一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜サロン・藤田麻衣子女流1級⑤

2009-10-09 00:21:05 | LPSA金曜サロン
9月11日のLPSA金曜サロン、昼は藤田麻衣子女流1級、夕方は松尾香織女流初段の担当だった。
藤田女流1級との平手戦指導対局は、これが8局目。最初に悪夢の5連敗を喫したあと、連勝で返して、ここで白星を挙げれば、(アマがプロに言うのもヘンだが)苦手意識を払拭できると考えていた。
対局開始。私の四間飛車に、藤田女流1級の採った作戦は△6五歩早仕掛け。やはり藤田女流1級は急戦がよく似合う。下手▲3六歩の待機には△6六歩と取り込まず、△6四銀と米長新手を指され、未知の局面に突入した。
以下角交換から再び角を打ちあったが、飛車先を突破され、指しにくさを感じた。ここで部分図を示す。

上手 藤田女流1級:4二金、4三歩、4四角、5二金、5三銀、5四歩、6二銀、9八竜 持駒:香、歩
下手 一公:4六歩、4七金、5五歩、5六銀、5七飛、6五歩、7五角、7六歩、7七桂 持駒:歩3

この局面に至る途中、苦戦ながらも▲5六銀と、銀を中央に活用したのがいい辛抱で、上手が9八の香を取る間に、私の飛車も6七~5七と動き、やや持ち直したと考えていた。
だがここで▲6四歩と伸ばしたのが悠長すぎた。次に▲6五桂の跳躍を目指したものだが、△7四歩と催促され、▲6三歩成と暴れたものの、やや形勢を損ねた。
以降は、▲5四歩△同銀に▲4五銀出が快調の捌きと思ったのだが、△5六歩▲同飛△5五香と落ち着かれ、以下は完敗した。
最初に戻って、▲6四歩では黙って▲4五銀と進出すべきだった。対して△5五角なら、▲同飛△同歩▲5四歩と暴れてどうか。こちらのほうが振り飛車らしい指し方だったと思う。
将棋というのは、逆転負けをすれば頭に血が上るし、完敗してもハラが立つ。いずれにしても負けることは精神衛生上よろしくない。今回もご多分にもれず、
「中井、石橋(の両巨頭)に勝って、なんで藤田先生に負けるのかなぁ」
と対局場所から少し離れたところで憎まれ口を叩くと、
「ええっ!? いくらお客様でも…」
と、すかさず反応されてしまった。藤田女流1級はみなまで言わなかったが、「いくらお客様でも、その言葉は失礼です」と続いたのであろう。そしてこの言葉は、私が八重山旅行中にエントリした「お客様はいつも正しい」に呼応したものでもあった。
まあ、ホテルや旅館に宿泊すれば、たしかに「お客様」だが、将棋に限っていえば、こちらは月謝を払って指導を乞うているわけで、いわば先生と生徒の関係である。したがって、今回の藤田女流1級の憤りはまことに正しい。藤田女流1級にはこの場で深くお詫びするとともに、公式戦での勝利を心より願うものである。
それにしても私は最近、女流棋士との指導対局に負けると、アツくなる傾向がある。これが高じると、やがてとんでもない事態になる。大いに自戒しなければと、このときは思った。
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2 コメント

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一言多いような。。。 (瀬戸のひしお。)
2009-10-11 00:37:22
謝罪の後の『公式戦・・・。』は、受け取られようによっては。。。。
これとは直接は関係有りませんが女流の先生方のブログとかのプロフィールで職業を女流棋士とされてる方以外に『サービス業』『アーティスト』とか有ったのは面白かったのですが、どういう考えでなのでしょうかね?。(約1名規範外の方がいますが。。。。)
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多くありません。 (一公)
2009-10-11 02:31:40
藤田麻衣子先生に公式戦で勝っていただきたいのは、本音です。イヤミでもなんでもない。次の山口戦は大勝負でしょう。

私はあまり女流棋士のブログは見ないんですが、そんな記述がありましたか。指導対局で下手にうまく負けるあたりは、たしかに「サービス業」といえるかもしれませんね。
久保先生は「捌きのアーティスト」の異名がありますが、その女流棋士も、なにか将棋の棋風に掛けているのかな。
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