 野村
第98位 松尾
第99位 市川
第100位 菊地

以上、25組。女流棋士は男性棋士より絶対数が少ないので、この数字に落ち着いた。
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日本の名字ランキングトップ100にある棋士の名前<男性棋士編>

2023-04-21 16:30:19 | 将棋雑記
日本の名字ランキングトップ100に、棋士が何組入っているか調べてみた。きょうは男性棋士編。なお、1つの名字に複数の棋士がいても、記述は代表ひとりのみとした。

第1位 佐藤康光九段ほか
第2位 鈴木大介九段ほか
第3位 高橋道雄九段
第4位 田中寅彦九段ほか
第5位 伊藤果八段ほか
第6位 渡辺明名人ほか
第7位 山本武雄九段ほか
第8位 中村修九段ほか
第9位 小林健二九段ほか
第10位 加藤一二三九段ほか
第11位 吉田利勝八段ほか
第12位 山田道美九段
第13位 佐々木勇気八段ほか
第14位 山口英夫八段ほか
第15位 松本佳介七段
第16位 井上慶太九段
第17位 木村義雄十四世名人ほか
第18位 林
第19位 斎藤慎太郎八段ほか
第20位 清水
第21位 山崎隆之八段
第22位 雞二九段ほか
第23位 池田修一七段
第24位 橋本崇載氏ほか
第25位 阿部隆九段ほか
第26位 石川陽生七段ほか
第27位 山下
第28位 中島
第29位 石井健太郎六段
第30位 小川
第31位 前田祐司九段
第32位 岡田
第33位 長谷川
第34位 藤田
第35位 後藤
第36位 近藤正和七段ほか
第37位 村上真一八段
第38位 遠藤
第39位 青木清七段
第40位 坂本
第41位 斉藤
第42位 福田
第43位 太田
第44位 西村一義九段
第45位 藤井聡太竜王ほか
第46位 金子金五郎九段
第47位 岡本
第48位 藤原直哉七段
第49位 中野
第50位 三浦弘行九段
第51位 原田康夫九段
第52位 中川大輔八段
第53位 松田茂役九段ほか
第54位 竹内雄悟五段
第55位 小野修一八段ほか
第56位 田村康介七段
第57位 中山
第58位 和田
第59位 石田和雄九段ほか
第60位 森田
第61位 上田三三七段
第62位 原
第63位 内田
第64位 柴田
第65位 酒井順吉七段
第66位 宮崎
第67位 横山泰明七段ほか
第68位 高木
第69位 安藤
第70位 宮本広志五段
第71位 大野八一雄七段ほか
第72位 小島
第73位 谷口
第74位 今井
第75位 工藤
第76位 高田尚平七段ほか
第77位 増田裕司六段ほか
第78位 丸山忠久九段
第79位 杉山
第80位 村田智弘七段ほか
第81位 大塚
第82位 新井
第83位 小山怜央四段ほか
第84位 平野広吉七段
第85位 藤本渚四段
第86位 河野
第87位 上野裕和六段
第88位 野口忠雄四段
第89位 武田
第90位 松井
第91位 千葉幸生七段
第92位 岩崎
第93位 菅原
第94位 木下浩一七段ほか
第95位 久保利明九段
第96位 佐野
第97位 野村慶虎七段
第98位 松尾歩八段
第99位 市川一郎八段ほか
第100位 菊地常夫八段

以上、62組。思っていたよりあった感じである。
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