一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第2期女流順位戦D級の最終8回戦の結果

2022-07-13 16:17:39 | 女流棋戦
私を含めたごく一部の将棋ファンが注目している、第2期女流順位戦D級の最終8回戦は、11日に行われた。では、結果を記そう。
カッコ内は8回戦の対戦相手、○数字は開幕前の順位、段位の後の※はLPSA所属である。

◎昇級△4名、降級点▲5名
■昇級
⑧△加藤結李愛女流初段(○水町)(7-1)
㉗△田中沙紀女流2級※(○石高)(7―1)
⑤△山口恵梨子女流二段(○高浜)(6―2)
㉑△貞升南女流二段(○山口仁)(6―2)
■5勝3敗
②中村桃子女流二段(●渡辺)
⑦高浜愛子女流1級(●山口恵)
⑯渡辺弥生女流初段(○中村)
⑰長谷川優貴女流二段(○飯野)
⑳水町みゆ女流初段(●加藤)
㉔内山あや女流1級(○上川)
㉕山口稀良莉女流1級(○堀)
㉖大島綾華女流初段(○安食)
■4勝4敗
③島井咲緒里女流二段※(○脇田)
⑨上川香織女流二段※(●内山)
⑪相川春香女流初段(○長沢)
⑲中倉宏美女流二段※(□山口絵)
■3勝5敗
①堀彩乃女流1級※(●山口稀)
⑬長沢千和子女流四段(●相川)
⑭斎田晴子女流五段(●北尾)
⑱山口仁子梨女流2級(●貞升)
■2勝6敗
④飯野愛女流初段(●長谷川)
■降級点
⑮▲山口絵美菜さん(■中倉)(2―6)
㉒▲北尾まどか女流二段(○斎田)(2―6)
㉓▲安食総子女流初段(●大島)(2―6)
⑩▲石高澄恵女流二段(●田中)(1―7)
⑫▲脇田菜々子女流初段(●島井)(1―7)
■休場
⑥井道千尋女流二段

昇級を決めていた加藤女流初段は、昇級を狙う水町女流初段に勝ち、有終の美を飾った。
注目の田中女流2級は、石高女流二段に苦戦の将棋を勝ち、7勝1敗で昇級を決めた。
戦前は一部のファンを除き、田中女流2級に昇級候補のこの字もなかった。そんな中コツコツ白星を積み上げ、堂々と昇級を勝ち取ったことは、賞賛に値する。田中女流2級は女流1級に昇級。ダブルで、おめでとうございます。
昇級決戦の山口恵女流二段VS高浜女流1級戦は、山口女流二段が必敗の将棋を大逆転勝ちし、うれしい昇級となった。女流名人リーグに在籍している山口女流二段は、当然の昇級ともいえるが、初戦の田中女流2級戦では必敗形になるなど、必ずしも盤石ではなかった。本人も、この有様では来期は厳しいと、気を引き締めていることだろう。
いっぽうの高浜女流1級は「残念だった」では済まないだろう。本人は後悔の念が渦巻いて、しばらくは立ち直れないのではないだろうか。
それを払拭するには、これからも精進を重ねて、来期しっかり昇級するしかない。
残る1名のキップは、貞升女流二段が攫んだ。21位で途中まで2勝2敗だったから、これは逆転昇級といえるだろう。これも順位戦の醍醐味である。
ほかは順位2位の中村桃女流二段が渡辺女流初段に屈し、5勝3敗で涙を呑んだ。
降級点は、山口絵さん以下5名。山口さんは現役を続けていれば、他者にも大きな影響があっただろう。短絡的な退会が惜しまれる。
また、安食女流初段がこの対局をもって引退となった。現役(女流)棋士の引退はさびしいが、ことに女流の場合は次から次へとプロがデビューしているので、この淘汰はやむを得ないのだろう。安食先生、長い現役生活、おつかれさまでした。
コメント
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