「ふるさと納税」１兆円超え 本当に故郷を想う気持ち？

　「ふるさと納税」が１兆円を超えたとのこと。昨年度1年間の実績。住民税納付義務者の６人に一人が利用したとのこと。しかし、この制度、もともとおかしいのでは。本当に「故郷を想う気持ち」から寄付をしているのか？と疑問に思う。　　　　

　豪華な返礼品目当てに寄付をしているのは明らか。「故郷を想う気持ち」ではなく「どの返礼品がいいのか」が寄付の目的に。しかも寄付をすれば、自分の住んでいる自治体に収める税から、ほぼ同額の税を免除される仕組み。これでは、通販制度を利用して公然と脱税をしているのと同じではないか。

　最も寄付額の多かった自治体は宮崎県都城市で１９４億円。反対に本来入るべき税が最も減少したのは横浜市の３０５億円。八潮市の年間一般会計は３７０億円ほど。ふるさと納税のその規模の大きさがわかるというもの。

　しかし、多額の寄付額があったとしてもその半分が返礼品や広報、事務などの経費で消えており、ましてや、次年度も必ずこの寄付が続くとことは保証できない。

 

　本来の故郷を想う気持ちを大切にした見返りを求めない寄付にすべきであり、現行のふるさと納税は直ちに廃止すべきではないか。

真夏の日差しを浴びて栗の実が。